コンビニでお寿司やお刺身が買え、安全に食べることができるコールドチェーン(温度を保ったまま輸送できるシステム)が整っている日本。
海外の感染症専門家をコンビニにつれていくとびっくりするのがまずこの生鮮食品含めた選択肢の多さ。
あとはマスクの多様さ(苦笑)。
「日本人は本当にマスクが好きなんですねえ・・・」 ごにょごにょ・・・・この話はまた別の機会に。
「おにぎり と その周辺」 で書きましたが、「安全」も、温度管理を可能にする電気や設備があるから、であります。電気は大切。
なので、「停電」によって適温が保たれなくなると、感染制御ができなくなって食中毒などの事故がおこります。
最近の保護者は、子どものお弁当に、スーパーなどでもらった保冷剤をいれたり、凍らせたペットボトルなどを保冷剤がわりにしたりと、いろいろな工夫をしています(日本の親御さん、すごい)。
温度管理がうまくいかなくてブドウ球菌→エンテロトキシン(毒素)が問題になった事例として有名なのは2000年の雪印事件。
「失敗百選」より 〜雪印乳業大樹工場製の乳製品集団食中毒〜。平成12年6月27日に食中毒の最初の届出がなされて以降、有症者数14,780名にのぼった事例。
3月31日 雪印乳業大樹工場で午前11時から約3時間停電
6月20日 雪印大阪工場が大樹工場製の脱脂粉乳(たくさんのエンテロトキシン)を入荷
6月23日 大阪工場が被害の原因となった乳製品を製造(〜28日)
6月27日 雪印乳業大阪工場製の低脂肪乳で食中毒症状を起こしたとの最初の報告が大阪市と雪印に入る
翌28日にかけて 発症者の届け出が拡大
6月28日 大阪市が製造自粛、回収、事実の公表を指導
6月29日 雪印乳業が記者会見、本事件の発生を公表
6月30日 大阪市が回収を命令 厚生省が職員を派遣して市と会議。
(社告の掲載、記者発表、製品の自主回収などが遅れたため、 近隣都市まで被害が拡大)
7月2日 大阪府立公衆衛生研究所が「低脂肪乳」から黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンA型を検出
大阪市はこれを病因物質とする食中毒と断定し、大阪工場を営業禁止とした。
もう10年以上たつんですね・・・。消費者としては、安全管理が行われているのだろうと思うわけです。
食べ物と感染症のところで、細菌性食中毒は、「感染型」「毒素型」「中間型」、、、と勉強します。
復習するのに最適なサイト『東京都食品衛生の窓』食中毒を起こす微生物
安全のための仕組みを学ぶにはHACCPのテキストなどが参考になります。
『HACCPシステムで管理対象となる危害要因』
さらに温度の話です。
ときどき、乳製品は非加熱&無殺菌のほうがナチュラルで「よい」のだ、という言説をみます。
ナチュラルだと、何がどういいのか、は具体的に書かれていませんが、人工的でなくより自然のままに違い方が「いいに決まっている」という考え方をする人たちがいるようです。
自然って怖い側面もありますよね。
そのリスクをどう制御するかが、これまでの人類の工夫や闘いだったわけですが。
健康リスクをおかしてまで得ようとしているものが何なのかがイマイチよくわかりません。(雰囲気が好きなの、とか自己満足なの、、、言われればそうかなのーとおもわないでもないですが)
「未殺菌牛乳によるSalmonella Typhimurium感染広域集団事例、 2002〜2003年−米国・イリノイ、 インディアナ、 オハイオおよびテネシー州」
「未殺菌牛乳飲用によるクリプトスポリジウム症の集団発生、 2001年−オーストラリア」
「2011年9〜10月にハンガリー西部で発生した未殺菌牛乳によるダニ媒介脳炎」
米国CDCによる啓発 Raw Milk Questions and Answers
Majority of dairy-related disease outbreaks linked to raw milk
公衆衛生上の問題だよ、という視点。Unpasteurized Milk: A Continued Public Health Threat
ナマっぽいものや、自然に近いものは無条件によい、というわけではありません。
対象によってはおとなとは違うリスクも生じます。育児関係のネット情報で、無農薬のナマ野菜ジュースを0歳児に与えるという記載もありました。
「体にいい」とか「免疫にいい」の「いい」って具体的には何を想定しているのかよくわかりませんが、子どもの命や健康は、大人の自己責任論とは別ものです。イメージではなく、具体的な利益とリスクはなんなのかを大人はよく勉強しましょう。
同様に、妊婦さん。非妊娠時とは異なる食事のリスクは、世代を超えては伝わりにくくなっているのかもしれません。下記のような内容は「しらなかったー」とよくいわれます。
厚生労働省 「食中毒に関する情報:妊産婦の方への情報提供について」
「乳製品の微生物危害とその制御」
「母児リステリア感染症の一例」
海外の感染症専門家をコンビニにつれていくとびっくりするのがまずこの生鮮食品含めた選択肢の多さ。
あとはマスクの多様さ(苦笑)。
「日本人は本当にマスクが好きなんですねえ・・・」 ごにょごにょ・・・・この話はまた別の機会に。
「おにぎり と その周辺」 で書きましたが、「安全」も、温度管理を可能にする電気や設備があるから、であります。電気は大切。
なので、「停電」によって適温が保たれなくなると、感染制御ができなくなって食中毒などの事故がおこります。
最近の保護者は、子どものお弁当に、スーパーなどでもらった保冷剤をいれたり、凍らせたペットボトルなどを保冷剤がわりにしたりと、いろいろな工夫をしています(日本の親御さん、すごい)。
温度管理がうまくいかなくてブドウ球菌→エンテロトキシン(毒素)が問題になった事例として有名なのは2000年の雪印事件。
「失敗百選」より 〜雪印乳業大樹工場製の乳製品集団食中毒〜。平成12年6月27日に食中毒の最初の届出がなされて以降、有症者数14,780名にのぼった事例。
3月31日 雪印乳業大樹工場で午前11時から約3時間停電
6月20日 雪印大阪工場が大樹工場製の脱脂粉乳(たくさんのエンテロトキシン)を入荷
6月23日 大阪工場が被害の原因となった乳製品を製造(〜28日)
6月27日 雪印乳業大阪工場製の低脂肪乳で食中毒症状を起こしたとの最初の報告が大阪市と雪印に入る
翌28日にかけて 発症者の届け出が拡大
6月28日 大阪市が製造自粛、回収、事実の公表を指導
6月29日 雪印乳業が記者会見、本事件の発生を公表
6月30日 大阪市が回収を命令 厚生省が職員を派遣して市と会議。
(社告の掲載、記者発表、製品の自主回収などが遅れたため、 近隣都市まで被害が拡大)
7月2日 大阪府立公衆衛生研究所が「低脂肪乳」から黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンA型を検出
大阪市はこれを病因物質とする食中毒と断定し、大阪工場を営業禁止とした。
もう10年以上たつんですね・・・。消費者としては、安全管理が行われているのだろうと思うわけです。
食べ物と感染症のところで、細菌性食中毒は、「感染型」「毒素型」「中間型」、、、と勉強します。
復習するのに最適なサイト『東京都食品衛生の窓』食中毒を起こす微生物
安全のための仕組みを学ぶにはHACCPのテキストなどが参考になります。
『HACCPシステムで管理対象となる危害要因』
さらに温度の話です。
ときどき、乳製品は非加熱&無殺菌のほうがナチュラルで「よい」のだ、という言説をみます。
ナチュラルだと、何がどういいのか、は具体的に書かれていませんが、人工的でなくより自然のままに違い方が「いいに決まっている」という考え方をする人たちがいるようです。
自然って怖い側面もありますよね。
そのリスクをどう制御するかが、これまでの人類の工夫や闘いだったわけですが。
健康リスクをおかしてまで得ようとしているものが何なのかがイマイチよくわかりません。(雰囲気が好きなの、とか自己満足なの、、、言われればそうかなのーとおもわないでもないですが)
「未殺菌牛乳によるSalmonella Typhimurium感染広域集団事例、 2002〜2003年−米国・イリノイ、 インディアナ、 オハイオおよびテネシー州」
「未殺菌牛乳飲用によるクリプトスポリジウム症の集団発生、 2001年−オーストラリア」
「2011年9〜10月にハンガリー西部で発生した未殺菌牛乳によるダニ媒介脳炎」
米国CDCによる啓発 Raw Milk Questions and Answers
Majority of dairy-related disease outbreaks linked to raw milk
公衆衛生上の問題だよ、という視点。Unpasteurized Milk: A Continued Public Health Threat
ナマっぽいものや、自然に近いものは無条件によい、というわけではありません。
対象によってはおとなとは違うリスクも生じます。育児関係のネット情報で、無農薬のナマ野菜ジュースを0歳児に与えるという記載もありました。
「体にいい」とか「免疫にいい」の「いい」って具体的には何を想定しているのかよくわかりませんが、子どもの命や健康は、大人の自己責任論とは別ものです。イメージではなく、具体的な利益とリスクはなんなのかを大人はよく勉強しましょう。
同様に、妊婦さん。非妊娠時とは異なる食事のリスクは、世代を超えては伝わりにくくなっているのかもしれません。下記のような内容は「しらなかったー」とよくいわれます。
厚生労働省 「食中毒に関する情報:妊産婦の方への情報提供について」
「乳製品の微生物危害とその制御」
「母児リステリア感染症の一例」