Quantcast
Channel: 感染症診療の原則
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

学生価格 と その周辺

$
0
0
交通機関の切符購入や携帯電話には学割制度があります。

一般論として「お金のない(時期の)人たち」ということでの支援であり、また早期囲い込みであったりします。

医療においても、若い人独特の健康リスクがある領域では、どうしたら若い人の受診のハードルを下げることができるか?が課題となります。


例えば、トラベラーズワクチン。

政府や企業が職員や家族を派遣するときは、派遣元が引越し費用などとともに健康診断やワクチンのお金をカバーしてくれることがほとんどです。
心おきなく接種できます。

が、学生の場合はもともと貧乏旅行、バックパッカー旅行的な渡航が多く、プレトラベル受診そのものの敷居が高いですし、ましてやトラベラーズワクチン・・・となると「いや、お金ないっす」となります。

お金がないなら対策不要でいいかといいますと、帰国して救急外来受診、入院、合併症などを考えると(就職活動が中断したり)それはそれでリスクテイクなわけです。


というところで、トラベラーズワクチンの価格に学生割引の試み。各ワクチンがそれぞれ1500円引き。3本うったら4500円のお得。

国立国際医療研究センター トラベラーズクリニック 学生価格


他にも、婦人科では学生証を持参すると低用量ピル、HPVワクチンが学生価格で提供されるところもあります。
「学割」「ピル」で検索してみてください。

ハードルを下げるということでは、性感染症のカップル検査(にすると割安になる)というものもみかけます。


医療機関の日常風景は高齢者でありますが、若い人はなるべく健康でいていただくように、それが将来につながる健康管理の学びの機会となるように、医療側としてできることも考えていきたいと思います。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

Trending Articles