Cases in Clinical Microbiology続きます。
59歳白人ビジネスマン
主訴:
・好酸球増加4,400/mm3
病歴:
・2010年の暮れから家族でジンバブエに10日間程度のVacation行きます。
・2011年10月に喘息 > Inhalorで改善 HIVのリスク無し
・2012年4月に喘息 > Inhalor+Steroidで改善
・2012年6月に演者の病院に好酸球増加のために紹介されてきます。
発熱と好酸球増加の鑑別診断:
・Atopy+Drug reaction
・Acute schisotomiasis(片山熱)
・Invasive Fasciola hepatica
・Lymphangitis due to Wunchereria/Brugia
・Strongyloides stercoralis
この時点での鑑別診断:
・非特定期なウイルス感染症
・Loeller's syndrome
・片山熱
・糞線虫
・何か
検査:
・Stool O/P:Negative
・Terminal urine:Schistosoma haematobium:Negative
・Serology:Schistosoma、Strongyloies:Negative
・Autoimmune screening;Negative
・Filaria/Trichinella/Fasciolla/Toxocara:Negative
エンピリカル治療(勉強になる):
・Albendazole:Hookworm/回虫 > 無効
・Ivermectin:Strongyloides/Trichinosis > 無効
・Praziqunatel:Schistosomiasis > 有効、有効、有効 !!
紹介状への返事:
・血清学陰性の住血吸虫症でしょう。(住血吸虫症の一部は好酸球正常、血清学が正常の場合も。故に淡水に曝露した既往のある旅行者ではいつも住血吸虫も考える。)
・片山熱はいつも熱でるとは限らない。咳だけ、皮疹だけもある。
・文献は下記のとおり
Logan S, Armstrong M, Moore E, Nebbia G, Jarvis J, Suvari M, Bligh J, Chiodini PL, Brown M, Doherty T.
Acute schistosomiasis in travelers: 14 years' experience at the Hospital for Tropical Diseases, London.
Am J Trop Med Hyg. 2013 Jun;88(6):1032-4.
PMID: 23530076
しかし再発:
・2012年9月に再発。胸部CTも超異常
・BALなどを呼吸器科で
最終結論(驚くなよ):
・アレルギー性肉芽腫性血管炎Allergic granulomatosis-Angitis; AGA
・チャーグ・ストラウス症候群 Churg-Strauss syndromeの名称が一般的。
・多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症 Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPAの名称が提唱される。
(旧茅ヶ崎徳洲会病院(現湘南藤沢徳洲会病院)の教え子たち。あるものはAfricaへ、あるものはAmericaへ、そして、あるものは茅ヶ崎で頑張っています)
59歳白人ビジネスマン
主訴:
・好酸球増加4,400/mm3
病歴:
・2010年の暮れから家族でジンバブエに10日間程度のVacation行きます。
・2011年10月に喘息 > Inhalorで改善 HIVのリスク無し
・2012年4月に喘息 > Inhalor+Steroidで改善
・2012年6月に演者の病院に好酸球増加のために紹介されてきます。
発熱と好酸球増加の鑑別診断:
・Atopy+Drug reaction
・Acute schisotomiasis(片山熱)
・Invasive Fasciola hepatica
・Lymphangitis due to Wunchereria/Brugia
・Strongyloides stercoralis
この時点での鑑別診断:
・非特定期なウイルス感染症
・Loeller's syndrome
・片山熱
・糞線虫
・何か
検査:
・Stool O/P:Negative
・Terminal urine:Schistosoma haematobium:Negative
・Serology:Schistosoma、Strongyloies:Negative
・Autoimmune screening;Negative
・Filaria/Trichinella/Fasciolla/Toxocara:Negative
エンピリカル治療(勉強になる):
・Albendazole:Hookworm/回虫 > 無効
・Ivermectin:Strongyloides/Trichinosis > 無効
・Praziqunatel:Schistosomiasis > 有効、有効、有効 !!
紹介状への返事:
・血清学陰性の住血吸虫症でしょう。(住血吸虫症の一部は好酸球正常、血清学が正常の場合も。故に淡水に曝露した既往のある旅行者ではいつも住血吸虫も考える。)
・片山熱はいつも熱でるとは限らない。咳だけ、皮疹だけもある。
・文献は下記のとおり
Logan S, Armstrong M, Moore E, Nebbia G, Jarvis J, Suvari M, Bligh J, Chiodini PL, Brown M, Doherty T.
Acute schistosomiasis in travelers: 14 years' experience at the Hospital for Tropical Diseases, London.
Am J Trop Med Hyg. 2013 Jun;88(6):1032-4.
PMID: 23530076
しかし再発:
・2012年9月に再発。胸部CTも超異常
・BALなどを呼吸器科で
最終結論(驚くなよ):
・アレルギー性肉芽腫性血管炎Allergic granulomatosis-Angitis; AGA
・チャーグ・ストラウス症候群 Churg-Strauss syndromeの名称が一般的。
・多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症 Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPAの名称が提唱される。
(旧茅ヶ崎徳洲会病院(現湘南藤沢徳洲会病院)の教え子たち。あるものはAfricaへ、あるものはAmericaへ、そして、あるものは茅ヶ崎で頑張っています)