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『災害時の公衆衛生―私たちにできること』

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公衆衛生のメーリングリストで紹介されていた本です。
総勢30人以上が執筆。

秋の関連セミナーのに備えて熟読したいとおもいます。
施設の図書費に余裕がありましたら、病院の図書館や医局にぜひ1冊。

災害時の公衆衛生―私たちにできること南山堂

総論 〜 災害と公衆衛生 〜
 第1章 災害の定義・原因分類・関連要因
 A 災害の定義 
 B 災害の原因と分類 
 C 災害の発生・被害・対応に関連する因子

 第2章 世界の大規模災害と健康問題
 A 世界の大規模災害の趨勢
 B 日本の大規模災害の趨勢と特徴
 C 世界の大規模災害と健康影響
  1 災害に伴う健康問題
  2 災害と感染症流行
 COLUMN クラスター・アプローチ

 第3章 災害のサイクルと災害時の公衆衛生の役割
 A 災害の疫学 
 B 災害のサイクル
 C 災害における保健医療の役割 
  1 災害時保健医療の4つの役割 
  2 事前に行動計画を策定し備えておくべき事項 
  3 情報管理と支援ネットワーク 
 D 保健医療スタッフへの支援 

 第4章 災害時における公衆衛生対策の最低基準
 A ビルド・バック・ベターの思想 
 B 人道緊急支援の国際的な基準づくり 
  1 変貌する人道緊急支援 
  2 行動規範と人間の安全保障 
  3 人道支援の質の向上を目指して 
 C 保健医療に関する最低限の基準 
  1 安全な水の供給と衛生環境 
  2 食料の確保と栄養 
  3 感染症対策 
  4 心理社会的サポート 
 D 人道支援に関する評価 
 E 国際基準を満たす仕組みづくりを目指して 
 COLUMN 「災害医療」と「災害公衆衛生」  

各論 〜 現場での活動 〜
 第5章 迅速ニーズアセスメント
 A 災害下の迅速アセスメント 
  1 災害下で行われるさまざまなアセスメント 
  2 迅速アセスメントについて 
 B アセスメントの実際 
  1 発災後最初に行う迅速アセスメント 
  2 全体アセスメント 
  3 迅速アセスメントの実施に際しての参考事項 
  4 情報の集約と共有・公開 

 第6章 感染症サーベイランス  
 A 災害時のサーベイランス 
  1 「災害」および「災害後のサーベイランスの 考え方」の基本 
  2 災害のサイクルに基づいた考え方 
 B 実際のリスクアセスメント 
  1 急性期における被災地・避難所における 感染症リスクアセスメント 
  2 急性期における集団発生サーベイランス 
  3 避難所サーベイランス 
  4 岩手県における避難所サーベイランス(ICATによる実施) 
  5 平時からの準備の必要性 

 第7章 感染症対策
 A 災害と感染症 
  1 災害時のウソとホント 
  2 遺体と感染症 
  3 感染症対策の基本ステップ 
  4 専門化チームの現地派遣とロジスティクス 
 B 感染症の対策と予防 
  1 系統的な感染症対策 
  2 物品のキット化 
  3 遺体の取り扱い 

 第8章 水・衛生対策
 A 災害時における水利用 
  1 災害時の水供給 
  2 災害時における用途別の必要水量と水質 
  3 緊急時の水質試験と水の保管 
  4 医療施設での水供給 
  5 トイレ対策 
 B 水の確保と衛生対策
  1 水道への被害 
  2 水の確保 
  3 トイレ 
 
 第9章 歯科口腔保健・衛生対策
 A 歯科・口腔保健の重要性 
  1 歯科・口腔外科治療 
  2 口腔ケア 
  3 オーラルマネジメントとして取り組む 
  4 東日本大震災での活動から 
 B 現場での予防と対策 
  1 災害時にこそOMが必要 
  2 褥瘡対策,OM,こころのケアを3点セットで 
 C 遺体の検案検死 

 第10章 母子保健対策
 A 母子保健サービスとケア 
  1 母子保健は人権である 
  2 妊娠・出産・新生児・小児とつづく継続ケア 
  3 ニーズは掘り起こすもの 
 B 母子保健サービスの早期再開を目指す 
  1 妊産婦ケア 
  2 周産期医療 
  3 乳幼児健康診査 
  4 予防接種 
  5 母乳育児推進 
  6 子どもを中心とした復興を目指して 
 COLUMN 国際協力の経験と知恵を活かして(予防接種の再開までに) 
 
 第11章 栄養対策
 A さまざまな栄養問題 
  1 災害時の栄養問題 
 B 問題解消にむけた栄養対策 
  1 ポピュレーションアプローチとしての 栄養確保対策 
  2 ハイリスクアプローチとしての慢性疾患・ 感染症・要介護者など対策 
  3 栄養対策の推進 

 第12章 高齢者対策
 A 近年の震災にみる高齢者への対策 
  1 高齢化社会と災害 
  2 過去の教訓 
 B 高齢者対応の実際 
  1 2011年東日本大震災での活動 
  2 遊楽館に設置された福祉避難所 
  3 桃生農業者トレーニングセンターに設置 された福祉避難所 
  4 これからの課題 

 第13章 福祉対策
 A 災害と福祉 
  1 地域福祉を推進する福祉施策と防災施策 
  2 大震災で明らかになった災害時の福祉 および防災施策の機能不全 
  3 早期の通所施設復旧の必要性 
  4 地域と一体となった福祉避難所のあり方 
 B 東日本大震災で明らかになった福祉的課題 
  1 地域移行によって点在・分散した障害者の把握
  2 避難所でのトリアージの必要性 
  3 通所施設の早期開所の必要性
  4 通所・入所施設でのボランティアの活用の工夫 
 C 災害時にも安心して暮らせる地域福祉対策の必要 
  1 災害時における地域福祉実践のあり方 
  2 自宅避難者に対する物資の供給など 支援体制の構築 
 D これからの福祉対策 

 第14章 環境・職業要因
 A 災害直後に建物に入る際の環境・職業要因 
 B 要因別の対策 
  1 化学的要因 
 COLUMN 安全情報と危険情報から適切なリスク認識を 
  2 物理学的要因 
  3 生物学的要因 
 COLUMN 津波によって運ばれたヘドロの細菌 
  4 心理・社会学的要因 
  5 環境・職業要因から守る体制 
  6 情報や指導を得るリソース 
  7 健康と安全の確保に向けて 

 第15章 衛生害虫対策
 A 世界のさまざまな衛生害虫問題 
  1 蚊が媒介する感染症の世界的現状 
  2 自然災害と蚊媒介性感染症 
  3 自然災害とそのほかの衛生害虫問題  
 B 東日本大震災における問題と対策 
  1 東日本大震災で発生したがれき 
  2 被災地で発生したハエ類 
  3 被災地で発生した蚊類 
  4 衛生害虫の防除対策と基本的な問題点 
  5 避難所,仮設住宅での衛生害虫対策 
 6 衛生害虫専門家の重要性 

 第16章 医療・保健・福祉の連携
 A 被災地における支援と連携 
 B 実践と考察 
  1 発災後約1週間の時点での気仙沼総合 体育館(ケーウェーブ) 
  2 気仙沼巡回療養支援隊 
  3 気仙沼市口腔ケア・摂食嚥下・コミュニ ケーションサポート 
  4 福祉との連携全般 
  5 精神科的支援との連携 
 C これからの連携・支援に向けて 
 
 第17章 外部支援者・ボランティアの調整
 A 災害支援者の受け入れ態勢 
  1 災害ボランティアの類型 
  2 外部支援者・ボランティア派遣数の広域的な調整 
  3 必要マンパワーの算定 
  4 コーディネート機能 
  5 公衆衛生コーディネート支援者 
  6 TOR(取り決め事項) 
 B 被災地での実際の調整 

 第18章 外部支援者の考慮すべき事
 A 外部からの災害支援 
 B 求められる外部支援者 
  1 外部支援者の心構え 
  2 外部支援者に必要な視点 
  3 実際の活動 
  4 実施体制 
  5 被災者側との関係
 C 今後の対応 

 第19章 災害公衆衛生専門家の人材育成
 A 人材を育てる 
  1 わが国での健康危機管理人材のための コンピテンシー 
  2 アメリカの健康危機管理人材のための コンピテンシー 
 B さまざまな人材育成活動 
  1 アメリカの人材育成 
  2 イギリスの人材育成 
  3 国立保健医療科学院での人材育成 
  4 DPATについて 
  5 職種間の連携について 

 第20章 こころのケア
 A 精神医療対応からみた自然災害 
 B 災害時の地域精神保健医療の指針 
  1 災害時の精神心理的負荷 
  2 災害時の精神保健医療の意義 
  3 災害時の精神保健医療活動の方針 
  4 災害に伴うストレス要因 
  5 心理的反応のタイプ 
  6 災害時における地域精神保健医療活動の 具体的展開 
 C 東日本大震災における精神医療的な初期対応 
  1 精神医療の継続 
  2 こころのケアチーム 
  3 情報発信 
  4 今後の復興に向けて 

 第21章 自殺予防対策
 A 自殺の概念 
  1 自殺とは,自殺予防とは 
  2 自殺の実態からみた自殺予防対策の視点 
  3 自殺の関連要因 
  4 精神保健の問題 
  5 アクセシビリティ 
  6 総合的な支援 
  7 災害と自殺 
 B 自殺を予防するために 
  1 自殺対策の公衆衛生的視点 
  2 災害における自殺予防対策の展望 

 第22章 ロジスティクス
 A ロジスティクスとは 
  1 ロジスティクスの定義 
  2 ロジスティクス活動 
 B 東日本大震災におけるWFPのロジスティクス活動
  

教訓 〜 過去に起きた災害事例 〜
 第23章 DMATからの教訓
 A 東日本大震災におけるDMAT活動概要
 B DMAT制度の概要 
  1 DMATとは 
  2 法的根拠 
  3 運用の基本方針 
  4 初動 
  5 DMATの指揮系統 
  6 DMATの活動 
  7 費用の支弁 
 C 広域災害救急医療情報システム 
 D DMATの活動と戦略 
  1 DMAT活動の原則(CSCATTT) 
  2 マネージメント機能としてのDMATの重要性 
  3 広域災害時の医療ニーズ 
  4 広域災害時のDMAT活動戦略 
  5 DMAT活動戦略と公衆衛生 
 E DMAT設立の経緯 
 F DMATの研修と制度設計 
 G まとめと教訓(公衆衛生における災害派遣チーム) 

 第24章 阪神・淡路大震災の教訓
 A 医療機関や行政職員も被災者 
 B 救護活動 
  1 救護活動の拠点となった保健所 
  2 ボランティアによる救護活動 
  3 疾病分類 
  4 医薬品の確保 
  5 精神科・歯科救護 
  6 救護活動の終息 
 C 急性および慢性疾患・感染症・孤独死対策 
  1 避難所の巡回健康相談 
  2 仮設住宅・自宅避難者への訪問活動 
  3 感染症予防 
  4 仮設住宅の孤独死対策 
 D 被災者検診 
  1 ボランティアによる「トリアージ検診」 
  2 基本健康診査 
 E 避難所などの食品・環境衛生 
  1 食中毒対策 
  2 環境衛生 
 F 遺体 
  1 法医学者不足の遺体検案 
  2 満杯の斎場 
 G そのほかの対策 
  1 被災者支援窓口 
  2 コンパニオンアニマル対策 
  3 化学薬品 
  4 助け合いの力 
 H 活動のまとめ 
 I 阪神・淡路大震災を振り返って 
 COLUMN NGOからみた阪神・淡路大震災  

 第25章 新潟県中越沖地震の教訓
 A 柏崎保健所管内の概況 
 B 地震の概要 
 C 県型保健所の役割 
 D 災害医療コーディネート 
  1 中越地震後の災害時医療救護活動マニュアルの改訂 
  2 DMATの活動 
  3 災害医療本部の引き継ぎ 
  4 避難所巡回医療チームの調整 
  5 ミーティング 
  6 避難所における診療 
  7 医療チームの撤退 
  8 避難所巡回チームに関するコーディネート 
 E 関連死,二次的健康被害の予防 
  1 在宅人口呼吸器利用の難病患者の支援 
  2 透析患者への対応 
  3 感染症,食中毒対策 
  4 熱中症対策 
  5 エコノミークラス症候群対策 
  6 生活不活発病の予防 
  7 AEDの設置 
 F 保健師活動 
  1 県内外からの派遣保健師の調整 
  2 主な活動 
  3 健康福祉ニーズ調査 
 G こころのケア 
  1 こころのケアホットライン 
  2 災害時精神科医療の確保 
  3 こころのケアチーム 
 H 歯科医療救護班 

 第26章 東日本大震災(陸前高田市)の教訓
 A マニュアルがない東日本大震災被災地支援 
  1 考えながら一歩ずつ進む支援活動 
  2 支援者に必要な被災地の正しい理解 
 B できる人ができることを 
  1 一人ひとりができることを 
  2 ネットワークによる公衆衛生活動の展開が被災地復興の基盤づくり 
  3 公衆衛生活動の基本再確認(ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチの融合) 
 C 陸前高田市復興支援における教訓(公衆衛生の原点とは) 
 COLUMN スマトラ島沖地震・インド洋津波からの教訓 
 COLUMN 災害・緊急事態におけるウソ(迷信)とホント(現実) 
 COLUMN 災害時における在日外国人の対応

提言 〜 災害への備え 〜
 第27章 将来の大規模災害に向けた提言
 A 大規模災害時の公衆衛生対策の抜本的な見直し  
 B 公衆衛生分野での連携・協力・調整メカニズム構築 
 C 災害ロジスティクスの強化 
 D 公衆衛生人材の育成と派遣体制 
 E 災害公衆衛生および災害疫学の充実 

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