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Channel: 感染症診療の原則
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B型肝炎ワクチンはなぜネグレクトされてきたのか

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任意ワクチンを公費化するための署名が昨年11月頃、日本医師会の掛け声によっておこなわれていました。

肺炎球菌とHibとHPVワクチンだけが臨時で公費となりました。
Hibや肺炎球菌はさておき、「なぜ水痘やムンプスをさしおいてHPVワクチンが先に公費なんだ?」という疑問が専門家だけでなく保護者からもあがっています。

そして、最近のニュースでは乳幼児の任意ワクチンが自己負担のまま、高齢者の肺炎球菌ワクチンを公費化すると民主党の予防接種委員会がいっているようです(CBニュース)。

水痘とムンプスはそれでも、地域によっては公費支援制度があります。
例えばムンプスワクチンの公費の例。


任意ワクチンの中でもB型肝炎ウイルスのワクチン(HBV)は補助する地域をほとんどみかけません。なぜでしょうね。


先日のMMWRに掲載されていた世界の状況はこんなかんじで、



日本は国のルチンの予防接種に組み込んでいない数%の国のひとつ。

日本で流行していないならまだしも、流行していますし周囲は大流行国ですし、国内で急性B肝炎になる人の半数近くが原因不明という怖い状況にあります。

なんでですかね。

仮説その1:ステークホルダーが重要性をわかっていない


仮説その2:何か誤解が生じている

こういったことを医療者が言っている「なう」です。とほほ。

母子感染予防以外はまったくもって不要と嘘をいい、感染事故などがあったら大問題になりますよ。

ざっくり分類してもこれだけリスクがあります。


母子感染の垂直感染以外にも、水平感染があるってかなり前から指摘されています。


家庭内の感染事例。


保育園内での感染拡大事例。


最近はアトピーなどで皮膚の防御機能が破綻している子ども少なくありません。
また、かみつきやひっかききず等も日常です。

このときなぜワクチンが重要というふうにならなかったのか。その後佐賀県庁のHPには、県民からユニバーサル接種をしないのかという問い合わせがありました。

血液以外の体液でも感染がおこります。


ある日突然、急性肝炎になって病気の説明をされた人はショックを受けます。
「ワクチンがあったんですか?」
そう。専門家も行政もそのことをちゃんと伝えていません。





ワクチンが予防するもの。ウイルスの感染。
つまり、急性肝炎で入院したり劇症肝炎で死亡したり、慢性化や肝臓がんになる人を減らすことができます。
高額な治療費、肝臓移植などの医療費を小さくすることもできます。

肝炎の訴訟を経てもなお、ネグレクトされているのはとても不思議。

(議員向け啓発スライドpptです。希望者は左記のメアドへご連絡を)

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