Literature review,Clinical microbiology。演者は今日もUCLAのRomney Humphries先生
ゲノム配列決定
Roach DJ
A Year of Infection in the Intensive Care Unit: Prospective Whole Genome Sequencing of Bacterial Clinical Isolates Reveals Cryptic Transmissions and Novel Microbiota.
PLoS Genet. 2015 Jul 31;11(7):e1005413
PMID: 26230489
コメント：
・1年間、3種類のICUで検出される微生物を追いました。検出方法は「通常の微生物学的手法」に加えて新しい「全ゲノム配列決定（whole genome sequencing）」という方法
・簡単にいうと通常の細菌学的な手法の代わり「全ゲノム配列決定」という方法で微生物を同定すると、かなりの割合で1つの微生物が異なる微生物（Genomospecies）の集合体だった・・という驚愕の結果。
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・編集長的には、こここっこれはどう言う意味か？！！
・全ゲノム配列決定すると知らなかった微生物が、どんどん同定されてくる。ただでさえ培養されてくる微生物はゴミ（コンタミ）かどうかの判断が必要だったのに、今度は全ゲノム配列決定されたGenomospeciesがゴミかどうかの判断も必要なのか・・Sigh
・”大腸菌”と同定されても、遺伝子の同一性が95％以下ならば別のSpeciesという事になると、”大腸菌”がかなりHeterogenousな集団になってしまう。
・Neisseriaに至っては全ての株が別のGenomospeciesとなる。（いい加減、いやになる、けど・・面白！）
・全く同じGenomospeciesの株が何カ月もの間隔をあけて複数の患者で問題を起こす。（Clusterでない）
・結論：
①通常の手法で同定される微生物は、実は極めてDiverseである。（Genomospecies的には何種類もの塊）
②患者同士での同じ微生物の共有は多い（しかし、時間的には何カ月もの間隔がある）
③もっと情報がある論文なので自分で読みなさい・・涙・・臨床的な意味づけはこれから。
この領域に興味がある方は下記の論文もどぞ
Salipante SJ
Application of whole-genome sequencing for bacterial strain typing in molecular epidemiology.
J Clin Microbiol. 2015 Apr;53(4):1072-9
PMID: 25631811
――――――――――――
Wilson MR
Actionable diagnosis of neuroleptospirosis by next-generation sequencing.
N Engl J Med. 2014 Jun 19;370(25):2408-17.
PMID: 24896819
コメント：
・14歳男性、重症のCombined immunodeficiency。発熱・頭痛で来院。水頭症になり、てんかん重積状態が4ヶ月
・でも生検や血清学を含む調査でも原因微生物が不明。（免疫不全で血清学には無理がある・・？）
・簡単にいうと・・Leptospiraが同定され、治療により患者は改善。
・簡単に言わないと・・「Unbiased next-generation sequencing」である「sequence-based ultra-rapid pathogen identification (SURPI)」という手法で800万種以上の「read」があり、そのうちの細菌に関するReadの数が589ヶ。その589ヶのうち、475ヶがLeptospiraの「read」であったのでLeptospiraが犯人とされた。
・ちなみに、この検査は48時間で結果がでる。
この領域に興味がある方は下記の論文もどぞ
Brown JR
Astrovirus VA1/HMO-C: an increasingly recognized neurotropic pathogen in immunocompromised patients.
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):881-8.
PMID: 25572899
Naccache SN
Diagnosis of neuroinvasive astrovirus infection in an immunocompromised adult with encephalitis by unbiased next-generation sequencing
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):919-23
PMID: 25572898
ゲノム配列決定
Roach DJ
A Year of Infection in the Intensive Care Unit: Prospective Whole Genome Sequencing of Bacterial Clinical Isolates Reveals Cryptic Transmissions and Novel Microbiota.
PLoS Genet. 2015 Jul 31;11(7):e1005413
PMID: 26230489
コメント：
・1年間、3種類のICUで検出される微生物を追いました。検出方法は「通常の微生物学的手法」に加えて新しい「全ゲノム配列決定（whole genome sequencing）」という方法
・簡単にいうと通常の細菌学的な手法の代わり「全ゲノム配列決定」という方法で微生物を同定すると、かなりの割合で1つの微生物が異なる微生物（Genomospecies）の集合体だった・・という驚愕の結果。
・編集長的には、こここっこれはどう言う意味か？！！
・全ゲノム配列決定すると知らなかった微生物が、どんどん同定されてくる。ただでさえ培養されてくる微生物はゴミ（コンタミ）かどうかの判断が必要だったのに、今度は全ゲノム配列決定されたGenomospeciesがゴミかどうかの判断も必要なのか・・Sigh
・”大腸菌”と同定されても、遺伝子の同一性が95％以下ならば別のSpeciesという事になると、”大腸菌”がかなりHeterogenousな集団になってしまう。
・Neisseriaに至っては全ての株が別のGenomospeciesとなる。（いい加減、いやになる、けど・・面白！）
・全く同じGenomospeciesの株が何カ月もの間隔をあけて複数の患者で問題を起こす。（Clusterでない）
・結論：
①通常の手法で同定される微生物は、実は極めてDiverseである。（Genomospecies的には何種類もの塊）
②患者同士での同じ微生物の共有は多い（しかし、時間的には何カ月もの間隔がある）
③もっと情報がある論文なので自分で読みなさい・・涙・・臨床的な意味づけはこれから。
この領域に興味がある方は下記の論文もどぞ
Salipante SJ
Application of whole-genome sequencing for bacterial strain typing in molecular epidemiology.
J Clin Microbiol. 2015 Apr;53(4):1072-9
PMID: 25631811
――――――――――――
Wilson MR
Actionable diagnosis of neuroleptospirosis by next-generation sequencing.
N Engl J Med. 2014 Jun 19;370(25):2408-17.
PMID: 24896819
コメント：
・14歳男性、重症のCombined immunodeficiency。発熱・頭痛で来院。水頭症になり、てんかん重積状態が4ヶ月
・でも生検や血清学を含む調査でも原因微生物が不明。（免疫不全で血清学には無理がある・・？）
・簡単にいうと・・Leptospiraが同定され、治療により患者は改善。
・簡単に言わないと・・「Unbiased next-generation sequencing」である「sequence-based ultra-rapid pathogen identification (SURPI)」という手法で800万種以上の「read」があり、そのうちの細菌に関するReadの数が589ヶ。その589ヶのうち、475ヶがLeptospiraの「read」であったのでLeptospiraが犯人とされた。
・ちなみに、この検査は48時間で結果がでる。
この領域に興味がある方は下記の論文もどぞ
Brown JR
Astrovirus VA1/HMO-C: an increasingly recognized neurotropic pathogen in immunocompromised patients.
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):881-8.
PMID: 25572899
Naccache SN
Diagnosis of neuroinvasive astrovirus infection in an immunocompromised adult with encephalitis by unbiased next-generation sequencing
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):919-23
PMID: 25572898