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献血とB型肝炎

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日本赤十字社の8月1日付ニュースです。

(色を付けたり太字:編集部による)
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「平成23年9月28日に開催された、国の血液事業部会運営委員会及び同年11月4日開催の血液事業部会安全技術調査会、並びに同年12月26日開催の血液事業部会において、輸血後のB型肝炎対策として、「HBc抗体1.0以上12.0未満かつHBs抗体200mIU/mL未満」の献血者に対する献血制限を実施することが了解されました。」

日本赤十字社では、輸血用血液製剤の安全性を確保するために、下記の病原体の検査を実施しております。

・梅毒トレポネーマ検査:TP抗体検査
・B型肝炎ウイルス(HBV)検査:HBs抗原検査,HBc抗体検査・HBs抗体検査,HBV-DNA検査
・C型肝炎ウイルス(HCV)検査:HCV抗体検査,HCV-RNA検査
・エイズウイルス(HIV)検査:HIV抗体検査,HIV-RNA検査
・ヒトT細胞白血病ウイルス-1型(HTLV-1)検査:HTLV-1抗体検査
・ヒトパルボウイルスB19検査:PV-B19抗原検査

B型肝炎ウイルス(HBV)につきましては、一般的に感染したことに気づかないまま治ることが多く、治った後は日常生活に問題となることはありません。

しかし近年、その人自身の健康に影響を及ぼすことはないものの、血液中にHBs抗原が検出されない場合(HBs抗原陰性)でも、HBc抗体陽性の人では肝臓の中にごく微量のHBVが存在し続けており、まれに血液中にもごく微量のHBVが検出される場合があることがわかってきました。

日本赤十字社では、患者さんへの万が一の感染を防ぐために、献血血液の検査基準を変更することとし、HBc抗体陽性の方々にはこれからの献血をお願いできなくなりました。

検査基準の変更により、新たに該当となった皆様にはこれまで続けて下さいました献血をご辞退願うことになり大変申し訳ありませんが、患者さんの安全を守るための対策であることを、何卒ご理解下さいますようお願い申し上げます。

なお、HBV検査の他、C型肝炎ウイルス(HCV)検査、梅毒トレポネーマ検査、ヒトT細胞白血病ウイルス-1型検査結果につきまして、異常が認められた場合、通知を希望された方には親展郵便によりお知らせしております。
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HIVを伝えるかどうかはセンターごとに方針が違う、ということになっていますが、各地のエイズ診療拠点病院には献血でHIV陽性が判明した人たちが受診をしていますので、「知っているけど教えないよ」という非倫理的な選択をしているセンターはないのだろうと想像します。

知らずにパートナーに感染してしまったら。黙っていた医療者の責任は当然問われるのではないでしょうか。

米国の献血コーナーの様に、最初にHIVなどの迅速検査をしてから献血エリアに進むようなプロセスにすればいいのになと思うわけです。
この辺りの対応は国によってかなり違います。

いずれにしても、日本の赤十字社は、取りうる範囲の対策を、その技術と予算をかけて講じているということは国民は理解するべきだと思います。何をしても、ゼロリスクにはなりませんけどね。


「遡及調査にて判明した輸血後 B 型肝炎ウイルス感染の 1 例」

Infectivity of blood components with low hepatitis B virus DNA levels identified in a lookback program.

Occult hepatitis B virus infection: implications in transfusion.

New strategies for blood donor screening for hepatitis B virus: nucleic acid testing versus immunoassay methods.

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