「PCRをやらないでも、元気ならば発症後7日で退院させても大丈夫」という指針が米国のCDCから出ていますと教えて下さったのは京都市立病院の山本舜悟先生。
Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
更にそれをバックアップするような「発症後7日目にはPCRど陽性であってもウイルス培養は陰性=ウイルスの破片はあっても生きたウイルスはいない」という論文も山本舜悟先生から教えて頂きました。
Virological assessment of hospitalized patients with COVID-2019
このあとに必要なのは「発症後7日目くらいにはヒトーヒト感染が起きていない」という疫学的な検討です。
PCR陽性でも退院可能な軽症例が多数があり、そのような症例を退院させて本当に基幹病院の診療が必要な重症患者に集中すべきである・・というブログ記事を2月22日(土)に書きましたが、益々、その検討が必要になっています。
日本の基幹病院をコロナから守るために必要な軸 その2 - 感染症診療の原則
今日、本当に東京で新しく発症したコロナ症例、すでに発症しているコロナ症例の数は誰も知りません。こなせるPCRの数は1日150件とかですから・・・本当の発症数は150なのか1500なのか・・
分からないから「まだオーバーシュートでない」「ギリギリ耐えている」といったSemanticsの横行。
一方、編集長に聞こえてくるのは・・最前線で今日もPPEなしで診療する仲間達の悲鳴、疲弊、恐怖、受け入れ先の無い患者を乗せて右往左往の救急搬送システム・・
(ちなみにSemanticsという英語は、編集長的には「言葉の定義をFuzzyにぼかして問題から逃げること」と定義したいです。)