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Channel: 感染症診療の原則
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製薬会社との関係 と その周辺

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英国BBCの12月17日のニュースです。

GSK to stop paying doctors to make speeches

グラクソスミスクラインはHPVワクチンのことで国内でもいろいろ取りざたされています。
外資はグローバルの動きに連動しますから、日本でも影響することもあるかもしれませんね。



特定の薬剤や特定の企業のプロモーションをすることは、専門家によって、お金をもらえるとか何か厚遇を受けるという見返りもあるのでしょうが、今の時代多くの人がからくりを知っていますし、外側からみても、同僚やコメからみてもトホホ感が漂いますから、望んでやりたい人はいないんじゃないかとおもいます。(いや、いても自粛とか)


もちろん企業の活動すべてを否定する理由もありませんので、コラボレーションをする機会もありますが、その見返りとしての謝金や待遇は妥当なのかということも問われています。


…細かい話ですが、お弁当の値段とか、終了後の食事会の予算とか、その場に同席していい人といけない人が明確に内規としてあり、遵守率(意欲)はその会社の信頼性にも影響しています。


今は、カレンダーが配れれる時期ですが、メーカーの名前の入ったものは一切ダメ、という病院もあれば、「いやー、自宅の分もほしいからもっともってきてよ!」とかたのんじゃうドクターもいたりと、かなりその認知や行動規範もばらつきがあります。



勉強会でも、製薬会社のサポートなくひらけるなら、自分たちで開けばいいだけの話ですが、あえていれて終了後の情報交換会という名の立食ごはん会を入れ「たがる」人もまだいます。

当編集部では、「やめましょう」提案を続けています。

「お弁当やめましょう」   (おなかすいている人は前後に食べてもらうか持参を)
「情報交換会やめましょう」 (すごい額になりますから、メーカーにそれだけお金を使わせて、何も影響しないよ、という説明は難しいです)
「タクシーチケットやめましょう」 (昔はじゃんじゃん配っていたようで、まだその名残もみます)

世の中、学習をしなくては仕事の質が保てない業界はたくさんあります。
夕方や週末に皆で勉強会を開いたりするのは、どこでも行われています。

しかし、関連企業に自分たちの食事のお世話までさせる(してもらえる)業界はどれくらいあるでしょうね。

そして、そこで何のやましい関係がない、といっても信じてくれない人も多数います。


原稿を書いた、講義をした、遠方にまで出張したという場合に実働の代価として謝金や経費が支払われるのはどの業界でも普通にあることで、無料でやったら「奉仕」になってしまい、何か事情があるんだろうかと逆に不審がられる案件でもありますので、皆で信頼を得るためにつくったルールは大事にしていきたいと思います。

製薬会社が金額や内容を発表するのはグローバルの動きからするとちょっと遅かったですが、皆の努力のひとつとして、透明性があがったことはよかったですね。

でも、ここに載らないように画策している人たちの動きもみているので、そういった画策自体が怪しまれるからやめればいいのになーと思っています。
そのうち紹介します。


その会社の特定商品の話を一切扱わないのに、教育プログラムとしての企画を通してくださる企業もあります。
製品説明の時間は入りますが、これはいれるのが筋(対等性)。

講義の中でその企業の薬をすすめてくだされ、なにとぞ、なにとぞ〜の企業もありますが、そういう案件は断っています。

大きな会場を確保したり、ネット配信をするのにどうしてもお金がかかる企画でなければなくてもいい、配信も素人でもそれなりにできる時代なので、トラディショナルな協賛や共催は減っていくかもしれませんね。

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