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Channel: 感染症診療の原則
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エンピリカルな抗菌薬のスペクトラムが不十分になる場合とは・・

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救急室で敗血症、原因微生物の種類も感受性も不明。何としても十分なスペクトラムを持つ処方をしたい・・これは救急室で働く誰もが感じるPressureです。

それでは具体的に、どのような敗血症性ショック例でスペクトラムが不十分であったか・・
を後ろ向きに85症例(平均年齢68歳、約半分が医療機関由来、半分が肺炎、後は尿路、腹部、その他が同じくらい)を検討。

結論はスペクトラムが外れたのは「医療機関から紹介のUTI例」に限られていた。

具体的には以下の4例。

#1:Vancomycin,piperacillin/tazobactam
Pseudomonas aeruginosa, multi-drug resistant
編集長的には:HCAでは常に緑膿菌を意識すべき。それは出来ていたが緑膿菌は更に手強い可能性が・・PIPC/TAZの人気は耐性の可能性を↑

#2:Levofloxacin, metronidazole
E.coli, partially resistant
編集長的には:HCAなのにGNRカバーがFQだけとは・・弱すぎ、狭すぎ・・

#3:Ciprofloxacin
E.coli, partially resistant
編集長的には:HCAなのにGNRカバーがFQだけとは・・弱すぎ、狭すぎ・・

#4:Vancomycin,piperacillin/tazobactam
E.coli, ESBL
編集長的には:HCAではESBLを意識したい。PIPC/TAZの人気は耐性の可能性を↑

Sarah K. Flaherty, MD ら
Septic Shock and Adequacy of Early Empiric Antibiotics in the Emergency Department
J Emerg Med. 2014;47(5):601-607.

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