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Channel: 感染症診療の原則
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同時接種 あれから1年

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昨年の3月は震災のあとにも、ワクチンの同時接種をどうするのだーという話がありました。

日本の対応は海外でも注目され、英語ニュースでも報道されました。これはサイエンス系ブログの記事。
Deaths from vaccines in Japan? March 9, 201

実際、海外の人に説明するのに苦労します。
日本以外で単独接種をしている国をみかけません。なぜ同時接種が問題になっているのかの説明がとても難しいなとかんじます。

その人たちにとってフツウのことをあまり合理的な理由なく別方法にすることについて根拠がいえないからです。
バターとジャムとパンは別々に食べることの意義を、一緒に塗りたくって食べている人にいわなくてはならないからであります。(味噌とお湯は別々に飲みましょう)ふー。

先日参加したワクチン学会では、同時接種の後に死亡をしたケースの報告された地域では、トラウマとなっておりその後も同時接種ができないでいるというお話がありました。会場どよめき・・・。どよどよ


近所の医師がいまいち気乗りしないんですよねー、という親御さんには、下記のPDF資料を持参してもらいました。

「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」http://www.jpeds.or.jp/saisin/saisin_1101182.pdf

スケジュールも学会の専門の先生の推奨のものを参考に。


日本小児科学会の予防接種委員会の活動は、この国の取り組みを着実に変えて行っています。その力の源のひとつが齋藤先生の存在です。
ロハスメディカルとMRICに掲載された記事です。

新潟で開かれた市民公開講座での齋藤先生のお話。Ustreamで視ることができます。難しいことを優しく笑顔で話すコツを学びます(^^)

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<連続インタビュー>同時接種 是か非か (3)同時接種のメリット

『ロハス・メディカル』新聞社版2012年3月号に掲載されたものです
新潟大学大学院小児科 教授 齋藤 昭彦 
2012年3月1日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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自動車のチャイルドシートに付いているベルトを思い浮かべてください。目的地に着くまでの万が一の事故に備えるものですが、最近は肩に2本、腰に1本、と 複数締めるのが一般的です。そのベルトを、出発時は肩1本だけ、パーキングエリアに停車した時に1本締めて、さらに次で1本締めるということをするでしょ うか。最初から全部締めて、最大限の効果を確保しようとしますよね。

ワクチンだって同じです。万が一の感染症に備えるのが目的ですが、一つずつ個別に接種してくと、間隔を置かねばならない分、その期間に感染する可能性が生 じます。本来の目的に合いません。同時接種すれば、複数の疾病から同時に守ることができます。一度に何種類も接種することで医療機関へ通う回数が減れば、 親御さんの移動時間、待ち時間、休まなくてはいけない労働時間も減ります。受けやすくなる分、接種率は上がり、社会全体で子供を感染症から守るという目的 に、やはり沿うことになります。医療者側から見ても、同時に接種すれば受付や問診や会計といった予防接種にかける仕事の総量が少なくなります。

デメリットは、お子さんが同時に数回の痛みを味合うという精神的苦痛が挙げられますが、最終的な痛みの回数は同じです。
安全性を心配する声があるのは理解しています。同時接種のことが話題になったのはここ数年のことで極めて歴史が浅く、またワクチンは、頻度は極めて少ない ですが副反応がある一定の頻度で起きます。ただし承認されているワクチンは、防ぐことのできる疾病に罹患した時のリスクと比較して、メリットが大きく上回 ることは既に証明されています。

また、同時接種した時の副反応の頻度は、単独接種を繰り返した時と変わりません。なぜならば、ワクチンの効果は、体の中にある膨大な免疫担当細胞のうちご く一部が、免疫応答して得られるものです。一つのワクチンで全身が反応するわけではありません。従って、互いに干渉して影響しあうと考える科学的根拠はあ りません。
歴史も安全性を証明しています。80年代後半から90年代にかけて色々な新しいワクチンができて、多くの子供たちに同時接種されてきています。今までに同時接種を行ってから副反応の頻度が上がったとか、死亡例が増えたということは報告されていません。

同時接種は、海外では標準的な医療行為の一つです。2011年3月の死亡例報告以降、ある自治体では同時接種を制限しているということを耳にします。医師 が団結して改善を求める必要があります。逆に単独接種をし続けるという医師は、同時接種を行わないことによるデメリットを十分に理解し、そして保護者に伝 えなければいけないと思います。
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これは(3)の記事で、(1)(2)が先にあるのでした。

日赤医療センター小児科顧問 薗部 友良(1)定期と任意を同時接
千葉大学医学部附属病院 感染症管理治療部 講師 石和田 稔彦 (2)適切な時期に予防する

きっと(4)もあるのでしょう。

同時よりも混合ワクチンのほうが刺される回数が少なくていいのですが。
 MMRV(麻しん、おたふく、風しん、水ぼうそう)
 6種混合(百日咳、破傷風、ジフテリア、Hib、B型肝炎、不活化ポリオ)+肺炎球菌 
  あるいは5種混合+B型肝炎+肺炎球菌
だったら楽なんですけどね。
複雑な大人の事情で子どもはその恩恵にあずかれていません。  

※輸入しているクリニックでで接種することは可能です。


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