HIVと、HCVと比較すると、HBVはとても感染力が強いことが知られています。
理論上、比較においてHCVはうつりにくいのですが、実際には医療行為に関連した院内感染、アウトブレイクが国内外でおきています。
外部委員をまじえた感染事故調査委員会が立ち上がり、いろいろ調べても感染経路がわからない事例があります。
特殊な例かもしれませんが、感染対策チームのメンバーは知っておく必要がある事例を紹介します。
4月3日のAnnals of Int. MedApril 3, 2012vol. 156 no. 7 477-482に掲載されていた、"Health Care–Associated Hepatitis C Virus Infections Attributed to Narcotic Diversion"をみてみましょう。
"Five cases of HCV infection occurring over 3 to 4 years were attributed to drug diversion by an HCV-infected health care worker. Studies of drug diversion and assessments of strategies to prevent narcotics tampering in all health care settings are needed"
これはMayo Clinicによる発表です。
Narcotics tamperingの対策が必要とのことです。
"Nosocomial Hepatitis C: More of a Hidden Epidemic"です。
感染管理の勉強の中ですでに学んでいるでしょうか。
Narcoticsとは? Tamperingとは?
2年前の2010年9月に、 Mayo Clinic メイヨ クリニック (フロリダ州)等に勤務中、の<元>放射線技師 47歳が、患者用の麻酔薬を自分に注射し、注射器に生理食塩水を充填し、彼自身のC型肝炎ウイルスを患者ら5人に感染させ、 1人が死亡というニュースがありました。
これがきっかけとなった調査と思われます。
医薬品の包装の仕方もかわりました。
"tamper resistant package (TRP)"は「不正開封防止包装」「毒物混入防止包装」と訳されています。
このきっかけとなった大きな事件。
1982年、シカゴでのOTC(薬局の店頭販売/処方箋不要)の解熱鎮痛剤 タイレノールに青酸カリが混入する事件がありました。その結果7人が死亡するという事件がありました。当初は、製薬会社の製造ラインのミスなどがうたがわれましたが、調査の結果、製造過程ではなく,流通段階,おそらくは店頭にカプセルが到着した後に誰かが故意に混入したものであることが判明しました。
このあと、FDAは使用する前に不正に開封されたことが消費者に一目でわかるような包装形態を製薬会社に要求しています。左の"photo"を参照
"tamper-indicating package" "tamper-free" " tamper-proof""tamper-evident"
啓発活動も存在します。 StopNarcoticTampering.org
その他参考:
International Narcotics Control Strategy Report 2010年 各国調査結果
Viral Hepatitis Transmission in Ambulatory Health Care Settings CID 2004:38 (1 June)
Canadian hepatitis C look-back investigation to detect transmission from an infected general surgeon
Can J Infect Dis Med Microbiol. 2010 Spring; 21(1): e6–e11.
Hepatitis C Virus Transmission From an Anesthesiologist to a Patient
Arch Intern Med. 2002;162:345-350.
The Society for Healthcare Epidemiology of America (SHEA) re- garding the management of healthcare providers who are infected with hepatitis B virus (HBV), hepatitis C virus (HCV), and/or the human immunodeficiency virus (HIV)
infection control and hospital epidemiology march 2010, vol. 31, no. 3
理論上、比較においてHCVはうつりにくいのですが、実際には医療行為に関連した院内感染、アウトブレイクが国内外でおきています。
外部委員をまじえた感染事故調査委員会が立ち上がり、いろいろ調べても感染経路がわからない事例があります。
特殊な例かもしれませんが、感染対策チームのメンバーは知っておく必要がある事例を紹介します。
4月3日のAnnals of Int. MedApril 3, 2012vol. 156 no. 7 477-482に掲載されていた、"Health Care–Associated Hepatitis C Virus Infections Attributed to Narcotic Diversion"をみてみましょう。
"Five cases of HCV infection occurring over 3 to 4 years were attributed to drug diversion by an HCV-infected health care worker. Studies of drug diversion and assessments of strategies to prevent narcotics tampering in all health care settings are needed"
これはMayo Clinicによる発表です。
Narcotics tamperingの対策が必要とのことです。
"Nosocomial Hepatitis C: More of a Hidden Epidemic"です。
感染管理の勉強の中ですでに学んでいるでしょうか。
Narcoticsとは? Tamperingとは?
2年前の2010年9月に、 Mayo Clinic メイヨ クリニック (フロリダ州)等に勤務中、の<元>放射線技師 47歳が、患者用の麻酔薬を自分に注射し、注射器に生理食塩水を充填し、彼自身のC型肝炎ウイルスを患者ら5人に感染させ、 1人が死亡というニュースがありました。
これがきっかけとなった調査と思われます。
医薬品の包装の仕方もかわりました。
"tamper resistant package (TRP)"は「不正開封防止包装」「毒物混入防止包装」と訳されています。
このきっかけとなった大きな事件。
1982年、シカゴでのOTC(薬局の店頭販売/処方箋不要)の解熱鎮痛剤 タイレノールに青酸カリが混入する事件がありました。その結果7人が死亡するという事件がありました。当初は、製薬会社の製造ラインのミスなどがうたがわれましたが、調査の結果、製造過程ではなく,流通段階,おそらくは店頭にカプセルが到着した後に誰かが故意に混入したものであることが判明しました。
このあと、FDAは使用する前に不正に開封されたことが消費者に一目でわかるような包装形態を製薬会社に要求しています。左の"photo"を参照
"tamper-indicating package" "tamper-free" " tamper-proof""tamper-evident"
啓発活動も存在します。 StopNarcoticTampering.org
その他参考:
International Narcotics Control Strategy Report 2010年 各国調査結果
Viral Hepatitis Transmission in Ambulatory Health Care Settings CID 2004:38 (1 June)
Canadian hepatitis C look-back investigation to detect transmission from an infected general surgeon
Can J Infect Dis Med Microbiol. 2010 Spring; 21(1): e6–e11.
Hepatitis C Virus Transmission From an Anesthesiologist to a Patient
Arch Intern Med. 2002;162:345-350.
The Society for Healthcare Epidemiology of America (SHEA) re- garding the management of healthcare providers who are infected with hepatitis B virus (HBV), hepatitis C virus (HCV), and/or the human immunodeficiency virus (HIV)
infection control and hospital epidemiology march 2010, vol. 31, no. 3