本日はHIV感染者と非感染者のCoupleに対する予防投与。
感染している人を治療するとPartnerの感染率は著しく低下しますが、更に未感染のPartner自身にも抗HIV薬を投与・・というDrasticなもの
なかなか日本の医療文化からは生まれにくいAggressiveなアイデアですが、既に米国では昨年の6月からFDAに認可されています。
相手がPositiveな方は、ツルバダを服用して・・
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm312210.htm
本日は予防投与PrEPとその周辺でございます。(古い!? スミマセン。これが編集長のPaceなので)
ちなみにFDAはリクエストします
#1:PrEPする時、服用者は間違いなくHIV陰性を確認して!!
#2:ツルバダを売るGilead社は予防投与服用にもかかわらずHIV感染したPartnerのウイルス株の耐性を調べる事。
さて症例ですが・・
35歳MSM CD4:400-500,ウイルス量4Log 本人希望にてHAARTやってない。PartnerはHIV陰性。
さて、このPartnerにPrEPするかい? その根拠は? というのが質問その1。
・Cohen先生の有名な論文はNEJM2011にありますが、この場合99%はHeteroのCoupleでした。(こちらはHIV感染者にHAART)
・その前にMSMの論文がGrant RらによりNEJM20132010 こちらはMSMで非感染者に投与(これこそPrEP)>>この論文からFDAの上記の認可に結びつきました。
シンポジストの意見は結構割れました・・。但し恐れられた耐性出現は殆ど無し。
さて、PrEPするなら組み合わせは?・・が質問その2 >>回答は・・
・これも割れました。結論はこれからの研究成果を待とう。
・割れなかったのは、PrEPしてもSafe Sexの実行大事。(STDはHIVのみでないから・・)
・一番人気は
Elvitegravir, Cobicistat, Emtricitabine, and Tenofovir Disoproxil Fumarate [Quad FDC Tablet:商品名Stribild] ああ長い・・
この、fixed-dose combination elvitegravir (ELV), cobicistat (COBI), emtricitabine (FTC), and tenofovir disoproxil fumarate (TDF)
は新しいインテグラーゼ阻害剤でシンポジスト達に人気でした。
・ちなみにCobicistatはCYP8Aを抑制して血中濃度を高くする働き。尿細管に作用し少しCreatinineが上がるので注意。本当の糸球体濾過量の低下ではなく8週間くらいで落ち着くとの事。 8週以後、Creatinine上がるならば問題なので調査せよ・・との事。
え? 面白くない?
編集長:Me too!!
(写真:編集長 on special pillow)