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Channel: 感染症診療の原則
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chronic active Epstein-Barr virus disease

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2月28日の日経新聞に「EBウイルス感染症の啓発を 患者団体、厚労省に要望 」という記事がありました。

成人の95%は感染しているウイルスです。たくさんあるヘルペス・ウイルスのひとつ。

記事が伝えているのは・・・
患者団体が厚生労働省に病気の周知や診断、治療のための検査の保険適用を求める要望書を約1万7千人分の署名とともに提出したという話。
高熱やだるさ、血管の炎症など多くの症状が現れる「分かりにくい病気」で、医師の認知度も低い。重症化すると多臓器不全などのリスクがあるので早期の対応が必要だが、検査が自費で1ー2万円かかえるため、医師が検査を躊躇→対応の遅れが心配ということです。

EBウイルスのおさらい
CDCの記載(英語)

慢性活動性EBウイルス感染症
モダンメディア 2010年(日本語)

日本の症例報告例。9歳女児。さいたまの医療機関から。
Bone Marrow Transplantation (2002) 29, 531-533

2011年の論文:米国の28年、19例の経験から
Characterization and treatment of chronic active Epstein-Barr virus disease: a 28-year experience in the United States
Blood June 2, 2011 vol. 117 no. 22 5835-5849

"Most cases of CAEBV have been reported from Japan. These patients often have some of the complications found in otherwise-healthy patients with acute EBV infection, but unlike healthy patients, these complications persist and progress."

ほとんどの症例報告は日本から。リファレンスにも日本からの報告が並んでいます。

病気の位置づけについては
"CAEBV should be classified as a B, T, or NK cell in origin, and although the authors of one study compared T- and NK-cell disease,5 no reports have compared T- and B-cell disease"
ということです。

ウイルス関連なので感染症系の医師にも相談があるかもしれない話題。

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