耳が痛い・・と思ったら色々な脳神経が障害されて・・といったシナリオから顔面帯状疱疹(Ramsay−Hunt症候群)などを考えていましたら、外れました。
2-3年に一度、Challengeを受けるListeriaによる脳幹脳炎(Rhombencephalitis)でした。まあ出題者がTierney教授だから生半可な症例ではないだろうと覚悟はしてましたが・・。この脳幹脳炎、編集長はListeriaによるものしか経験が無いのですが、結構、色々な病因があるのですね・・。
MedicineのReviewによると97例中、約1/3は原因不明。約1/3は多発性硬化症。その後にBehcet>Listeria>Paraneoplastic>EBV・TB・Brucella・リンパ腫・JCV・Relapsing polychondritisなどがあります。
Moragas M et al. Rhombencephalitis: a series of 97 patients. Medicine (Baltimore). 2011 Jul;90(4):256-61. PMID: 21694648
同じ病態なのに、その臨床像のVarietyと複雑さを思わされるたびに「そろそろ引退・・」と弱気になる編集長でした。