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Channel: 感染症診療の原則
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どトンコツならぬ、どバンコマイシンの効果

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先日、北九州を訪問した時、どトンコツという極めて強力な香りを放つラーメンを頂きました。店の前に立つだけで服にトンコツの匂いがつきそうな感じ・・。口にするとさすがに「ど」が付くだけあり高濃度のトンコツが入っているのであります。


さて、本日のテーマは「ど」バンコマイシンの効果。バンコマイシンに対するMICが上がったMRSAに対して、「ど」バンコマイシン(バンコマイシンの大量投与)で対処するという考えは長くありました。Loading dose初回投与量を考える、Troughレベルを上げる・・などが具体的な方法でした。

BUT

実は投与量を増しても、Troughを上げても効果がイマイチ・・という報告もあり自分でもすっきりしなかったのですが、面白いまとめが先の2011年のICAACでありました。MRSA50年記念といったSessionでしたが、ここでVCMに対するMICの上昇(効かなくなる・・?)というのは予後が悪くなる原因ではなく、予後の悪い事と相関するだけ・・といった内容。その証拠にVCMのMICなど関係無いはずの黄色ブドウ球菌用ペニシリンで治療しても、キノロンで治療してもVCMのMICが高いと予後が悪いのでした。すなわちバンコマイシンに対するMICの上昇は何か予後を悪くする因子の間接的な表現なのでないかな・・という話でした。(Natasha E. Holmes JID: 2011;204:340–47)



あまりに興味深いので書いて仕舞いました。

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