その熱や下痢はなんだ:渡航地、行動、滞在日数で考える
下痢ほど奥深いものはありません。解剖学的にも奥深いものがあったりします。 ひとことで、げり、といっても、患者さんの表現からしてちがいます。 もともと「ゆる」系のかたはあまり問題視をしません。 もともと「つまり」系の方も、驚くかというと、「でていいじゃん」と肯定的にみたりします。...
View ArticleHIV感染症とドクターG
日本におけるHIV感染症の黎明期。それは感染症科が不在の施設では(感染症科があっても肝炎だけとかの感染症科だった)呼吸器や血液内科が担当していました。 漠然と感染症に強い、免疫不全の感染症に慣れている・・といった暗黙の了解に基づくものでした。 さて、今日、HIV感染症で求められる診療科は? ずばり解答は総合診療ドクターGでしょう。 それを物語るのが、本日のICAAC2012年の学び 症例:...
View Article耐性HIV感染症 今でもいるの?
ICAACDVD2012年の学び、本日のお題は耐性HIV感染症。 「Clinical management of Antiretroviral therapy experienced patients」 めっきり見なくなりましたね耐性の問題・・。 HAARTを始めて半年後、一年後のCD4上昇率も、ウイルス量検出限界以下達成率も飛躍的に改善しています。...
View Article深読み 各地の風疹対策
明日9日のNHK「クローズアップ現代」は、聖路加つながりの齋藤昭彦先生が登場します。 編集長は東海大学で講義のため、録画予約をしたそうです。 風疹大流行 〜遅れる日本感染症対策〜 ぜひご覧ください。19時30分と、歳放送0時10分〜です。 編集長が学術顧問をしている、サクラの松本会長は、関連会社社員の対象社員のワクチン接種費用補助の期限を最初から切っていました。...
View ArticleHIV感染症:新しい肺炎球菌ワクチン Schedule ご存じ?
肺炎球菌ワクチン 2012年のCDCのRecommendation #1:19歳以上のHIV感染者で肺炎球菌ワクチンやった事ない症例 「the pneumococcal 13-valent conjugate vaccine」をやれ! そして更に最低8週間以上の間隔をあけて「pneumococcal 23-polyvalent vaccine」をやれ! そして更に2回目を5年以上経過してやれ!...
View Articleお見逃しなく!!
いよいよ明後日に迫りました!! 市中病院でみる世界の感染症 今回は病理です。 30分で明日からNEJMの病理写真が読める という日大砂川先生の講演 グローバルな視点から見た日本の病理医の現状 という田澤SRL会長の講演 これを見逃す手ははない・・
View Article6/4 「HIV感染症 臨床ベーシックUpdate」
1年間に約1500例、届け出のあるHIV感染症。 感染症のドクターは、院内で「もしかして?」となったときに一番最初に相談がきます。 ときどき新しい情報を得にでかけましょう。 駒込病院でお世話になっている今村先生がオーガナイザー。 企画や実質が次世代にうつり、activeな情報発信が行われていて何よりです。...
View Articleななめ読み。H7N9, H7N3, 新しいコロナウイルス
スクリーニングで軽症例がひろわれるようになり、鳥の調査でかなり広く侵淫しているようだとわかり、市場をしめて曝露を減らすという大鉈をふるったあと、、時間もたってだいぶトーンダウンしてきた中国のH7N9の話題。 この先も、重症呼吸器感染症(インフルエンザ様)のサーベイランスであがってくる症例はあるとおもいます。...
View ArticleHIV感染症 予防投与PrEP
本日はHIV感染者と非感染者のCoupleに対する予防投与。 感染している人を治療するとPartnerの感染率は著しく低下しますが、更に未感染のPartner自身にも抗HIV薬を投与・・というDrasticなもの なかなか日本の医療文化からは生まれにくいAggressiveなアイデアですが、既に米国では昨年の6月からFDAに認可されています。 相手がPositiveな方は、ツルバダを服用して・・...
View Article出会い・・
本当に人間の出会いとは不思議なものです・・ 何気ないビジネスシーンでの名刺交換で終わるかな・・と思った人と公私ともに極めて長いお付き合いになる事も・・ そんな感慨をもったのが昨日の「第8回市中病院でみる世界の感染症」セミナでした。 砂川先生の「病理診断学の初歩・・」といった講義も魅力一杯でしたが、田澤氏の「グローバルな視点から見た日本の臨床検査の現状・・」も圧巻。...
View Article風疹対策 当事者の声
感染症の対策は誰が何をもとに検討しているか?ですが、 日本は「誰が?」が国や自治体レベルでも不透明です。 テレビやメディアで「国民の声」とか軽々しい表現がありますが、主語がそれだと、結局はないにひとしい、場合に寄っちゃ声の多い利害関係者の思うつぼになりかねません。...
View ArticleNeisseria meningitidis その1
ええ、本日のお題は髄膜炎菌でございます。 ICAACDVDの学び2012は、「New Insights in Bacterial Meningitis」というセクション Brandtzag, Petterさん。PresenterさんはEngland訛りの方でした。 #0:まず、世界的なEpidemiology的な話から・・ Meningococcusは世界中で悪さしてます。...
View Articleはじめて診た乳がんは男性だった
青木編集長、弘前、沖縄、ケンタッキーと様々な修羅場や言語の壁にぶつかりながらサバイバルを続けてきました。 その中で、「おお!」という経験もなんどか。 5月12日の母の日にあわせて乳がんキャンペーンがあったそうですが、乳がんといえば、青木編集長がはじめて診た乳がんは男性だったとのこと。 どれくらいの有病率か?ですが、こちらは英国のデータ。 Breast cancer incidence in...
View Article7/7(日)市民公開講座「予防接種 受けなかったらどうなるの?!」
世田谷の成育医療研究センターで市民公開講座が開かれます。 なかなか市民公開のものはないので、周囲で関心をお持ちの方、どのような情報発信や信頼関係作りを専門家がしようとしているのか見てみたいかたはぜひおでかけください。 主催、共催、協賛、後援、が興味深いですね。 こんなにごっちゃに並べることが可能なんだと学びます。 企画者として興味深いのは・・・・まず会場は病院の講堂ですから、お金かかりませんね。...
View ArticleNeisseria meningitidis その2
ええ、本日もお題は髄膜炎菌でございます。 ICAACDVDの学び2012も「New Insights in Bacterial Meningitis」というセクションの続き 面白いよ・・ #1:保菌者Carrierの話し 髄膜炎菌のEpidemicsが起きている時、その分母を丁寧に見てみると・・ 人口の10%がCarrier、1%が発症している。...
View Article5/17 第1回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
5月10日付のアナウンスが下記の審議会ページには10日掲載、傍聴参加できる会議のリストページには5月14日にHPでNew!と掲載され、申し込み締め切りが5月15日。 この会議は、予防接種行政における検討や意思決定において、関係団体や多様な立場の人の意見をヒアリングしたりすることをACIPにならって積極的にとりいれようという議論が1回目からあったので、会議そのものも公開してほしいですね。...
View ArticleNeisseria meningitidis その3
髄膜炎菌の話し、続きます。 ちなみに、この研究者、英国で30年間、髄膜炎菌の微生物学的、臨床的、疫学的検討を地道に続けているのです。 髄膜炎菌感染症は、そんなに多い感染症ではないので30年という期間で初めて、一定のDataが集まり、真実が見えてくるのですね・・ 髄膜炎菌はアシネトバクターなどと違って、そう頻繁に遭遇しませんから(したくないし・・)、このような地道な努力が大事。 #1:臨床像の分類...
View Article週末は仙台が熱い。 5/18-19 全員参加型レクチャーgalaxy
製薬会社などがいっさいからまない熱い教育活動があるのをご存知でしょうか。 前回は、ふぐツアーと称して、ふだんメチャ忙しい最前線のドクターたちが山口にでかけていましたが、今回は仙台ですよ(牛タンツアーでしょうか?)。 牛タンたべたい・・・・・とつぶやいたら、東北大出身のT下先生から「利休ですよ利休」とすすめられました。G先生にもきいてみよう・・・。 医学部以外の学部でもチャレンジOKとのことです。...
View Articleもやしもん と 愛知県。(兵庫県はどうするのかな)
あとでまとめの報告書をつくるため、経過の記録をつけています。何月何日にどこが何をしていた、していなかった、○○がこんな発言をしていた、というようなことです。その後の危機管理につなげるためですが。 お笑いネタになりそうな事件もおきています。まだかけません(くー)。 風疹の流行がおわり、妊婦さんが安心して町を歩けるようになった頃にあかします。 今日も興味深いやりとりがありました。...
View Article感染症診療の原則 余録#1
駒込病院における半年以上かかる「原則の講義」が再開されました。 何しろ時間の制約もなく、参加者も適宜入れ替わるカンファなので、脱線・脇道だらけのLectureとなります。 (Systemicな話しを聞きたい方はPfizer製薬の若手医師セミナやDVDを見て下さい) 現在は基本中の基本、4ヶの軸の話し付近ですが、今日は例の「周辺・余録」の話しです。 それは「抗菌薬の強さ」について。...
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