インフルエンザのワクチンにどのタイプを入れるかを話し合うのはWHOのなかにあるインフルエンザ専門家の会議です。
報告がでたようですが、報告を全部読むほどインフルエンザに詳しくないので、CIDRAPの解説を読むことにします。
(CIDRAPはTwitterアカウントもあるのでフォローしておくと情報がリアルタイムでわかります)
すでに次のシーズンのことが話し合われています。CIDRAP
2009年のA/パンデミック型は残し、他をかえる、ということです。
今年のインフルシーズンは、世界的に見ると穏やかにすぎているということですが、循環しているウイルスが今年のワクチンのタイプとマッチしていないことが把握されています。
そして、2012-13年の北半球ワクチンは、
A/California/7/2009 (H1N1)pdm09 変更無し
A/Victoria/361/2011 (H3N2), A/Perth/16/2009からの変更
B/Wisconsin/1/2010 B/Brisbane/60/2008からの変更
が候補になりました。なぜ2月に次のワクチンの話をするかとういと、現在のワクチンは、卵を用いて数ヶ月かけて作る必要があるからです。
(南半球のワクチンについては10月に検討)
卵ではなくて違う方法で作るようになると、もう少し間際に生産が可能となり、ワクチンにいれるタイプを決める際の情報もより精度があがるだろうといれています。
安全性を高める「細胞培養」の技術が進んでいますので、期待しましょう。
針ではなく、スプレー式とか、シール型の貼るワクチンなども開発途上にあります。
「針の時代がなつかしいねえ」なんて時代がくるのでしょうか・・・。
日本のワクチンに入れる株はこのようにきまります→インフルエンザワクチン株の選定経過
「感染研では、全国76カ所の地方衛生研究所と感染研、厚生労働省結核感染症課を結ぶ感染症発生動向調査事業により得られた流行状況、および今シーズンは約12,000株に及ぶ分離ウイルスについての抗原性や遺伝子解析の成績、感染症流行予測調査事業による住民の抗体保有状況調査の成績などに基づいて次年度シーズンの予備的流行予測を行い、これに対するいくつかのワクチン候補株を選択する。さらにこれらについて、発育鶏卵での増殖効率、抗原的安定性、免疫原性、エーテル処理効果などのワクチン製造株としての適格性を検討する。
年が明けた1月下旬からは、数回にわたり所内外のインフルエンザ専門家を中心とする検討会議が開催され、上記の前シーズンの成績、およびその年のインフルエンザシーズンにおける最新の成績を検討して、次シーズンの流行予測を行う。さらにWHOにより2月中旬に出される北半球次シーズンに対するワクチン推奨株とその選定過程、その他の外国における諸情報を総合的に検討して、3月末までに次シーズンのワクチン株を選定する。感染研はこれを厚生労働省健康局長に報告し、それに基づいて厚生労働省医薬食品局長が決定して5〜6月に公布している。」
日本の今年の2011/2012冬シーズン
A/California(カリフォルニア)/7/2009(H1N1)pdm09
A/Victoria(ビクトリア)/210/2009(H3N2)
B/Brisbane(ブリスベン)/60/2008(ビクトリア系統) とのことです。
ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジアでの今年の主流は、「H3N2」で、今シーズンのワクチン株よりは、 遺伝子的な系統でみるとA/Victoria/361/2011-likeのほうに近かったね・・・ということです。
インフルエンザBのほうは、大きくわけるとVictoriaと Yamagataの2系統ですが、Bについて予測をするのはとても難しいとのことです。
今年は、 B/Yamagata/16/88-系統が多くの国で流行するだろうと見込まれています。
(しかし中国をはじめとするいくつかの国では Victoria系統が流行中)
現在分離されているYamagata系統株は、今回のワクチンに使われているYamagata系統株(B/Florida/4/2006)とは異なっており、系統樹的にはより B/Wisonsin/1/2010-like に近いことがわかっています。(それで来期はこちらになる)
このほかに、H5N1(高病原性トリインフルエンザ)の人での症例が9月20日から2月21日の間に15例死亡例が報告されていること(カンボジア、中国、エジプト、インドネシア、ベトナム)が報告されています。
また「ブタ由来のH3N2」が2011年末に一定数米国で把握されています。
まれにヒトにも関するトリの「H9N2]についてはここ数ヶ月報告はないとのことです。
インフルエンザウイルスの系統樹に関心ある方はぜひハマってみてください(^^;)。
こんなかんじで検討されています。
同じワクチン、ウイルスでも、個体差がある(個人レベルで反応が大きく違うこと)とか、ヒトの方での謎や研究課題も面白いですが〜。
報告がでたようですが、報告を全部読むほどインフルエンザに詳しくないので、CIDRAPの解説を読むことにします。
(CIDRAPはTwitterアカウントもあるのでフォローしておくと情報がリアルタイムでわかります)
すでに次のシーズンのことが話し合われています。CIDRAP
2009年のA/パンデミック型は残し、他をかえる、ということです。
今年のインフルシーズンは、世界的に見ると穏やかにすぎているということですが、循環しているウイルスが今年のワクチンのタイプとマッチしていないことが把握されています。
そして、2012-13年の北半球ワクチンは、
A/California/7/2009 (H1N1)pdm09 変更無し
A/Victoria/361/2011 (H3N2), A/Perth/16/2009からの変更
B/Wisconsin/1/2010 B/Brisbane/60/2008からの変更
が候補になりました。なぜ2月に次のワクチンの話をするかとういと、現在のワクチンは、卵を用いて数ヶ月かけて作る必要があるからです。
(南半球のワクチンについては10月に検討)
卵ではなくて違う方法で作るようになると、もう少し間際に生産が可能となり、ワクチンにいれるタイプを決める際の情報もより精度があがるだろうといれています。
安全性を高める「細胞培養」の技術が進んでいますので、期待しましょう。
針ではなく、スプレー式とか、シール型の貼るワクチンなども開発途上にあります。
「針の時代がなつかしいねえ」なんて時代がくるのでしょうか・・・。
日本のワクチンに入れる株はこのようにきまります→インフルエンザワクチン株の選定経過
「感染研では、全国76カ所の地方衛生研究所と感染研、厚生労働省結核感染症課を結ぶ感染症発生動向調査事業により得られた流行状況、および今シーズンは約12,000株に及ぶ分離ウイルスについての抗原性や遺伝子解析の成績、感染症流行予測調査事業による住民の抗体保有状況調査の成績などに基づいて次年度シーズンの予備的流行予測を行い、これに対するいくつかのワクチン候補株を選択する。さらにこれらについて、発育鶏卵での増殖効率、抗原的安定性、免疫原性、エーテル処理効果などのワクチン製造株としての適格性を検討する。
年が明けた1月下旬からは、数回にわたり所内外のインフルエンザ専門家を中心とする検討会議が開催され、上記の前シーズンの成績、およびその年のインフルエンザシーズンにおける最新の成績を検討して、次シーズンの流行予測を行う。さらにWHOにより2月中旬に出される北半球次シーズンに対するワクチン推奨株とその選定過程、その他の外国における諸情報を総合的に検討して、3月末までに次シーズンのワクチン株を選定する。感染研はこれを厚生労働省健康局長に報告し、それに基づいて厚生労働省医薬食品局長が決定して5〜6月に公布している。」
日本の今年の2011/2012冬シーズン
A/California(カリフォルニア)/7/2009(H1N1)pdm09
A/Victoria(ビクトリア)/210/2009(H3N2)
B/Brisbane(ブリスベン)/60/2008(ビクトリア系統) とのことです。
ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジアでの今年の主流は、「H3N2」で、今シーズンのワクチン株よりは、 遺伝子的な系統でみるとA/Victoria/361/2011-likeのほうに近かったね・・・ということです。
インフルエンザBのほうは、大きくわけるとVictoriaと Yamagataの2系統ですが、Bについて予測をするのはとても難しいとのことです。
今年は、 B/Yamagata/16/88-系統が多くの国で流行するだろうと見込まれています。
(しかし中国をはじめとするいくつかの国では Victoria系統が流行中)
現在分離されているYamagata系統株は、今回のワクチンに使われているYamagata系統株(B/Florida/4/2006)とは異なっており、系統樹的にはより B/Wisonsin/1/2010-like に近いことがわかっています。(それで来期はこちらになる)
このほかに、H5N1(高病原性トリインフルエンザ)の人での症例が9月20日から2月21日の間に15例死亡例が報告されていること(カンボジア、中国、エジプト、インドネシア、ベトナム)が報告されています。
また「ブタ由来のH3N2」が2011年末に一定数米国で把握されています。
まれにヒトにも関するトリの「H9N2]についてはここ数ヶ月報告はないとのことです。
インフルエンザウイルスの系統樹に関心ある方はぜひハマってみてください(^^;)。
こんなかんじで検討されています。
同じワクチン、ウイルスでも、個体差がある(個人レベルで反応が大きく違うこと)とか、ヒトの方での謎や研究課題も面白いですが〜。