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日本で報告されたマラリア Plasmodium knowlesi(ProMed)

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TwitterでフォローしているProMedで知った症例報告。

日本では初の報告、ということでの投稿です。

http://www.promedmail.org/の10月17日に掲載されています。
Published Date: 2012-10-17 12:57:44
Subject: PRO/EDR> Malaria, P. knowlesi, human - Japan: ex Malaysia
Archive Number: 20121017.1348652

Ryutaro Tanizaki MD

2012年9月にもともと健康な30代の男性がマレーシアから帰国後体調不良で国立国際医療研究センターを受診。
2日間の発熱、頭痛、関節痛症状がありました。
症状は帰国後10日目から。
マレーシア滞在は2カ月で、滞在地はTemenggor, Johor, Kuala Lumpur。滞在目的は調査。

入院時の状況や検査、治療はリンク先でご確認ください。


【参考情報】
2009年6月21日のProMedでは、インドネシアのカリマンタンで初めて確認された患者報告がありました。

"Kalimantan(ボルネオBorneo)において_P. knowlesi_が報告されることは、ボルネオのマレーシア地域から報告されていることから、不思議ではないが、これまでにインドネシア地域から患者が 報告されたことはなかった。保有宿主(_Macaca_マカク species)の分布や東南アジアで発生する患者を考えれば、インドネシアの他の地域や 島においても_P. knowlesi_ が確認される可能性が極めて高い。

近年、アジアのヒトにおいて、猿マラリア(simian malaria)が、単独感染、もしくは4種類のマラリアthe genus _Plasmodium_ (_P. falciparum_, _P. vivax_, _P. ovale_, and _P. malariae_)と混合感染し、マラリアを発症させたとの研究報告が出されている。20種類以上のthe genus _Plasmodium_がヒト以外の霊長類に感染するが、最近までヒトの猿マラリアの自然感染はまれと見られていた。

しかし、アジアにおいては、予測さ れていたより、ヒトの_Plasmodium knowlesi_感染は多いと考えられる。初めて報告されたヒトでの猿マラリア自然感染は、1965年に東南アジアの任務から帰国した米軍職員であっ た。2002年にSinghらは、重症化や高度の寄生虫血症などの非典型的な臨床経過が見られる、_P. malariae_(4日熱マラリア)症例の増加を指摘した。

この原虫は、鏡検では、形態学的に_Plasmodium malariae_と区別できなかった。
鑑別には、PCRや塩基配列解析などの分子学的手法が必要である。nested PCR assayが確立され、これらのマラリア症例の50%以上が_P. knowlesi_であることが判明し、 _P. malariae_(4日熱マラリア)と間違って診断されていたことが分かった。

2001−6年の間についての後方視研究では、Sarawak, Malaysian Borneoの患者960人の28%が_P. knowlesi_であることが明らかになった。またこのグループは、_P. malariae_が原因とされていた重症マラリアによる4例の異常死亡例が、後にPCR法で_P. knowlesi_であったことを確認している。このほかにも、ヒトの_P. knowlesi_ 自然感染例が、シンガポール、タイ、フィリピン、中国・雲南省や、これらの国への(フィンランド、米国、スウェーデン)旅行者らでも報告されている。"

A large focus of naturally acquired Plasmodium knowlesi infections in human beings.
Lancet. 2004 Mar 27;363(9414):1017-24.

スメアの写真も載ってます↓
Human Plasmodium knowlesi Infection Detected by Rapid Diagnostic Tests for Malaria




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