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Channel: 感染症診療の原則
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仕出し弁当 と 食中毒

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原因となる病原菌なども多様。

家庭でつくるお弁当と、大量生産される仕出し弁当では、関わる人の多さ、かける時間、温度管理の難しさ、作ってから食べるまでの時間などがちがいます。

仕出し弁当は、今も昔も食中毒ニュースでとても多い話題であります。

何が原因?は、喫食調査をし、食べた人たちがお弁当の中の何を食べ食べなかったか、で食材をせばめていき、
発症率、食べてから発症までの時間、症状、などの情報を整理し、
そして、食材や調理場、調理人、発症者の検体から共通の病原体が確認されるなど、ラボでの確認がだいじです。


IASR 2009年8月号 "液卵をつかった出し巻卵"でサルモネラ。
「地区運動会で提供された弁当を原因とするSalmonella Enteritidis食中毒事例−奈良県」

IASR 2008年8月 "潜伏時間は1〜36時間(平均13.9時間)であった。主な症状は下痢(96%)、腹痛(57%)であり、発熱や嘔吐はほとんどみられなかった"
仕出し弁当が原因となったウェルシュ菌による大規模食中毒事例−岐阜県

IASR " 患者便57検体(46%)から、 また、 従事者便2検体(10%)から耐熱性毒素産生の毒素原性大腸菌O25:NMが検出された""摂食者は1,598名で患者数は472名(発症率30%)"
仕出し弁当を原因とした毒素原性大腸菌による食中毒事例−横浜市


今年のニュース

5月22日 福井県 “商店の従業員や、症状が出た人からノロウイルスが検出され”
福井のスポーツ大会で集団食中毒 仕出し弁当で児童ら55人

7月27日 埼玉県 "朝霞保健所の検査の結果、食中毒の原因となるウェルシュ菌が検出された"
仕出し弁当食べ47人食中毒 和光で小学生ら

9月13日 静岡県 "おにぎりなどから ブドウ球菌”
運動会の仕出し弁当 30人が食中毒 


9日の産經新聞記事によると、
「食中毒の原因菌はまだ判明していないという。腸管出血性大腸菌O(オー)157やカンピロバクターは検出されていない。 一方、弁当を食べた後に急性心不全で死亡した89歳女性について、県は発症から死亡までの経過が早いことから、食中毒との関連はないと断定した。」

埼玉県のホームページに概要があります。(下記の太字などの強調は編集部による)

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埼玉県 10月8日 部局名: 保健医療部
課所名: 食品安全課 担当名: 監視・食中毒担当


1 探 知

10月4日14時、深谷市内の住民から熊谷保健所に、「9月30日に深谷市内の業者が調製した弁当を喫食した市内4自治会の複数名が下痢の症状を呈している。」旨の通報があり、同保健所が調査を開始した。

(医療機関ではなく、住民が保健所に連絡)

当該弁当は市内4自治会の運動会での配付を目的に調製されたが、雨天のため、各自治会を通じて家庭に届けられたものである。


2 調査結果

(1)患者の発生状況(10月8日15時現在)
  ア 喫食者:645名(深谷市内4自治会)
  イ 患 者:253名(男性134名、女性119名)(3歳〜89歳) →9日に275人になりました
         うち受診者10名  →9日に16人になりました
  ウ 喫食日時:9月30日昼
  エ 初発日時:9月30日夕方〜夜
  オ 主な症状:下痢、腹痛

(2)患者の共通食は、以下の営業施設が調製した弁当のみであった。

(4)患者の症状は腹痛・下痢で共通していた。

(5)原因食品:おにぎり(さけ、昆布)、たくあん、ウインナー、煮卵など



3 行政処分

調査結果から、熊谷保健所は次の施設を原因とする食中毒事件と断定し、本日、営業者に対して行政処分を行った。


(4)行政処分の内容:食品衛生法第55条に基づく営業停止命令

処分年月日:平成24年10月8日
営業停止3日間 平成24年10月8日〜10日

(5)病因物質:調査中

4 指導内容

熊谷保健所では、営業停止期間中に食中毒の再発防止を目的として、営業者に対して、施設の消毒を指導するとともに、飲食店従業員に対する衛生教育等を行う。

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問題がおきたときは報道されますが、その後のプロセスは報道されないことが多いです。
今後にいかすために、自治体の最終報告ページでサマリーを学びたいと思います。



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