麻疹とスポーツイベント

米国のスーパーボールに、麻疹患者がいた！がニュースになっています。
ワクチン未接種な人や治療や疾患でリスクのある人は10-14日間後に発症するかも、です。
既に曝露してしまっているので2次感染の人はいるでしょうけれど今することは3次感染の予防。
未接種の人はいそぎ行政に電話しましょうとういアラートが出ています。
Patient with measles visited Super Bowl Village
USA TODAY

麻疹や水痘は空気感染しますので、同じ空間にいたということが感染・発症リスクになるわけですが、「そんな大きな会場で実際にうつるのか？」と思いますよね。

でも、うつるんですね。

2007年には、米国ペンシルバニアで開かれた少年野球大会で広がりました。発端は日本から参加したこどもの発症です。それが州を越えて拡大したというMMWRのレポート。
Multistate Measles Outbreak Associated with an International Youth Sporting Event --- Pennsylvania, Michigan, and Texas, August--September 2007　MMWR

当時日本は修学旅行生などがカナダに麻疹を持ち込んだりして、大騒ぎのさなかでした。

この野球大会と麻疹についての日本の報道は、「体調が悪い中よくがんばった！」的なズレた内容でした。
はー。

体育館で広がったよ、という事例。

「2008年千葉県における高校柔道大会に起因した麻しん集団発生」IASR 2009年

ライブや屋外のバーベキューでも感染拡大。
「2008年の麻疹発生状況―沖縄県」IASR　2009年

空港で働いていたら・・・

「＜速報＞ 成田空港内勤務者からのD8型麻疹ウイルスの検出と家族内感染―千葉県」2012年

コンビニのレジでお金のやりとりをする程度の接触でもうつります。

怖いのは医療機関の待合室。

麻疹の人がそこにいた場合、その人が去った後も2時間は感染リスクがあるということで感染管理対策が必要になります。


・・・と、健康リスクを最小限にしようという取り組みがある一方、感染症は子どもの臓器のためによいという説があります。（医学部や看護学部では習いませんが）

なので、時に麻疹で祝福、水痘で祝福されたりします。悲しい話ではなく、良い話なのです。

感染症についても独特の理論があり、「結核菌とガンは両立しないと発見されている」のだそうです。

医者が聞いたらひっくりかえりそうですが。

・・と、勉強会の会場の質問タイムで保護者の方から教えてもらいました。