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Channel: 感染症診療の原則
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麻疹?と思ったら風疹だった、、と思ったらHIVも陽性だった

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「発疹に強いよ」といえる方は、臨床でさまざまな経験(苦難の道)をされたのでしょう。

内科医にとっての皮疹については、2013年度若手医師セミナーで萩野先生先生が詳しく教えてくださいますのでお楽しみに。


現在、一般メディアでも報じられていますが、風疹が20−40代男性を中心に流行しています。

流行の広がりとともに、若年層へのシフトもあり、ワクチン未接種の子どもたりに広がり、次の子を妊娠する時期の女性にリスクとなるので心配です。

3期4期で接種していない人も感受性者になりますので、周囲にそのような人がいましたら、ワクチン接種をよびかけてください。


ところで、周辺の感染症流行情報は検査前確率を考える際に重要ですね。

今でしたら、発熱(無熱の場合もあるので注意)、発疹できた場合、男性でお年頃だったら風疹を考えますよね。

一昔前は麻疹がブレイクしていたので、そのときは麻疹を考え、院内感染対応で待合室大騒ぎ状態などもあったのですが、ある時期からは、最初麻疹で届け出が出て、そのあと検査で風疹と分かって麻疹は取り下げ、新たに風疹報告というパターンが増えました。

現在は風疹を強く疑う医師が増えていると思います。

しかし、東京都の週報にありますように、HIV感染、かつ風疹も感染、という症例もありえます。
(3ページ 重複感染の報告)

HIVに感染したてのほやほや、急性感染の発疹は麻疹や風疹、バラ疹、薬疹にもみえます(慣れていないと。慣れたくないですが)


もちろん、一度に感染してもおかしくありませんので、1つみつけて「診断終了〜」、、、と終らないことも重要ですね。

旅行者下痢でも一度に4種類感染という報告もありました。ときどき教訓として思い出すようにしています。

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