ヘルスプロモーションについて学びたいなとおもったときに、どんぴしゃりの講義や本に出会うことはなかなか難しい話でして、その目的が自分のコミュニケーションスキルの改善なのか、特定のあやしげな薬を販売してもうけたいのか、それを依頼されちゃった代理店の立場なのか、真っ当な方法で医療費を下げたい!という熱いミッションがあるからなのかにもよります。
ひとついえることは、コミュニケーション上の課題を学ばないと失敗する、投資した広報費が無駄になるばかりでなく、「別の意図で受け取られてかえって害になる」ということもおきます。真逆の行動をとられたり、偏見差別を助長したりというリスクが常にあり、「努力は美しい」とはいえない厳しさが情報発信者に求められることを知っておいたほうがいいです。
大事と(発信者側が)連呼したり、上から目線の情報提供だったり、なじみのない専門用語が並んでいたり、画像が意味不明のウイルス電子顕微鏡写真だったり(ニュースでなぜか良く使われる)、何それみたいなコミュニケーションを改善しなくてはですが、日本の公的なリソースも、発信者側がいいたいことをつめこむall in oneリーフレットや、解説オンパレード式のものが多いですね。
どうやったらターゲットに情報が伝わるかということは専門領域として存在するのですが、職場にそのような人をもっているのはごく一部の民間企業ではないでしょうか。あまり賢くない代理店などに高額なお金を払って結果はトホホ、みたいな話もよくききます。
米国の大学院に留学してヘルスコミュニケーションを学んでいた友人、のブログには「ヘルス産業のコミュニケーションと誤解してアクセスしてくる」人がいたそうです(^^;)。
いや、世の中いろいろです。
たくさんの時間とお金をかけて学ぶチャンスは多くの人にはないのが現実なので、関連の本を紹介したいとおもいます。
まず、ヘルスコミュニケーションのそもそもの目的は、なんらかの情報介入をもって人や社会を動かそうというもの(あるいは望ましいスタイルの維持)なので、人が何かを感じて、行動にむすびつくかどうかといことの理解が必要になります。
その意味ではどこかの時点で認知心理学のまとまった情報を学ぶことが必要になるとおもいます。
読みやすかったのはこちらの本でした(日本語)。
コミュニケーション心理学―心理学的コミュニケーション論への招待クリエーター情報なし北大路書房
残念ながらといいますか、以下は英語の本です。
こちらは、即時使えるノウハウだけ求めている人はスルーしていいです。
いや、せっかくだから体系的に学びたいのよ、、とか英語が苦手ではない、予算が多少余分にある方にはヘルスコミュニケーションという超各論を学ぶ前の総論を知るためによい1冊です。
Evidence-Based Public Health Practiceクリエーター情報なしSage Publications, Inc
こちらも基礎テキストの領域。即席ノウハウのみでいいならスルーしてOK。
Designing Health Messages: Approaches from Communication Theory and Public Health Practiceクリエーター情報なしSAGE Publications, Inc
これもテキストブックなのですが、具体的な記載が多いので、がっつりやるのはしんどい、しかし聞きかじりではなくある程度勉強したと言いたい人にはこちらがおすすめです。
今回紹介する中では一番読みやすい本だとおもいます。
Essentials of Public Health Communicationクリエーター情報なしJones & Bartlett Pub
いろいろな理屈を学ぶのが好きな方は、ソーシャルマーケティング系もおすすめです。とりあえず2冊紹介。
Social Marketing for Public Health: Global Trends and Success Storiesクリエーター情報なしJones & Bartlett Pub
Social Marketing and Public Health: Theory and Practiceクリエーター情報なしOxford University Press
感染症関係ではリスクコミュニケーションも大きなテーマですね。何度か紹介している本の一番新しい版。
Risk Communication and Public Healthクリエーター情報なしOxford University Press, USA
個別のやりとりのコミュニケーションについては日本語の本もいろいろるので、あえて文化的な文脈の異なる英語で学ばなくてもいいのかもしれれませんが、一応2冊。
Talking about Health: Why Communication Matters (Communication in the Public Interest)クリエーター情報なしWiley-Blackwell
Communicating About Health: Current Issues and Perspectivesクリエーター情報なしOxford Univ Pr (Sd)
(これらは、感染症対策関係の原稿でまとめる際に必要にせまられて、海外の関係者に相談して入手した本)
情報でヒトや社会を動かす、ケアする、、、ですが、
現在、この分野を専門家として勉強しようとおもったら、IT技術などとあわせて、ポリシーに落とし込むところまでを学ぶHealth Informaticsの分野が熱いです。
最近の風疹でも露呈しましたが、感染症の流行監視、そもそも国民における感受性がどれくらいなのか、今回臨時で接種をした人のデータをどうとるのか?というシステムの不備の問題が日本ではあまり話題になりません。
(戦争時代と何もかわっていないんだよ、、、とぼやく声が周囲に。)
お金をかけている国ではどうなっているかの解説記事:
「 健康リスクと疾病の監視・登録システム:米国の現状,展望と課題」(保健医療科学 2010年)
この分野のコンピテンシー
CDC Public Health Informatics Competencies
こちらはオーストラリア版
いろいろな文献 Health Informatics
大学院がdiplomaやmasterのコースをもっています。
ひとついえることは、コミュニケーション上の課題を学ばないと失敗する、投資した広報費が無駄になるばかりでなく、「別の意図で受け取られてかえって害になる」ということもおきます。真逆の行動をとられたり、偏見差別を助長したりというリスクが常にあり、「努力は美しい」とはいえない厳しさが情報発信者に求められることを知っておいたほうがいいです。
大事と(発信者側が)連呼したり、上から目線の情報提供だったり、なじみのない専門用語が並んでいたり、画像が意味不明のウイルス電子顕微鏡写真だったり(ニュースでなぜか良く使われる)、何それみたいなコミュニケーションを改善しなくてはですが、日本の公的なリソースも、発信者側がいいたいことをつめこむall in oneリーフレットや、解説オンパレード式のものが多いですね。
どうやったらターゲットに情報が伝わるかということは専門領域として存在するのですが、職場にそのような人をもっているのはごく一部の民間企業ではないでしょうか。あまり賢くない代理店などに高額なお金を払って結果はトホホ、みたいな話もよくききます。
米国の大学院に留学してヘルスコミュニケーションを学んでいた友人、のブログには「ヘルス産業のコミュニケーションと誤解してアクセスしてくる」人がいたそうです(^^;)。
いや、世の中いろいろです。
たくさんの時間とお金をかけて学ぶチャンスは多くの人にはないのが現実なので、関連の本を紹介したいとおもいます。
まず、ヘルスコミュニケーションのそもそもの目的は、なんらかの情報介入をもって人や社会を動かそうというもの(あるいは望ましいスタイルの維持)なので、人が何かを感じて、行動にむすびつくかどうかといことの理解が必要になります。
その意味ではどこかの時点で認知心理学のまとまった情報を学ぶことが必要になるとおもいます。
読みやすかったのはこちらの本でした(日本語)。
コミュニケーション心理学―心理学的コミュニケーション論への招待クリエーター情報なし北大路書房
残念ながらといいますか、以下は英語の本です。
こちらは、即時使えるノウハウだけ求めている人はスルーしていいです。
いや、せっかくだから体系的に学びたいのよ、、とか英語が苦手ではない、予算が多少余分にある方にはヘルスコミュニケーションという超各論を学ぶ前の総論を知るためによい1冊です。
Evidence-Based Public Health Practiceクリエーター情報なしSage Publications, Inc
こちらも基礎テキストの領域。即席ノウハウのみでいいならスルーしてOK。
Designing Health Messages: Approaches from Communication Theory and Public Health Practiceクリエーター情報なしSAGE Publications, Inc
これもテキストブックなのですが、具体的な記載が多いので、がっつりやるのはしんどい、しかし聞きかじりではなくある程度勉強したと言いたい人にはこちらがおすすめです。
今回紹介する中では一番読みやすい本だとおもいます。
Essentials of Public Health Communicationクリエーター情報なしJones & Bartlett Pub
いろいろな理屈を学ぶのが好きな方は、ソーシャルマーケティング系もおすすめです。とりあえず2冊紹介。
Social Marketing for Public Health: Global Trends and Success Storiesクリエーター情報なしJones & Bartlett Pub
Social Marketing and Public Health: Theory and Practiceクリエーター情報なしOxford University Press
感染症関係ではリスクコミュニケーションも大きなテーマですね。何度か紹介している本の一番新しい版。
Risk Communication and Public Healthクリエーター情報なしOxford University Press, USA
個別のやりとりのコミュニケーションについては日本語の本もいろいろるので、あえて文化的な文脈の異なる英語で学ばなくてもいいのかもしれれませんが、一応2冊。
Talking about Health: Why Communication Matters (Communication in the Public Interest)クリエーター情報なしWiley-Blackwell
Communicating About Health: Current Issues and Perspectivesクリエーター情報なしOxford Univ Pr (Sd)
(これらは、感染症対策関係の原稿でまとめる際に必要にせまられて、海外の関係者に相談して入手した本)
情報でヒトや社会を動かす、ケアする、、、ですが、
現在、この分野を専門家として勉強しようとおもったら、IT技術などとあわせて、ポリシーに落とし込むところまでを学ぶHealth Informaticsの分野が熱いです。
最近の風疹でも露呈しましたが、感染症の流行監視、そもそも国民における感受性がどれくらいなのか、今回臨時で接種をした人のデータをどうとるのか?というシステムの不備の問題が日本ではあまり話題になりません。
(戦争時代と何もかわっていないんだよ、、、とぼやく声が周囲に。)
お金をかけている国ではどうなっているかの解説記事:
「 健康リスクと疾病の監視・登録システム:米国の現状,展望と課題」(保健医療科学 2010年)
この分野のコンピテンシー
CDC Public Health Informatics Competencies
こちらはオーストラリア版
いろいろな文献 Health Informatics
大学院がdiplomaやmasterのコースをもっています。