今朝のお勉強はDengue熱の入院適応を臨床的に判断する・・といった話。Singaporeからの発表ですが、豊かなSingaporeでさえ不要な入院を抑えて医療費を抑制しようという動きが活発なのだな・・と改めて思った次第。 破綻するまえに破綻しないような工夫を始めるところは素晴らしい。すでに破綻しててもそのままという国もあるのに・・(再放送で医療崩壊に津波が追い打ち・・という番組を見たのでますます・・)
Dengueの症例は増えています。理由の例としては
1:蚊が住める場所が増えている。(温暖化も関係?)
2:人間が蚊の多いところに住居をたてるようになった(Zoonosisはいつもこれ・・)
3:Endemic regionへの旅行増加
昔は15歳以下の症例が多かったのに、1981年を境目に25歳以上の症例が多くなっている。
入院(Dengue Hemorrhagic Fever)を考慮する要素
1.血小板<5万
2.Hct>50%(ハンタもDengueもVesselがLeakyになる)
3.胸水、腹水の出現(ハンタもDengueもVesselがLeakyになる)
4.血圧90/60以下(Tilting20mmHg以上)
5.出血傾向
6.Pulse> 100
7.その他・・
以上の極めて臨床的なDataを活用して、入院をDramaticに減らした・・という話。しかも安全に。
体温、CRP、白血球数、どれも入ってないね!!!
(写真:救急の寺沢先生も編集長も終生、(怖くて)忘れることのできない恩師・・(笑)