ICAAC/ICC 2015 Literature review
Literature review,最後のセクションはClinical microbiologyです。
演者はUCLAのRomney Humphries先生
胃腸炎の原因微生物をPCRで検出?
Bruijnesteijn van Coppenraet LE
Case-control comparison of bacterial and protozoan microorganisms associated with gastroenteritis: application of molecular detection.
Clin Microbiol Infect. 2015 Jun;21(6):592.e9-592.e19.
PMID: 25700890
コメント:
・現在、胃腸炎に用いられる微生物検査:培養、抗原検出、検鏡、Molecular少々
・特にMolecularの検査のAvailabilityは↑↑ >>当然、より多くの微生物が検出される
・問題は検出された微生物の臨床的な意味づけは・・(微生物の検出≠微生物が原因)
・デザインはMultiplex PCRを使用したCase Control Study
・1515例の消化器症状(+)の症例 vs. 1195例の消化器症状(-)の症例 を比較
・結果:
①20歳以下では無症状の群にも、C.difficile, Salmonella, Yersinia enterocoolitica, Giardiaが検出された。
②PCRで検出≠原因。やはり臨床的な判断が大事。
③将来的には定量化が有用かも・・?
――――――――――――
次に2ヶの血培の論文が続きますが、その前に血培のプロセスを理解しておきます。
・採血>自動血培器機>陽性の印>グラム染色+現場に連絡>サブカルチャー(固形培地)>菌名・感受性を決定
・このプロセスに3-5日間が必要。
・Banerjeeらの論文は「グラム染色」の部分をPCRで、Mylonakisらの論文は一番最初の「採血」の部分を対象
血培関係
Banerjee R
Randomized Trial of Rapid Multiplex Polymerase Chain Reaction-Based Blood Culture Identification and Susceptibility Testing.
Clin Infect Dis. 2015 Oct 1;61(7):1071-80.
PMID: 26197846
コメント:
・RCTで「通常プロセス」、「Rapid PCR+治療コメント」、「Rapid PCR+治療コメント+Feed back/Stewardship有り」を比較。
・調べる微生物の種類は
・改善点:
①微生物の同定までの時間短縮:22.3 → 1.3時間
②より狭い抗菌薬を使用する時間が長くなる
③コンタミが減る:25 → 8%
④抗菌薬のスペクトラムを広げるまでの時間短縮:24 → 4%
・注意点:
①早く同定しても、Stewardshipが無いとDe-escalationは早まらない
Mylonakis E
T2 magnetic resonance assay for the rapid diagnosis of candidemia in whole blood: a clinical trial.
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):892-9.
PMID: 25586686
コメント:
・この検査法はmagnetic resonanceで3時間で全血から直接にカンジダを検出するという凄いもの。
・感度は99.9%なので、除外診断には有用か・・
Literature review,最後のセクションはClinical microbiologyです。
演者はUCLAのRomney Humphries先生
胃腸炎の原因微生物をPCRで検出?
Bruijnesteijn van Coppenraet LE
Case-control comparison of bacterial and protozoan microorganisms associated with gastroenteritis: application of molecular detection.
Clin Microbiol Infect. 2015 Jun;21(6):592.e9-592.e19.
PMID: 25700890
コメント:
・現在、胃腸炎に用いられる微生物検査:培養、抗原検出、検鏡、Molecular少々
・特にMolecularの検査のAvailabilityは↑↑ >>当然、より多くの微生物が検出される
・問題は検出された微生物の臨床的な意味づけは・・(微生物の検出≠微生物が原因)
・デザインはMultiplex PCRを使用したCase Control Study
・1515例の消化器症状(+)の症例 vs. 1195例の消化器症状(-)の症例 を比較
・結果:
①20歳以下では無症状の群にも、C.difficile, Salmonella, Yersinia enterocoolitica, Giardiaが検出された。
②PCRで検出≠原因。やはり臨床的な判断が大事。
③将来的には定量化が有用かも・・?
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次に2ヶの血培の論文が続きますが、その前に血培のプロセスを理解しておきます。
・採血>自動血培器機>陽性の印>グラム染色+現場に連絡>サブカルチャー(固形培地)>菌名・感受性を決定
・このプロセスに3-5日間が必要。
・Banerjeeらの論文は「グラム染色」の部分をPCRで、Mylonakisらの論文は一番最初の「採血」の部分を対象
血培関係
Banerjee R
Randomized Trial of Rapid Multiplex Polymerase Chain Reaction-Based Blood Culture Identification and Susceptibility Testing.
Clin Infect Dis. 2015 Oct 1;61(7):1071-80.
PMID: 26197846
コメント:
・RCTで「通常プロセス」、「Rapid PCR+治療コメント」、「Rapid PCR+治療コメント+Feed back/Stewardship有り」を比較。
・調べる微生物の種類は
・改善点:
①微生物の同定までの時間短縮:22.3 → 1.3時間
②より狭い抗菌薬を使用する時間が長くなる
③コンタミが減る:25 → 8%
④抗菌薬のスペクトラムを広げるまでの時間短縮:24 → 4%
・注意点:
①早く同定しても、Stewardshipが無いとDe-escalationは早まらない
Mylonakis E
T2 magnetic resonance assay for the rapid diagnosis of candidemia in whole blood: a clinical trial.
Clin Infect Dis. 2015 Mar 15;60(6):892-9.
PMID: 25586686
コメント:
・この検査法はmagnetic resonanceで3時間で全血から直接にカンジダを検出するという凄いもの。
・感度は99.9%なので、除外診断には有用か・・