Quantcast
Channel: 感染症診療の原則
Viewing all 3238 articles
Browse latest View live

山野さんの送別会 小笠原伯爵邸

$
0
0
春は別れと出会いの季節でございます。が、
フリーターの青木編集長には、職場の送別会、、というようなお声はかからないのであります。
それでも親しくさせていただいている方と小さな会を開いたりもしています。

先日でかけたのは、小笠原伯爵邸 というフレンチ的なスパニッシュのお店でした。


若手医師セミナーの育ての親、ファイザーの山野さんが東京から仙台・北海道エリアにご栄転となったためです。もちろん編集長による、友人としてのおもてなしでの、編集部Partyです。

出会ったときはファイザーの石川県方面を担当されていました。
そこからのおつきあいです。

山野さんがいなかったら、若手医師セミナーをここまで大きく、少しでも他の地域の人が参加しやすいようにという希望をかなえてもらうことはできなかったでしょう。


青木編集長は院長でも教授でも学会長でもありませんから、もともとメーカーの人にって「青木って誰」的な存在なのであるのですが、そのような肩書きとは関係なく、「先生の話は面白いから、もっと若い人たちに聞いてもらいたいです」と長年励ましてくださった方です。

実は、若手医師セミナーが継続できたのは、参加者アンケートをたくさんの人が書いてくださったからなのですが(本社に、こんなにたくさんの声があるんですよ、と示すため)、その作業を惜しみなくしてくださったのも山野さんでした。
(いつもアンケートを書いてくださる皆様にも感謝しています)

北海道・東北エリアでまた再会できることを楽しみにしています。


小笠原伯爵邸は、初めていったのですが、思い出のお店となりました。
(デートにもよさそうです♪)


場所は、東京女子医大と国立国際医療研究センターの間にある「若松河田」駅を出てすぐ。
(予約をしていくほうがベター)

建物も味わいがあって、お祝いや送別会などでもいい記念になる場所ではないかとおもいます(結婚式でも人気)。

ホームページはこちら


古い洋館がすきなので、『レジデントのための感染症診療マニュアル』の出版記念パーティーは、目白の「明日館」でやりました。

風疹の重症例

$
0
0
分母が増えると、いろいろなケースが入ってきます。

ワクチンの有害事象などがよい例ですが、数百万人が分母になると、「稀な」イベントも入ってきます。それがすべてワクチンのせいかはわからないので、1例1例検証されるのですが。

その前後にそのことがあったね(前の日なのか、1ヶ月前か、1年前か、いつまでさかのぼるのかという問題はありますが)ということです。


感染症では、麻疹が特に恐れられる理由として、超重症になる頻度が1000例に1例とかなり高いからであります。入院したり、重症になる人はそれなりに多いので「超」重症と書いておきます。

なぜAさんは軽くすんで、Bさんは重症、なぜCさんは死んでしまうのかは完全には説明がつきません。ワクチンもEさんは1回でばっちりついて、Fさんは2回でしっかりついたのに、4回うっても十分つかないGさんがいます。

なぜHさんは前から花粉症で、Iさんは今年から花粉症でJさんはなんともないのか。

個体差(遺伝子レベルでの差)があるから、そりゃそうだろうと考えると、分母が増えればいろいろな事例がまじってくるということに一定の理解もできます。

なので、感染症の対策として「地域流行させない」「アウトブレイクを予防」ということが、流行してしまう前からの取り組みとして重要になります。

一度広がるとなかなか終息させることができない感染症もあるからです。

一番制御しやすいのは、潜伏期間が短く、感染したらすぐ発症、そしてすぐ重症・死亡という怖い病気。(書いていて怖いですが〜)。なぜならば、その感染源となる人は出歩けないし他の人にうつす機会が少ないからです。

この逆は別の意味で怖い。

おおよそ軽症なので無理がきく。ちょっと学校や会社を休むわけにはいかないよねーレベルだと、感染源となる人が市中を動き回ることになります(今の風疹の流行はここが影響)。

赤ちゃんはそう広く動きませんが、20-40代の男性は出張で各地にでかけますし、満員電車で飛まつを皆さんにプレゼントしたりもしますし、喫煙ルームなどにいけば密室で皆さんとウイルスを共有したりすることにもつながります。

ここまで広がると、重症例も出てくるわけで、昨年の兵庫県でも脳炎が報告されています。


このような事例を経験した場合は、5類の「風疹」とともに「急性脳炎」と2つを届け出をします。多忙な現場でたいへんなことではありますが、重症例はぜひこのような報告をお願いいたします。

日本の急性脳炎は病原体不明も一定数あり、原因が何かわかっている症例の把握がとても大事です。(1-2月は例年インフルエンザなどが多いわけですが)



2012年11月「神戸市における風疹発生状況と脳炎患者からの風疹ウイルスの検出、2012年3〜8月

-----------------------------------
脳炎の症例
27歳男性、既往歴はアレルギー性鼻炎、常用薬無し。風疹ワクチン接種歴無し。
2012年7月25日頃から発熱・咳・発疹が出現し、近医受診。両手・背中・腹部に水疱形成を伴わない赤い発疹を認めた。掻痒感無し。コプリック斑無し。眼脂無し。左頚部リンパ節腫脹あり。鎮咳薬、胃薬、解熱薬が処方された。

この時の血液検査では風疹IgM陰性、麻疹IgM陰性であった。
月29日頃にはいったん皮疹は消退したが、37℃と微熱が続いていた。
7月30日朝から嘔吐あり。同日21時頃、上肢中心にぴくぴく動くような震えがあり、座位が保持できず、救急搬送された。搬送時、意識レベルは呼びかけで開眼、痛み刺激で少し顔をしかめるが発語はほとんどみられなかった。また、1分程度の全身強直性痙攣が認められた。項部硬直あり。顔面に1mm未満程度の紅色皮疹が散在。両側下顎リンパ節、頚部リンパ節腫大あり。眼振を認めた。髄液検査では細胞数 205/3 mm3(単核球142、多核球63)、蛋白141 mg/dlと、髄膜脳炎を示唆する所見を得た。頭部CT・MRI検査上、脳腫脹や出血等の異常無し。脳波検査では2-8Hz程度の全般性徐波を認めた。

7月31日よりステロイド大量療法を開始し、8月1日には意識レベル改善を認め、8月2日より食事摂取開始とした。経過良好であり、8月3日から後療法としてプレドニゾロン50 mg/日から内服開始。明らかな高次脳機能障害や四肢麻痺もなく、8月12日プレドニゾロン30 mg/日内服で自宅退院となった。(続きはリンク先で)
------------------------------------



1998年 香港「Acute encephalitis complicating rubella

先進国の論文を探すと、当然のことながらすごいふるいものがヒットするのみ・・・

昭和58年 横浜市大報告「成人における風疹脳脊髄膜炎の1例」日本感染症学会誌

昭和54年 東京慈恵医大報告「急性風疹脳脊髄膜炎における髄液風疹各種抗体の検討


The Encephalitis Society のFact Sheet

感染症データのトリセツ 〜風疹流行の理解のために1〜

$
0
0
その2で風疹をとりあげます。
まず基本から。



感染症疫学<記述疫学>を考える基本です。


あるとき感染症がぐぐっと増えます。はたして、それは何か問題なのか?です。



いろいろな理由で感染症は増えたり減ったりするので、まずその基礎情報をおさえます。
情報を「人」「時間」「場所」で整理します。
増えた減ったのと気はまずこれを考えます。



人の因子:年齢、で整理できることもあります。


人の因子:性差
感染症でみる「男女差」はなかなか興味深いです。 
例えばセックスでうつるのにHIVは8割以上が男性です。女性は感染していないのか、診断されていないだけなのか。
同じパーティにでていて食事をしていたのに、女性だけが圧倒的に多い場合もあります。それは野菜サラダやアイスクリームが汚染されているような場合です。(男女の嗜好の差)


人/時間/場所、のうちの「時間」をみてみましょう。


大きなピークがある場合と、小さな山が2つ3つと出来る場合とあります。病原体や人間の社会的な行動(移動シーズンやお祭りなど)の影響も受けます。


それが「本当にアウトブレイクなのか」。手元にある情報を元に考えます。
想定を超えた事象がおきているのかどうか。


長い眼でみて、ある時期からふえてくるものはなんでしょうか。新しい病気が認知されたり、病原体が発見されて、健診に取り入れられたりするとこのようなカーブがみえてきます。


いつ頃から報告(把握)が増えてきたのか?もグラフにするとわかりやすいです。
増えているよ、とメディアなどで広報されると、受診者が増えて後からこの棒グラフに上乗せ(遅れ報告)症例が加わることもあります。 もっと前から実は診断された例があったことも把握されることがあります。


ワクチンが無い、あまり有効でないような場合は、毎年同じようなカーブを描くことが多い。



共通因子をみていくと、「ある特定のイベント」が関与しているのではないか?ということも見えてきます。


人/時間/場所。 最後に場所の情報です。


まだ病原体や感染経路の概念が確立していないときに、市内で流行していたコレラをとめた人がいます。
Public Health領域では有名な ジョン・スノウ先生です。
地図に印をつけていき、その感染源をつきとめていきました。

感染症データのトリセツ 〜風疹流行の理解のために2〜

$
0
0
これまでの日本の風疹の歴史は

基本的なこととしては、
1)沖縄での大流行から学ぶ http://ryukyueiken.web.fc2.com/section32.html

"『予防医学に使う予算をケチれば、その数倍〜数百倍の金をかけて修復しなければならない災害が襲い掛かることもある』という鉄則をときどき思い出す。"

2)感染研の特集記事から学ぶ http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ha/rubella.html

今回の流行を2011年からみていくことにしましょう。
2011年から、、ということで「放射能による免疫低下だ」という意見の人がいるそうですが、1つ下の記事で学んだ情報を元に、それが正しいアセスメントなのか是非考えてみてください。「考えるべきだ」の軸は1に書いてありますので。



では、「人」「時間」「場所」で検討をしてみましょう。

まず、いつ頃から(時間)です。

このとき注意が必要なのは、全数報告になってからと、それ以前の定点報告では単純比較はできないということです。4年分でみてみましょう。


ざっくりみても、ピークが高い。前の数年よりも。アウトブレイクでしょうか?

日本全体ではよくわかりません。どの地域で流行しているのでしょうか(場所)。
福岡、大阪、神奈川。神奈川は特定の保健所からの報告が多かったことが神奈川県のサイトで把握できます。
しかし、その詳細のレポートが見当たりません。この時期に対策をとれば、今東京から広がる流行をとめれたかもしれませんね。




(この時点で放射能との関連性や因果関係をどう説明するのでしょうね)

IASRには茨城、新潟、北海道などの記事が掲載されていました。 新潟と北海道は事業所での、成人男性の間でのアウトブレイクでした。





時間、場所、人の因子がわかる福岡の2011年4週(1月末)からはじまる風疹の拡大をみてみましょう。





各都道府県で流行している風疹ウイルスは、新幹線や飛行機で広がったのか。全く別のルートでの複合的な事象をみているのか、関連性があるのかどうか?はウイルス情報を見て検討します。

こちらは系統樹

日本での流行の歴史


2011年は主要都市で大きな流行があったので、このとき各自治体は「うちにもひろがるんじゃないか」と検討するチャンスがありました。このとき何かをしたのか、話し合いさえなかったのかは各地で検証をしてみてください。

2012年の出だしはこんなかんじでした。


大阪と愛知のレポートです。 福岡、兵庫、大阪、愛知。東海道新幹線ルートでしょうか。東京や静岡は無事でいられるのか?とこのとき関係者は考えたでしょうか。



2012年、神奈川県はこのような状況でした。


そして2012年の半ばから東京での拡大がキャッチされます(時間)。



東京は広いです。いろいろな人がいます。(場所、人)

東京のどこで? すごいです。大田区。何があったのでしょうね。世田谷区の対策は紹介されていますが、大田区はどのような対策をしているのか知りたいところです。


誰に広まっているのでしょうか。 これは、医師が報告をする届け出の用紙をもとに検討されます。医師が個別情報を書き込んでいく大切さを実感できるグラフもけっこうありますね。
男女差や年代の差はどうでしょうか。


どのような人ですか? 共通因子としてワクチン接種歴をみてみると・・・このような傾向が。


ところで。これは「ぎゃー」とか、悲鳴をあげて驚くべき状況なのでしょうか。残念ながらそうとはいえません。

こちらは10年前、2003年の国立感染症研究所の報告です。


緊急提言も出ています。ここに書かれていることは、その後、専門家や行政がとりくめているのでしょうか。

2004年(平成16年)「風疹流行および先天性風疹症候群の 発生抑制に関する緊急提言」

と、国や自治体の責任への関心が高まりますが、感染症関係者の責任も問われます。麻疹以外の対策は十分だったでしょうか。B型肝炎とインフルエンザ以外のワクチンはスルーしている(保留中)という医療機関もあります(やりなさいと言うと、病院が負担をしないといけないから、というのが主な理由?)。
感染管理に関わる人は、職員や出入り業者に対しての緊急対応を検討する必要があります。(平時から、そしてアウトブレイク時に必要なこととして)

2003年 鹿児島大学 「病院職員における風疹アウトブレイクとその後の対策 ―医療経済効率の検討―」

4月分受付中:闘魂ホスピタルケア東京(練馬光が丘病院GIM)

$
0
0
みなさまコンバンワ。
先日、うまれてはじめて○ミフルという薬を掌にのせ、さらに咽頭の奥に流し込んだ青木です。



検査はしていませんが、当時の流行状況からインフルエンザと判断し、何もしないで寝て治す!気合いだ気合いだ気合いだと叫んでいましたが状況が悪化。

かかりつけの怖いナースの「高齢者で免疫機能低下群、基礎疾患あり」「MRSA肺炎で死んだら伝説になる」との怖い指摘により、闘魂ドクターの志水先生に○ミフルを処方していただいたしだいです。
たしかに症状緩和の実感はありました。
「転んだな」という声がきこえなくもないのですが、来年はお世話にならないようがんばります。

さて。その節お世話になった、志水先生。練馬病院で志水先生と闘魂外来をすることができますよ(若い人向けですがー)。

参加者の感想が紹介されているブログはこちら

闘魂ホスピタルケア東京(練馬光が丘病院GIM)
1日1名限定の実戦型実習。「楽しい、即戦力になる!」 ご参加はaquaflowers7@gmail.com Dr.志水まで!

大学の実習では味わえないドキドキと達成感と、ふがいなさ感をバネに、先に進んで参りましょう!

4/1-30まで、月〜金、1日からOK、学年・経験不問の実習を受け付け中。

FUNGAL PNEUMONIA - UK: (SCOTLAND) BAGPIPE, ALERT

$
0
0

最近、編集長がかなりの時間を割いているもの・・



それは、昔、皆さんが尋常小学校に通っておられた頃に馴染みだった・・(え、古すぎ・・?)
足踏み式オルガンです。

結構、編集長、好きなんですね。この楽器。

でも、古い物が多くて埃が・・カビが・・というので危険はつきもの・・
中には楽器の内部に増殖した真菌による肺炎などという事件も・・
詳細はProMedをご覧下さい。

Published Date: 2013-03-11 14:07:50
Subject: PRO/EDR> Fungal pneumonia - UK: (Scotland) bagpipe, alert
Archive Number: 20130311.1581224

ProMedで問題の楽器も、足踏み式リードオルガンも、リードが鳴る+空気を送る袋があるという点では同じです・・(怖)
ちなみに真菌の種類など詳細はProMedにも記載はありません。

写真:編集長が以前所有していたものと同型のオルガン(YAMAHA)

季節や年度の変わり目 と その周辺(制度変更)

$
0
0
解説を書こうかな〜と思っていたら、すでに画像入りで、詳しい記事が伝説の感染症系ブログといわれる「グラム染色道場」に掲載されていました。

院内で感染症を担当する医師、感染管理看護師は読みましょう。
そしてプリントアウトして検査室に渡すか、URLをICTメーリングリストなどで検査室の皆さんとも共有しましょう。

2013年4月から感染症の届出基準が変更になります



肺炎球菌ワクチンの導入効果は、既に各国で集団免疫(Herd Immunity)として報告があります。
先に経験した国から学ぶといいこともありそうですが、よく引用されるのは米国.
こちらはEnglandとWalesのデータ。

2012年12月からPCV13とロタリックスを導入したタンザニアのニュース(WHO)。

ええ。まだ日本はPCV7です。

ワクチン導入後に、地域で流行するセロタイプに変化がみられることや、集団免疫の効果(費用対効果含め)などを検証する準備が整っていることが重要です。
途上国の場合は、国際機関の支援と、疫学データセット整備含めて支援が入るのと、中央集権的にしきりがしやすい側面もありますね。
コールドチェーンの整備など、フィールドでの努力はまた別途必要ですが。






Severe Respiratory Illness Associated with a Novel Coronavirus

$
0
0
Human-to-human transmission of novel coronavirus - Updated CDC guidelines for evaluation of severe respiratory illness

本日、マンダリン・・とかいうホテルで頂いた創作中華、大変美味しく頂きました。

But・・・

自宅には米国の友人が発行するMailが・・また、SARSかよ・・かな・・

The reservoir and route of transmission of the novel coronavirus are still being investigated. Genetic sequencing to date has determined the virus is most closely related to coronaviruses detected in bats.

まだ分かりません。分母も分子も。

詳細は以下のURLから情報を。

http://www.cdc.gov/coronavirus/ncv/case-def.html

写真:Reservoirではないと思う北京ダック

よう頑張った

$
0
0

本日、今年度最後の湘南鎌倉病院でのTeachingを終えました。

必死にカンファに出席しながら、瞬時にComaに落ちる研修医PGY1を見ながら、「本当によう頑張ったな・・!!」という感慨が溢れました。

まもなくPGY2になる全国の研修医諸君。

「よう頑張った!!」

とエールを送る編集長であります。

Cuff links 知ってる?

$
0
0

まあ、偶然かな・・などと思う事もしばしばですが・・
本日も編集長、Coincidenceが続きました。

朝、いつもの青Yシャツに腕を通し、さあ唯一のお洒落として欠かさないカフスボタンをしようと思ったら・・無いではないか!!
昨晩の会合で落としたんだね・・(ガックシ・・)
編集長は、海外に出かけると記念にPenかカフスボタンを買うのですが、ついに最後の3セット目まで紛失しました。
(理由は簡単。毎日使うとカフスの留め金が緩んで、知らないうちに脱落するのです)

まあ、仕方ない・・通常のボタンをして出勤。久しぶりに駒込病院で講義(長い事風邪で休みましたので・・)
カビの話、抗真菌薬の話でした。

さて、外来を終えて昼ご飯の事を考えて居ると・・ふと検査室の鈴○さんが訪れて曰く・・
「青木先生、凄い綺麗なアスペルギルスが生えまして・・」

勿論、検査室に飛んでいきました。いや、その綺麗な事・・
その写真がこれなのです。

拡大すると・・



自宅に帰るとSeattleの友人からのGiftが机に置いてありました。開けてみると・・
何と工芸デザイナーの彼女からのカフスボタンでした。英語では「Cuff links」というのですが・・

真菌のLectureすると真菌のコロニーを見せに来る人が・・、。
朝にカフスボタンを紛失したら、午後にはカフスボタンのプレゼントが・・。

なんとも偶然が続きました。




ドアがオートロック

$
0
0

明日は北九州総合診療研究会にお邪魔致します。
非常にレベルが高く、活気に溢れるグループで、気持ちが引き締まる・・

同時にやはり、九州は美味しいものが沢山ありますので・・研究会後にも楽しみが一杯です。

明日の症例検討会、講演会はPressureですが、その後の食事会、楽しみ・・

最悪なのは、時間の関係で全く食事会、歓迎会に参加できず、一人寂しくホテルに戻るとホテル内外の店が全てClosed・・
そんな場合には以下のようなもの(ルームサービス)Settleするしかないです。



まあ、これはこれで、それなりに美味しいのですが、先日、ルームサービスを平らげて、ほろ酔いかげんで、セミヌード、裸足状態でトレイをドアの外に置いたら・・

カチャリ

これ、後方で自室のドアがオートロックした音なのです。
仕方なく、抜き足差し足でHouse phoneにたどり着き・・・

冷や汗とはこの事ですね。。

「MRワクチンをうってないMRは出入り禁止」

$
0
0
東京はだいぶ暖かくなりました。桜の季節です。
編集長、今日は北九州におでかけです。
山口先生たちの、北九州総合診療カンファレンスです。
毎回ハードコアな症例のチャレンジがあります。

(出発前)
−編集長、北九州に風疹ウイルスをもちこまないようにお願いします。

「まもなく還暦の私に何を言う」

−知らないんですか?50代のおじさんも発症して報告されていますよ。

「え・・・・」

−妊娠可能年齢の女性の半径2mには近寄らないようにお願いします。

「え・・・・」

(無自覚オジサンのしぶきがどれくらいの距離飛ぶのか想像したくないのですが、安全のため、この会話においては2mとしました)

さて。自分に何ができるだろうとお考えの方もいらっしゃるとおもいます。

医療関係者、特に医師のコトバが大きな影響力をもつのは患者さんだけではありません。

病院に出入りしている「営業」の方たちもそうです。

皆さんの施設ではMRの出入りルールはどのようになっていますか?

アポ無し訪問禁止の病院では、よくわからない人たちがうろうろしている風景はみかけません。セキュリティ上ものぞましい管理スタイルです。

いっぽう、組織としてルールの定まっていない病院では、通りすがりの医師をつかまえなさいというかたちで(ナンパ式、流しそうめん式、と呼んでいます)、午後3時くらいからわいてでたようにたくさんのMRがあらわれます。

病院によっては外来待合室のソファーに陣取って座っていたりします。

患者さんもまだいたりするので、携帯いじったり、仲間とおしゃべりしていたり、座り方も足を前に大きく投げ出し広げていたりでたいへん見苦しいです。

通りすがりの若い医師に粗品をわたしています。
こういったことは禁止されている病院も増えています。


いえ、どこの病院とはいいませんが、たいへん有名な病院の一風景でございます。

このふらり公共スペースに現れている人を眺めると、9割が男性、20ー50代とおぼしきひとたちです。

そう。現在、風疹が大流行しているリスク層とかぶっています。
ご自宅には妊娠適齢期の女性もいるかもしれません。
社内にだっているでしょう。

果たしてこのひとたちは、病院に出入りをする医療関連職という自覚をもって、予防接種等はしっかり終わっている人たちなのでしょうか。

感染管理チームがそういったことも確認している施設が増えています。皆さんの施設はいかがですか?


風疹にかぎらず、外部からの感染症持ち込みリスクのひとつにMRさんの出入りがあります。

今日から出会うMRさんには
「風疹流行しているよ、知ってる? MRワクチンはおわっているんだろうね?もちろん2回」
と声をかけてください。

そして、営業所の所長が「なんのことでございましょう?」とあわてて電話をしてきたら、現状を説明し、事業所(流行地)や本社の人事や安全管理担当者のマターであると宣言し、早急に対応をするようにと啓発をお願いします。

それが仮にワクチンを売っているメーカーだったら。
処分の仕方はお任せいたします・・・・。


別に医療機関がお金を負担するわけではないです。

今もなお、多くの人は風疹という病気がなんだかわかっていませんし、赤ちゃんに影響が出ることも知りません。


免疫不全 Q & A (3月8日 サンド デジタルセミナー)

$
0
0
みなさま
3月8日、具先生にお願いをした免疫不全のレクチャーのQ&A資料が完成いたしました。
きれいな印刷物はサンドのHPにも掲載予定です。また(人数が少ないので出会うことはないかもしれませんが)サンドのMRさんがいれば配布用をもらえると思います。薬剤師の皆様は関連学会のブースでも入手可能です。

具先生、相野田先生 ありがとうございました。


第2012年度第5回 「免疫不全」
講師  東北大学大学院医学系研究科 感染症診療地域連携講座 具 芳明 先生
日時  2013年3月8日(金)18:30〜20:00

※本資料は講義中にお受けした質問に対する回答をまとめたものです。
あくまで講義の質問に対する私見であり、臨床現場で用いられる際の責任は負いかねます。
実際の臨床現場ではケースバイケースですので、各個人の責任で御活用下さい。

印刷資料などの問い合わせ先;サンド株式会社 オペレーショナルマーケティンググループ 
フリーコール 0120-982-001

-----------------------------


<講義中にご紹介した質問>
Q1:わかりやすいご説明ありがとうございました。緑膿菌の菌血症についてご教授下さい。
緑膿菌の菌血症は重篤な状態である事をご説明頂きました。
緑膿菌は、(大腸菌などの腸内細菌と比較すると)毒性の低い菌種という理解をしていたのですが、緑膿菌は毒性が強い菌であるという理解でよろしいのでしょうか?または、緑膿菌に感染してしまうまで免疫が低下してしまった患者側の状態の問題なのでしょうか?

A1:大腸菌などの腸内細菌は健康な人にもしばしば重篤な感染症を起こします。一方、緑膿菌を含むブドウ糖非発酵菌は、健康な人において感染症の原因となることはまれです。抗菌薬投与、手術などの侵襲が加わった状況や、免疫不全状態とくに好中球減少状態で重篤な感染症を起こします。したがって、患者側の状態の要素が大きいと考えられます。


Q2:好中球減少は緊急で細胞性免疫不全では急がない理由は何でしょうか?細胞性免疫障害で問題となる微生物が、好中球減少で問題になる微生物と比べて、増殖するスピードが遅いことなどが一因なのでしょうか

A2:それぞれの免疫は対応するスピードと標的とする微生物が異なります。好中球は体内に侵入した細菌に対する初期対応を担当しており、その速度は極めて迅速です。好中球減少状態ではその初期対応が遅れるため、感染症の進行も急速となります。一方、細胞性免疫は、細胞内に感染した微生物を細胞ごと処理していくことが多く、それには一定の時間がかかります。そのような微生物は体内で増殖する速度が比較的遅いものが多いです。これらの違いに伴って、好中球減少状態と細胞性免疫不全では、発生する感染症の様相がかなり異なります。

Q3:HIV感染症以外の細胞性免疫障害では、CD4値は免疫障害の程度の指標としてあてにならないのでしょうか?

A3:CD4陽性Tリンパ球は細胞性免疫において重要な役割を果たしているものの、これだけが特異的に障害されるとは限らず、その個数は免疫不全の程度と必ずしも相関しません。ある程度参考にできる場合もあるかもしれませんが、その数値と感染症発症リスクの相関は確立されていません。HIV感染症は例外的にCD4陽性Tリンパ球数を利用することができる病態です。


<講義中にご紹介できなかった質問>
Q4:その施設のアンチバイオグラムで、どの程度の感受性率であれば、緑膿菌への第一選択として許容されるのでしょうか。またどれもあまり変わらない場合、アミノグリコシド系抗菌薬との併用が推奨される場合もあるのでしょうか。

A4:患者の重症度などもありケースバイケースですが、一般に感受性率が80%を下回る(耐性率が20%を上回る)場合は、その薬剤を第一選択薬として使用するのはリスクが高いと考えられることが多いです。
発熱性好中球減少症においてβラクタム系抗菌薬とアミノグリコシド系抗菌薬をルチンで併用することは副作用が増加するのみで治療効果は変わらないとの報告が多く、βラクタム系単剤での治療が基本とされています。ただし、これは緑膿菌のβラクタム系に対する感受性が保たれているのが前提です。アンチバイオグラムからβラクタム系単剤ではカバーできていないリスクが高いと判断されれば、培養結果が確認できるまではアミノグリコシド系を併用した方が安全かもしれません。各症例における過去の細菌検査結果や、重症度などを考慮してアミノグリコシド系を併用することもあります。


Q5:好中球減少状態においてGCSFを使用された場合、抗菌剤の選択、投与期間に影響はありますでしょうか。

A5:G-CSFを投与されたからといって起因菌が変わるわけではありませんので、抗菌薬を選択する上で特別に考慮することはありません。好中球減少の期間が短くなることで投与期間が短くなる可能性はあると思います。


Q6:高齢者や糖尿病患者さんなどは免疫低下の範疇に入るといわれますが、4つの構成要素のどれと考えるのがよいでしょうか。

A6:一概に定量化することは難しいと思います。高齢者では、好中球の機能も細胞性免疫も液性免疫も低下していきますが、高齢になると年齢差よりも個人差が大きくなりますので、一概に比較・定量化はできません。糖尿病に関しても、好中球の機能・細胞性免疫・液性免疫のいずれもが低下しますが、これも普段のコントロールの状況などによって異なります。明確な基準はなくケースバイケースです。逆に言えば、一つの免疫不全で説明しきれないところに糖尿病や高齢の患者さんの難しさがあります。


Q7:脾摘を前提にする予定手術を受ける際の、肺炎球菌、Hib、髄膜炎菌ワクチンの接種の推奨時期はいかがでしょうか。肺炎球菌ワクチンの保険適応は脾摘後ですが、ワクチンの効いてくる時間を考えると術前のほうがよいような気もしますが。

A7:小児と成人では状況が異なりますので、ここでは成人患者が予定手術を受ける場合について述べます。
ご指摘のように肺炎球菌ワクチンの保険適応は脾摘後となっていますが、医学的には脾摘前の接種が望ましいです。その場合、手術の2週間以上前までに接種します。実際には手術までに余裕がないことも多く、手術後の接種になることも多いです。その場合は、手術後2週間以上経過してからの接種が勧められます。
なお、米国ACIPは、無脾者を含む免疫不全患者に対してまず13価結合型ワクチンを接種し、8週以上空けて23価多糖体ワクチンを接種、その5年後に23価多糖体ワクチンを再接種する方針を最新の推奨としています(http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6140a4.htm)。日本では、現時点では23価多糖体ワクチンが用いられていますが、今後変わってくる可能性があります。
Hibワクチン、髄膜炎菌ワクチンは肺炎球菌ワクチンよりもやや重要性は下がりますが、集団生活や海外滞在の予定があるなどリスクの高い状況になる可能性があれば接種を考慮します。Hibワクチンは現時点では成人に適応がありませんし、髄膜炎菌ワクチンは国内未認可で輸入ワクチンを扱っている医療機関のみでの接種となりますので、患者側とよく相談する必要があります。接種のタイミングはいずれも肺炎球菌ワクチンと同様です。


Q8:胃全摘出時などに脾臓摘出した後、肺炎球菌ワクチンの投与をルチン化するシステムとすることは有益でしょうか?

A8:A7と重なりますが、確実にワクチン接種できるようシステムを構築することは有用性が高いと考えます。とくに予定手術の場合は忘れずに接種したいところです。海外では自動的にチェックするようにしている施設もありますし、また接種すべきところを勧めていなかったという理由で訴訟になった国もあるくらいです。国内でもルチン化している施設もあります。


Q9:脾摘後の患者で、Hibワクチンを勧めるべき場合とは具合的にはどのような場合でしょうか?自費のため患者にはどのように勧めればよいかご教授ください。

A9:A7を参照ください。


Q10:薬剤師です。
免疫不全状態でのカリニ肺炎予防目的で、よく、ST合剤を予防投与することがあります(週に2回投与など)。白血病や抗がん剤投与時などでは投与により良好な結果が出たという資料を見たことがありますが、よく見かけるのはステロイドを長期に投与しているという状態でST合剤を予防投与する例です。がんの終末期では、よくステロイドを投与されることが多いのですが、こういう場合もST合剤は予防投与されたほうがよろしいのでしょうか?

A10:ST合剤の予防内服は細胞性免疫不全症におけるニューモシスチス肺炎(PcP)などの予防に有用とされています。ステロイド投与に伴って発症するPcPについては、ステロイドの投与方法がバラエティに富んでいることや基礎疾患の違いもあって、予防投与の基準を明確にしにくいところがあります。おおよそのコンセンサスについてハンドアウトの付録にお示ししましたが、原疾患の程度やST合剤の副作用、PcP発症時の重症化リスク、社会的状況などを踏まえてメリット・デメリットを検討し、総合的に判断します。


Q11:一般の高齢者を「免疫不全」とは見積もる必要はないのでしょうか? 何か書籍で拝見したことがあるのですが(超高齢化社会ですので)。

A11:A6をご参照ください。


Q12: ご講演ありがとうございます。
免疫不全患者さんの食事についての質問です。医師によっては刺身などの生ものを食するのを禁止されることがあるのですが、感染のリスクはどの程度なのでしょうか?

A12:免疫不全のタイプと程度によって異なるため、一概にはお答えできません。造血幹細胞移植や固形臓器移植を受けた患者さんに対しては、食べ物に関連した感染症を避けるため、生肉・生魚・生卵など十分に加熱していない食品や、カビタイプのチーズ・自家製の漬物などの発酵食品を避けることが勧められます。具体的にはガイドライン等を参照ください。臓器移植以外の状況では、免疫不全の程度によって主治医から食事に関する指示が行われることがあるかもしれませんが、具体的な基準はないと思います。


Q13:具先生、青木先生、貴重なご講義、ありがとうございました。
この講義を聴く前は免疫不全はさまざまな原因微生物があり暗記するのが大変だと思ってました。免疫不全と単なるひとくくりにするのではなく4つのタイプがあり、それぞれ病態、原因微生物が違うということを理解できました。

A13:コメントありがとうございます。ひとつひとつの症例を丁寧に検討して理解を深めていただければ幸いです。


Q14: FNの際にVCMを追加することがあるが、1g×3/dayまたは1g×4/dayでも血中濃度(???)が10μg/mLを保てない場合には他のMRSA薬を考慮すべきでしょうか?LZDは血小板減少などおこしやすくしようしずらく、ABKもエビデンスはなく、ダプトマイシンあたりでようか?

A14:VCMの血中濃度が上昇しない原因によっては抗MRSA薬を変更しても十分な効果を得られない可能性がありますので、必ずしも薬剤を変更するだけで解決するとは限りません。その施設のTDM担当者と十分話し合う必要があります。


Q15: FNの時に緑膿菌をカバーするためにセフタジジムを使うことがありますが、口腔内粘膜からのトランスロケーションもあるとのことでα連鎖球菌などもターゲットになると思います。この場合にはセフタジジムでは十分なカバーができないと思われますが、いかがですか。

A15:ご指摘の通り、セフタジジムは連鎖球菌などグラム陽性菌に対する抗菌活性が低いため、これらに対する十分なカバーができない可能性があります。化学療法による重度の粘膜炎などグラム陽性球菌感染症のリスクが高い症例では注意が必要です。リスクの見積り方はガイドライン等を参照ください。また、施設によってはセフタジジムに対するグラム陰性菌の感受性率が低くなっていますので、施設のアンチバイオグラムも踏まえた判断が必要になります。


Q16: 各病態・薬剤性の細胞性免疫不全の程度を軽度・中等度・重度と区別するにはどのようにすればよろしいでしょうか?

A16:明確な指標はありません。原疾患の種類や程度、薬剤の種類や投与量などから大まかに見積もることになります。講義中にお話ししたポイントや、ハンドアウトの付録などをご参照ください。


Q17: 発熱性好中球減少時にアミノグリコシド系抗生物質を使用する際、1日1回投与だとPAE(post Antibiotic effect)が十分に得られないため分割投与にしたほうがいいという医師がいるのですが、この理論に根拠があるのでしょうか。ご存知でしたらご教授願います。

A17:直接その医師にご確認いただく方がよろしいかと思います。
発熱性好中球減少症でのアミノグリコシド投与については、古典的には分割投与が好まれる傾向にありましたが、最近は1日1回と分割投与で臨床的なアウトカムと安全性は同等と考えられています(J Antimicrob Chemother 2011;66:251–259)。そのため1日1回投与が選択されることが多くなっています。

Q18: 血液分画で得られる総リンパ球数は、細胞性免疫不全の指標になりますか?
また、指標にならない場合なぜですか?
胸部放射線照射の患者で細胞性免疫不全の評価、目安は何かありますか?

A18:極端に少なくなっている場合には参考になることもありますが、リンパ球数と細胞性免疫不全の程度の関係は明確ではなく、必ずしも指標になりません。リンパ球だけが免疫を担当しているわけではないことや、数があっても、それぞれの機能などが担保されていないことなどが理由です。A3をご参照ください。
放射線照射に伴う細胞性免疫不全は、主にリンパ球の数や機能に影響をおよぼすことに伴うものですので、同様の理由でよい指標がありません。放射線照射の内容からおおよその見当をつけることになります。


Q19: 外来化学療法の患者が発熱で来院された場合、あらかじめ処方された抗菌薬を内服していることが多く、発熱性好中球減少症と医師が診断して入院治療となっても、血液培養を提出しないままカルバペネム系薬やピペラシリン・タゾバクタムを投与されているケースがあります。抗菌薬や解熱剤を内服して一旦解熱した後でも血液培養を提出する意味はあると思うのですが、いかがでしょうか?

A19:あらかじめ抗菌薬を処方することに関しては、治療が遅れないかもしれないというメリットがあるかもしれませんが、処方された抗菌薬では治療できない感染症やほかの疾患であった時に診断・治療が遅れるリスクがあるということと、感染症であった場合に起因菌が捕まらないことにより適正な治療ができない可能性があるというリスクも踏まえる必要があると思います。
抗菌薬が入っていない状態での血液培養がもちろん大前提ではありますが、仮に入ってしまっていても起因菌が検出できるかもしれませんし、またその時点での血液培養の陰性を確認することも血液培養の大事な検査目的の1つと考えます。ただし、その有用性はかなり落ちてしまいますので、やはり抗菌薬投与前の血液培養採取を原則とすべきです。

【新連載予告】 Dr.Taro のハワイ特派員報告

$
0
0
おめでとうございます♪ な話題です。



志水太郎先生が、ハワイ大学に留学することになりました。
予定では内科→感染症と勉強するとのことです。

ハワイ大学は、岸本先生や本田先生も学ばれたところですね。

さらに大きくなって帰ってきてくれると期待して、涙をふきながら送り出したいと思います。

編集長 留学時代。1週間20ドル紙幣で暮らしていたケンタッキー時代なども聞いて育ったTaro先生ですから、ハワイでマヒマヒ・バーガーな毎日でも強く生き抜いていくのではないかと思います。



もういちまいあったツーショット♪


Taro先生は、編集長のあしあとをたどるという宮古島の旅にもでかけていました。


まさに情熱のホスピタリストです。


・・・ということで。
Taro先生からもっと学びたいよ!という方は急ぎ、闘魂ホスピタルケアの1日1名の濃い実習に申込みましょう。



「特派員報告待っているよ〜」(by 青木トーマス)

風疹対策:制度の狭間で専門家は・・・

$
0
0
風疹流行とその歴史をおさらい。

ワクチンが出来る前は数年お気に流行を繰り返し、その都度一定数のCRSが発生していました。

ワクチンが開発され、その目的は先天性風疹症候群の予防、そのための地域流行の抑制です。

現在各国はEliminationを目標に対策をすすめています。
例えば、ベトナムではこれまでは麻疹ワクチンのみでしたが、2013年からMRワクチンを導入しています。

95%以上の接種率を目指すことが必要であり、接種率が中途半端であると、一定数免疫のない人がプールされることになり、定期的に大流行→ 妊娠出産期の免疫が不十分な女性たちが感染→CRSというリスクが残ってしまいます。
ワクチン導入の際に、95%以上になるように取り組むという決意が国や関係者に必要なワクチンです。

自然放置したほうがCRSの発生は多いわけですから、ワクチンが不要ということではありません。
集団免疫を維持できるように取り組むことが課題です。

------------------------------------------------------------------------------
1700〜1800年代 ドイツで流行 "German measles"

1835年 『日本疾病史』(江戸後期)に三日麻疹の記載

1841年 インドで流行 "rubella"
    オーストラリア人医師 Norman G Greggが先天性白内障と母親の風疹罹患の関連に着目

1960年 米国 風疹のパンデミック
1962年 米国 風疹ウイルスの分離

1965年〜1969年 国内で風疹流行

1969年 米国 最初の風疹ワクチン完成
1970年 米国 風疹ワクチン導入
1971年 国立感染症研究所(当時は予研) 風疹感受性調査の開始

1976年 風疹の流行
1977年 8月から女子中学生(12〜 15歳)を対象に定期接種開始

1982年 風疹の流行

1987年 風疹の流行
1988年 12月 MMRワクチンの使用の認可

1992年 風疹の流行
1993年 MMRワクチンの中断
1994年 10月 予防接種法の改正 定期集団接種→ 個別接種 
     対象:男女年少児(生後 12〜 90カ月,標準:12〜 36カ月)
        男女中学生(2003年 9月 30日まで実施)
        ※ここで中学生男女の接種率が激減→2003年9月まで時限措置で定期接種可能に。
   
1999年 4月 先天性風疹症候群が「感染症新法」の 4類感染症(全数把握対象疾患)に指定される
2000年〜 2003年 CRSの届け出は全国で毎年 1例のみに減少
2004年 CRSの届け出は全国で 10例に著増
   9月9日 厚労省から緊急提言発表

2005年 CRSの届け出;2例
2006年 CRSの届け出;0例
   4月1日より麻疹・風疹混合ワクチンによる 2回接種制度の導入
   (第 1期;生後 12〜 24カ月,第 2期;小学校就学の始期の 1年以内,5歳以上 7歳未満)

2008-2012年度 5年間の経過措置として予防接種法に基づく定期接種に2回目接種
        第3期(中学1年相当年齢の者)と第4期(高校3年相当年齢の者)が追加

---------------------------------------------------------------------------------

2004年に出た緊急提言を読んでみましょう。2004年から私たちが取り組むべき指針が書かれています。

「現在あるCRS出生の危険性を速やかに押さえ、風疹の流行規模を縮小するためには、妊婦への感染波及を抑制し、定期接種対象者について早い年齢で接種率を上げ、そして蓄積された感受性者に免疫を賦与することが重要である。
このため、風疹の流行が認められる地域に限らず、流行が発生していない地域を含めた全国を対象として、以下提言を行うものであるが、そのうち

1. 妊婦の夫、子供及びその他の同居家族への風疹予防接種の勧奨
2. 定期予防接種勧奨の強化
3. 定期接種対象者以外で風疹予防接種が勧奨される者への接種強化
1)10代後半から40代の女性、このうちことに妊娠の希望あるいはその可能性の高い女性
 2)産褥早期の女性 については可能なところから早急に開始し、順次速やかに実施されることが必要である。 」


このあと、公衆衛生や医療はこの提案を最大限生かせたでしょうか。


今年のNHKの取材で、妊娠中に風疹に感染、出産後赤ちゃんの障害がわかったご家族が実名で語っています。

2013年03月12日 (火) 娘が風疹で障害 お母さんの思い

「去年10月、予定日より1か月半早く生まれた葉七ちゃん。体重は1500グラムで、心臓に穴があり、白内障の疑いがあると診断されました。医師からは、成長するにつれて、耳などに障害が出る可能性もあると言われています。
麻依子さんは、上の子の妊娠中に、検査で風疹の抗体が少ないことが分かりました。
妊娠中は風疹の予防接種を受けられないため、医師から出産後に受けるよう、勧められていました。しかし、予防接種を受けないまま、葉七ちゃんをみごもり、風疹に感染しました。」


「麻依子さんは「まさか自分がかかると思っていなかったので、危険だとは思いながらもどこかひと事だったと思います。本当だったら元気に生まれたはずなのに、私がワクチンを接種していなかったがために、この子にこういう障害を持たせてしまったという後悔、つらいし、申し訳ない気持ちでいっぱい」と気持ちを語ってくれました。」

「「あの人みたいになりたくないと思われてもいいので、風疹の影響を知っていただいて、予防接種を受けてもらいたい。風疹で障害が出る赤ちゃんをなくしたい」と実名で取材や撮影に応じてくれた麻依子さん。その思いが皆さんの心に届きますように。」


抗体が不十分であることは前期の検査の結果伝えられます。
多くの医療機関では分娩後、退院までに接種をしているようですが、中には「うってくださいね」と言って終わってしまっている施設もあるようです。

非医療者にはそれがどのくらい重要なのか、どれくらいのリスクがあるのか、どのような健康問題につながるのかはピンとこないとおもいます。
退院してしまったら、そのあとは子育てでたいへんです。

1ヶ月検診、同じ病院だったらその時接種することもできます。

妊婦の4人に1人が免疫不十分な時代。
医療者としてできるコミュニケーションを大切にしていきましょう。

本当に高齢化しています。

$
0
0

「青木先生、こんな菌でした。 こんな場所でした。 こんな時期にですよ・・!。」
北九州総合診療研究会の世話人たちによる相談でした。(上記写真は世話人代表のY口先生と福島地域感染症Worldのグル成○先生)

最近の症例検討会での著明な現象。それはB群溶連菌といったA群β溶連菌以外の連鎖球菌やListeria、Helicobacter cinaediといった少し頻度の少なかった筈の、より「弱い物いじめ」的微生物の増加です。勿論、Acinetobacterとか昔ながらの弱毒菌も「健在」ですが。

この1年だけでもListeriaによる腹膜炎のChallenge3回、S. dysgalactiae subsp. equisimilisによる腹腔内感染症X沢山・・と本当に
様変わりしています。

いわゆる日和見感染症というのは、弱毒耐性菌といった微生物の種類の「異常」もさる事ながら、成人の大腸菌の関節炎、髄膜炎・・といったWrong place, time的な意味合いも大事なのですね。

日本全体、本当に高齢化しています。その表現なのですね。

更に市中感染の肺炎でAdenoウイルスまで出されて・・・


本当に心安まらない感染症コンサルタントであります。
そろそろ喜舎○師匠に習って、Front lineを後続に譲るかな・・。



青木 眞

ときどきお知らせ 公開講義情報(3月18日)

$
0
0
早く次年度情報を〜という声が届く昨今。
時々お知らせ、公開講義シリーズ。

下記以外にも公開のものは順次お知らせします。
非公開の研修医向けカンファレンスなどもありますが、見学の研修医や医学生等は参加できる施設が多いです。


皆様にお会いできるのを楽しみにしています。
----------------------------------------------------------

3月22日(金) 15時〜 福岡大学医学部  「感染症臨床教育カンファランス」 
      18:30〜「福岡臨床感染症研究会」KKRホテル博多2F「スピカ」


3月23日(土)午後〜 筑波大学医学部卒業生のための記念イベント 詳細はこちら〜

3月29日(金)日本薬学会(パシフィコ横浜)ランチョンセミナー

4月第一週は旭中央病院初期研修医のための熱い集中講義(closed)

4月12日(金)亀田総合病院 John Kobayashi先生との感染症疫学セッション

4月19日(金)大阪

5月11日(土)東京駅丸ビルホール 市中病院でみる世界の感染症セミナー「世界と日本の病理検査」(仮タイトル)

5月19日(土)日本病院薬剤師会 感染制御専門薬剤師講習会  九州大学医学部百年講堂 大ホール 

5月21日(火)第2回 静岡Infection Seminar 『不明熱(免疫不全)とその周辺』

5月22日(水)横浜市立大学病院

5月25日(土)徳洲会病院研修

5月31日(金)若手医師セミナー 徳田先生

6月5日(水)ファイザー薬剤師BST 

6月7日(金)名古屋掖済会病院(スタイン先生) 

6月8日(土)中部ろうさい病院(スタイン先生)

6月11日(火)サンド デジルセミナー (予防接種、感染症の予防)

6月14日(金)若手医師セミナー 山中先生

6月15日(土)滋賀県血液免疫研究会

6月22日(土)EBIC研究会

6月29日(土)16時〜杏林大学 多摩感染症セミナー

7月4日(水)京都KIDS

7月7日(土)信州ICセミナー 詳しくは 金井先生、笠井先生に♪

7月13日(土)東京 HIV感染症 困難症例セミナー

7月19日(金)若手医師セミナー

8月7日(水)ファイザー 薬剤師BST

8月30日(金)若手医師セミナー

9月3日(火)サンド デジタルセミナー(感染症診療で大切な検査の理解)

9月13日(金)若手医師セミナー

9月28日(土)関西感染予防ネットワーク

10月2日(水)ファイザー薬剤師BST

10月11日(金)若手医師セミナー

10月19日(土)市中病院でみる世界の感染症セミナー


・・・はあはあ、ゼイゼイ(心拍数がっ)。to be continued.


英国:サーバリックス(2価HPVワクチン) レポート 2012年12月

$
0
0
"子宮頸がんワクチン”がニュースになっていましたので最近のHPVワクチン関連情報。

3月18日 産経 「別の中2生にも自治体などが不支給決定」
3月18日 産経「副反応「なじみがない」 ワクチン推進の教授」
3月17日 産経「全国被害者連絡会発足へ 子宮頸がんワクチン副反応の被害者らが初顔合わせ」
3月12日 産経 「子宮頸がんワクチンの副反応 杉並の女子中学生、重い後遺症」
3月10日 読売 「女子中学生、子宮頸がん予防接種で副作用」
3月9日 東京 「子宮頸がん ワクチン重い副反応」
3月8日 朝日 「子宮頸がんワクチン重い副反応 中学生、長期通学不能に」

現在、医薬品での有害事象については医療機関以外にも当事者からも報告をあげることができるようになっています。
製薬会社経由の報告もあるので、データソースとしては複数あります。
有害事象が直接医薬品と関連があるかどうかの判定は専門家がしますが、定期的に開催される会議で行われています。
関連がある、と 因果関係がある の評価とあわせて/これとは別に、健康被害補償の検討があります。
医師が関連ありと判定をし、さらに補償対象とするかの判断の場があります。
ニュースは、杉並区が独自に任意ワクチンでの補償をするということが議会で話題になったのが発端です。

医師の診断書の写真がネットに流れていましたが、個別の事例の情報を得てないとよくわかりません。(可能な限りの情報を得たとしても稀な事象だと判断がそもそも難しいですが)

おさらいをしつつ、関連情報をみてみましょう。

現在承認されているHPVワクチンは2種類あり、グラクソ・スミスクライン社のサーバリックス(2価)と、メルク社(日本はMSD社)のガーダシル(4価)。

違いは、2価と4価。 ※ガーダシルはそのうち9価になる予定(外国では)
効果をあげるためのアジュバントの種類が違います。
接種の時期(2回目)がちがいます。(国によっても違いあり)
また、ガーダシルは70カ国以上で男性への接種も承認されています。
世界の市場全体の8割以上はガーダシル。

日本では臨床試験が先にはじまっていたガーダシルではなく、サーバリックスが先に承認され、その次にガーダシルが承認されました。現在はどちらも臨時の公費補助があり、4月からは定期に入る予定)。
日本では男性には認可されていません。
世界ではHPVワクチンとよばれていますが、日本では「子宮頸がん予防ワクチン」という名前で認知されています。

日本のように国の予防接種プログラムでサーバリックスを採用したのは英国、オランダ。
しかし、英国は2012年9月からガーダシルへ変更。

まとまったデータが出てくるのはこの3カ国。

英国では2012年12月にレポートが出ていました。
詳細(1次情報)はリンク先で確認してください。

-----------------

MHRA PUBLIC ASSESSMENT REPORT Cervarix HPV vaccine: update on UK safety experience at end of 4 years use in the HPV routine immunisation programme (December 2012)

政府のヘルスケア製品規制機関であるMHRAはワクチンを含むすべての医薬品やデバイスのレビューを継続してしています。
このレポートは、2008年9月に導入されたサーバリックスの経験についてのサマリーです。

英国では毎年3000例の子宮頸がんが報告されており、その60%がHPV16型、15%が18型となっています。
ルチンのHPVワクチン接種プログラムが導入されたのは2008年9月1日で、対象は12-13歳の女性で、キャッチアップとして17-18歳の女子も対象となりました。
英国政府はこのプログラムにより、年間400例の子宮頸がんが予防されていると推定。

MHRAは安全性のモニタリングもしており、2009年、2010年にサーバリックスについて評価。
Yellow Card スキームにのっとって報告された、関連性がうたがわれる有害事象についてレビューを実施。

ガーダシルへの切り替えを行った2012年9月に、MHRAはルチン接種終了にあたっての、疑い有害事象についての4年間の包括的な報告をまとめめました(2012年7月31日まで)。

2008年に開始されたサーバリックス接種プログラムでの実施数は4年間で約600万接種。
このうち、6213例で14300件の有害事象が報告されました。
全体では1000接種に1報告の頻度。

2008年 1292件
2009年 1912件
2010年 1794件
2011年 1069件
2012年 146件(7月31日間での集計)
Total  6213件

有害事象報告者で最も多いのは看護師66.8%で、GP 6.2%、保護者3.03%、患者0.64%でした。
(※日本以外では予防接種の業務の多くは看護師がしています)

14300事象のうち、55%以上は製品情報に含まれているめまい(1385件)、頭痛(1128件)、接種部位の反応(652件)、疲労感(378件)、気分不快(499例)、発熱(319件)、熱感(147件)、吐き気(1078件)、嘔吐(487件)、腹痛(240件)、痛み(128件)、アレルギー反応(63件)でした。

また、注射のプロセスへの恐怖による ‘psychogenic’ reactions(心因性の反応)も報告されています(主には fainting、 ‘panic attacks’)。


Nervous system disorders   4263件 29.81 %
General disorders and administration site conditions 2940件 20.56 %
Gastrointestinal disorders 2100件 14.69 %
Musculoskeletal and connective tissue disorders  1455件 10.17 %
Skin and subcutaneous tissue disorders 1301件 9.10 %
Vascular disorders  436件 3.05 %
Respiratory, thoracic and mediastinal disorders  370件 2.59 %
Eye disorders 281件 1.97 %
Psychiatric disorders  232件  1.62 %
Investigations  185件 1.29 %
Immune system disorders  123件  0.86 %
Infections and infestations 118 0.83 %
Injury, poisoning and procedural complications 95件  0.66 %
Reproductive system and breast disorders  72件  0.50 %
Cardiac disorders    68件  0.48 %
Metabolism and nutrition disorders  59件 0.41 %
Ear and labyrinth disorders   57件  0.40 %
Blood and lymphatic system disorders  36件  0.25 %
Congenital, familial and genetic disorders  33件  0.23 %
Pregnancy, puerperium and perinatal conditions  31件  0.22 %
Renal and urinary disorders  16件  0.11 %
Surgical and medical procedures  11件 0.08 %
Neoplasms benign, malignant and unspecified (including cysts and polyps)  9件 0.06 %
Endocrine disorders 5件 0.03 %
Social circumstances 3件 0.02 %
Hepatobiliary disorders 1件 0.01 %
(total 14300件)

2008年承認以後、サーバリックスとtemporal associationがあるとされた死亡例は2例。しかし、サーバリックスが直接の死因とは考えられませんでした。1例目は悪性腫瘍があり、それが心臓と肺に影響していました。2例目はgroup A streptococcal による敗血症が死因と考えられました。

TSystem Organ Class (SOC)による ‘神経系の障害’は有害事象全体の30%(4263例)でした。
最も多いのは頭痛 (1128)、めまい(1367)、失神(501)、感覚鈍間(251)、知覚異常(148) 、震え(110)でした。
注射への恐怖による真因的な反応もしばしばみられ、フェインとやマイルドなパニック発作も報告されました。


ギランバレー症候群は最初の2年間で5例報告がありました。(2例は初年度、3例は2年目)
脳炎は6例の報告がありました。(5例は初年度、1例は2年目)
顔面神経麻痺は9例の報告があり、6例は最初の2年間。
痙攣は97例報告がありました。
複合性局所疼痛症候群 Complex regional pain syndrome(CRPS)は6例報告がありました。

(詳細は元のレポートでご確認を)
----------------

※CRPS関連文献
Genc H et al. Complex regional pain syndrome type-I after rubella vaccine. Eur J Pain 2005; 9(5): 517-520.

Complex regional pain syndrome by vaccination: A case of complex regional pain syndrome after vaccination of influenza A(H1N1)

COMPLEX REGIONAL PAIN SYNDROME FOLLOWING IMMUNISATION

Complex regional pain syndrome after hepatitis B vaccine

Complex regional pain syndrome following immunisation



臨床試験の段階で、おこりうる有害事象がある程度把握されます。しかし、?層試験においても、数千の分母ですので稀な事象をひろうことができません。
市販後調査(フェーズ?)では、対象が拡大したときに、臨床試験からは予測できないような数が報告されていないか、症例のかたまり(クラスター)が特定の時期や地域、グループに集中していないかといったことを評価します。

参考スライド:

各自治体で異なる風疹ワクチン・MRワクチンの助成

$
0
0
2004年の緊急提言後、何ができたか、できなかったのかを考える戦略見直し作業より、先に目の前の火事にどう対応するかにおわれている東京です。

このような状況においては、感染症に関心のある医療者は、地元の自治体や議員に積極的に提案や意見をすることをおすすめします。
よくわからないまま、検討不十分なまま、中途半端、あるいはたいへん使いづらい、あるいは不幸にして「何これ」みたいな施策になってしまうことがありますので、それを避けるためです。

現在、いくつかの自治体が臨時で成人の風疹ワクチンの助成を決めています。

対象(年齢や条件)、ワクチン、費用、継続機関の条件、助成の方法など見比べて、ぜひ地元で取り組む際の参考にしてください。

メディカルトリビューン 健康百科 3月19日に関連記事がありました。

----------------
千代田区 なぜか風疹ワクチンのみ全額助成 20-49歳 区民男女
"必ず接種前に、千代田保健所健康推進課保健予防係へご連絡のうえ、予防接種予診票を取り寄せてから接種を受けてください。
千代田区発行の予診票を持たずに有料で接種を受けた場合の費用の還付はできません。」区指定以外の医療機関で接種する場合も全額自己負担となります。"

杉並区  風疹/MR 

中野区  風疹/MR どちらでもOK。どちらも助成(1回のみ。上限6000円)。

"(区分A)妊娠を予定または希望している19歳以上50歳未満で中野区在住の女性
(区分B)現在妊娠中の女性の夫である19歳以上50歳未満で中野区在住の男性(子の父)"

中野区は、中野区の指定医療機関じゃなきゃだめ、というような固いことはいわず、医療機関の領収書を持ってくれば後で還付します(時間はかかるけど口座にもどってきます)。

品川区 19歳以上の方で、妊娠している女性の夫のみ助成(母子手帳を持っていく)

台東区  風疹/MR どちらも全額助成

葛飾区 19−49代の区民男女 風疹3000円、MR5000円を補助。
"平成25年3月14日から平成25年3月20日までにすでに接種を済ませている方については、接種費用の一部(補助額上限)をお返します。"

江戸川区 MR を助成

なんとなくタイトルや書いてあることがわかりにくいんですけど・・

世田谷区 HPに掲載されるのは3月22日だそうで
     風疹(3千円)/MR(5千円)を助成 →世田谷区議のサイトを参照

記事が掲載されました: BOOKSCAN × 著者インタビュー

$
0
0
タイトルがすごすぎませんか???という話でもちきりの編集部室内、でございます。

「フロンティアスピリッツで、医の道を切りひらく」

地方大学出身の悲哀とか、ずっこけ話とか。10日間、20ドルで生活していた話とか。円高円安が常に自分の状況を厳しくするほうにシフトしていたとか。

でも、

------------------
青木眞氏: 僕は、その時細菌室のソフトを開発していたんです。例えばおしっことかたんとかに何の菌がいて、どのお薬が効きます、みたいな報告をする培養検査のソフトを開発したんですね。というのも離島の病院では、色々な大学病院から応援の先生が来ると、新しい抗生物質を入れさせてすぐいなくなる。新しい抗生物質だらけになっちゃうんですよね。新しい抗生物質はもちろん強力なんですけれども、耐性菌を生んだりするので、コンピュータに感受性を調べさせて、古い抗生物質でもいける時は新しい抗生物質の情報を表示させない。それから、特別な耐性の菌が出た時は、コンピュータで自動的に警告を発する、みたいなソフトを作っていたんです。
--------------------

もしかしたら、お金持ちになっていたのでは話なども。
(某メーカーの人が話だけきいてもってかえってしまったそうです)

脱力したいときにぜひ読んでください(^^)。



Viewing all 3238 articles
Browse latest View live