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Channel: 感染症診療の原則
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夢のような症例検討会

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日野原重明先生には沢山のご恩がありますが、二つ飛び抜けたご恩があります。共に20年前のこと。

#1:日本に戻して下さった事。
自分はKentuckyの田舎のVAで働くか、あるいは開業するか・・考えて居た時、宮古島時代に作成した細菌室用ソフトを覚えていて下さり、院長先生として新しい聖路加国際病院に感染症専門医として招聘して下さった事。

#2:Tierney先生を紹介して下さった事。
編集長が帰国して直後、日本財団の援助により、日野原先生がUCSFのTierney教授を招聘。日本に内科医のモデルを示して下さった事。院長室で来日直後のTierney教授に紹介され、その後の瞠目すべき症例検討会での驚愕は生涯忘れないでしょう。

昨日は、定例となった今年で3回目の「Tierney先生の診断道場@医学書院」に日野原重明先生の突然の登場という大きなプレゼントがありました。皆、standing ovation(起立+大拍手)さすがに編集長、緊張しました。Presenter金沢大学の松村正巳先生とTierney先生は冷静を装っておられましたが・・・

普段だと重要な会議でもすみやかに「黙想の体制」を取られる日野原先生も、昨日の検討会では終始開眼状態で積極的に参加しておられました。

因みにに写真は以下のConversationのもの。
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Tierney:第3の心音、S3は常に病的です。

日野原:May I join your conference ? (ちょっといいですか) それには例外があります。小児(3-10歳)、妊婦では生理的なS3があります。妊婦でのそれは循環血液量の増加によるもので分娩とともに消失します。

青木(小声で耳元で):あのShig manが言ってるんだけど、例外があるって。上記をつぶやく・・。

Tierney:いや〜、そのとおりですね・・。おそれいりやの鬼子母神(とは言いませんでした・・)

注)Shig man:アメリカ人にHINOHARA SHGEAKIは発音しにくいので、ACPの重鎮の間では日野原重明はSHIG OR SHIG MANという愛称で通っている。(これ極秘情報)

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