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Channel: 感染症診療の原則
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妊婦に発疹!ぎゃあ、風疹?・・・と思ったら○○だった

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「中毒疹」という診断名を付けたことがありますか?

調べると、"原因がはっきりしないものや原因がはっきりするまでの一時的な病名として 付けられることが多い"とあります。

んー、なんだろうねえ、(死にそうなほど苦痛ではない、困っているから受診したけど)といっているうちに消えたら、中毒疹だったねえ、、、、もにょもにょ、でしょうか。

それで何も問題がなければよいのですが。

妊婦の場合、注意すべき点がいくつか。
今回話題にするのは2パターン。
関心ある方はサマリー等をつくることをおすすめします。

まずは、現在流行している風疹。
不安そうな妊婦さん、パートナー、親御さんに検査の必要性や母子感染リスクの説明をしなくてはいけません。
(この時期、東京だとまず風疹を心配しますね)

しかし、この中毒疹という診断を受けて、よくわからないまま症状が消えて、、、そしてそのあとに実は○○だったとわかることがあります。

文献をレビューすると、
妊婦検診をうけていなかったため。
そのとき診断して治療をしなかったため。
診断できたけど治療が不十分(効果判定が不十分)だったため。

そして、妊娠初期には感染していなかったけれど、妊娠途中でパートナーから感染したため、です。

高知県の事例


参考:国によって流行の背景や事情は異なります。リスク因子の見当たらない、幸せそうな妊婦さんを前に鑑別に挙げていくのは実際に難しい・・・。

Treatment of Syphilis in Pregnancy and Prevention of Congenital Syphilis
Clin Infect Dis. (2002) 35 (Supplement 2): S200-S209.

Risk factors for syphilis infection among pregnant women: results of a case‐control study in Shenzhen, China
Sex Transm Infect. 2007 October; 83(6): 476–480.

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