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Channel: 感染症診療の原則
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ギリシャでマラリア イタリアでチクングニヤ

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すでに大学生が春休みシーズンで海外にでかけたりしています(卒業旅行はチャレンジャーも多く、複数国をバックパックで回ったりもします)。

帰国後受診することになる人も一定数います。
時期や病原体がわるいと新人研修に参加できなくなるような状況もおこります。
これから出発する方は事前にその国の「傾向と対策」を学ぶようおすすめします。

さて。

輸入感染症(海外旅行のお土産的に持ち込まれる感染症)としては、いろいろな疾患に出合うことがあるわけですが、「いや〜自慢じゃないけど、パスポートをとったこともないんだなこれが!」という患者さんで、日本では通常ならないだろう(と思っていた)感染症になった人がいたら、うたがったら、やはり保健所に一報、です。
感染研からIASR執筆依頼などもくるかもしれません。
(まつけん先生が以前チクングニヤの報告をしてました〜)

そんなこともあるか〜と頭を刺激するための話題が感染症系ジャーナルの2月号にありました。

すでにマラリアは地域流行しなくなったギリシャで、再びマラリア流行?の報告。
渡航歴なしの住民のクラスターを把握。

A local outbreak of autochthonous Plasmodium vivax malaria in Laconia, Greece—a re-emerging infection in the southern borders of Europe?
International Journal of Infectious Diseases  Volume 17, Issue 2, February 2013, Pages e125–e128

海に囲まれているからだいじょぶ!じゃなくて、(日々、人とモノが動いていますし、渡り鳥や食用動物などでも持ち込まれますし)
空港で体温センサーあるからだいじょぶ!じゃなくて、(潜伏期間とかありますし)。

渡航歴ないし、、、、と認知した時点で、海外の感染症を鑑別からごっそりはずすのは怖いなとこのような記事を読むとおもいますね。

まあ、医師の問診時に主な旅行先だけ言って、トランジットのバンコク滞在とか言わない人もいますが。
(診察室に奥さんがいて、実はそこだけ別の人といたりした場合は意図的に教えてくれませんし)


An outbreak of chikungunya fever in the province of Ravenna, Italy
Eurosurveillance, Volume 12, Issue 36, 06 September 2007


話はそれますが・・・

アメーバ赤痢などは、もともと衛生状態のよくない国に出かけた人が感染して、、、という感染症ですが、oral-fecalでうつるという特徴から、性感染症としても国内に広がっています。
同じ感染経路と行動リスクでは、A型肝炎、細菌性赤痢も広がります。

ご飯かなーいつ誰と何を食べました?ではなく
「濃厚」接触した人に同じ症状とかないですか?と聞いたりすることも必要。

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