〇〇はがんの原因になるらしい、〇〇はがん予防にいいらしい、〇〇はがんになった人にいいらしい、、、という話題は巷にあふれており、他人に伝えるときは、その情報の精度を検証する作業が必要になります。
つまり、「誤解」や「デマ」が広がると、まちがった健康管理になったり、怪しい商売に騙されたりするという社会問題につながるためですね。
〇〇の「原因」である→因果関係(causation)があるのか。
〇〇に「効く」のか。
については、科学的な検証方法が決まっていますので、議論をするときはそのルールやマナーにしたがって行います。
専門職でも思考や理論形成の訓練をしていないと難しく、街角の立ち話レベルに陥るリスクがありますので要注意です。
「がん」の原因、予防、治療、効果などについて語るためには、まずそのお約束事項や現在までわかっていることを整理する必要があります。
たとえば、HPV。
米国National Cancer Instituteのファクトシートは2012年3月15日に最終見直しが行われています。定期的に新しい知見をもとに修正されている情報源は貴重ですね。
"HPV and Cancer"
-----------------
■Some types of sexually transmitted human papillomaviruses (HPVs) can cause genital warts. Other types, called high-risk or oncogenic HPVs, can cause cancer.
複数あるHPVのうち、いくつかのものは性器の疣贅(イボ)の原因となり、他のいくつかのもの=ハイリスクがん関連HPVはがんの原因となる
■High-risk HPVs cause virtually all cervical cancers. They also cause most anal cancers and some vaginal, vulvar, penile, and oropharyngeal cancers.
ハイリスクHPVは子宮頸部のがんの原因となる。同じウイルスが肛門がんや膣がん、男性の性器のがん、ノドのがんの原因となる
■Most infections with high-risk HPVs do not cause cancer. Many HPV infections go away on their own within 1 to 2 years. However, infections that last for many years increase a person’s risk of developing cancer.
ハイリスクHPVに感染しても多くの場合、がんにはならない。ハイリスクHPVに感染した場合でも、多くは1-2年以内に消失する。しかし、数年間感染した状態が続く場合、その人はがんを発生するリスクが高くなる。
-----------------
ネットには、「米国FDAがHPVは子宮頸がんの原因じゃないと認めた」といった誤解やデマが流れています。自分で1次情報を見ないでRTをするととそういったデマ拡大の原因になりますのでご注意ください。
1次情報にあたっての解説もネットにはありますが。
子宮頚癌ワクチン反対派の皆さん blog JunkDarkの勉強部屋
サーバリックスのその他の疑問 > FDAが既にHPV感染が子宮頸癌の直接の原因ではないと発表したって聞いたけど? Cervarix Wiki
同じように、〇〇とがんの関係についてのファクトシートが随時見直され公開されています。
2012年4月現在のDescription of the Evidence
まず因果関係として語ることが可能な危険因子:Risk factors causally associated with cancer
Cigarette smoking/tobacco use タバコ
Infections 感染
Radiation 放射線
次にがんのリスクや予防についての関連性がよくわかっていない(解明されていない)因子:Risk/protective factors with uncertain associations with cancer
Diet、Alcohol、Physical activity、Obesity(食事、アルコール、運動、肥満)
次に、対策(介入)としてベネフィットが証明されているもの:Interventions With Proven Benefits
Chemoprevention
ベネフィットが証明されていない方法:Interventions With No Proven Benefit
Vitamin and dietary supplement use
その他、環境汚染Environmental Exposures and Pollutantsについても記載があります。
WHOは30%は予防が可能である、と努力を表明しています。
例えば、HBVやHPVワクチン。感染を予防してがんになる人を減らしたい、という取り組みがその一例。
"Yet, many of these deaths can be avoided. Over 30% of cancer can be prevented by healthy life style or by immunization against cancer causing infections ( HBV, HPV). Others can be detected early, treated and cured"
その他:
American Cancer Society http://www.cancer.org/Cancer/CancerCauses/index
WHO研究枠で、感染症とがん について研究しているチーム http://www.iarc.fr/en/research-groups/ICE/index.php
つまり、「誤解」や「デマ」が広がると、まちがった健康管理になったり、怪しい商売に騙されたりするという社会問題につながるためですね。
〇〇の「原因」である→因果関係(causation)があるのか。
〇〇に「効く」のか。
については、科学的な検証方法が決まっていますので、議論をするときはそのルールやマナーにしたがって行います。
専門職でも思考や理論形成の訓練をしていないと難しく、街角の立ち話レベルに陥るリスクがありますので要注意です。
「がん」の原因、予防、治療、効果などについて語るためには、まずそのお約束事項や現在までわかっていることを整理する必要があります。
たとえば、HPV。
米国National Cancer Instituteのファクトシートは2012年3月15日に最終見直しが行われています。定期的に新しい知見をもとに修正されている情報源は貴重ですね。
"HPV and Cancer"
-----------------
■Some types of sexually transmitted human papillomaviruses (HPVs) can cause genital warts. Other types, called high-risk or oncogenic HPVs, can cause cancer.
複数あるHPVのうち、いくつかのものは性器の疣贅(イボ)の原因となり、他のいくつかのもの=ハイリスクがん関連HPVはがんの原因となる
■High-risk HPVs cause virtually all cervical cancers. They also cause most anal cancers and some vaginal, vulvar, penile, and oropharyngeal cancers.
ハイリスクHPVは子宮頸部のがんの原因となる。同じウイルスが肛門がんや膣がん、男性の性器のがん、ノドのがんの原因となる
■Most infections with high-risk HPVs do not cause cancer. Many HPV infections go away on their own within 1 to 2 years. However, infections that last for many years increase a person’s risk of developing cancer.
ハイリスクHPVに感染しても多くの場合、がんにはならない。ハイリスクHPVに感染した場合でも、多くは1-2年以内に消失する。しかし、数年間感染した状態が続く場合、その人はがんを発生するリスクが高くなる。
-----------------
ネットには、「米国FDAがHPVは子宮頸がんの原因じゃないと認めた」といった誤解やデマが流れています。自分で1次情報を見ないでRTをするととそういったデマ拡大の原因になりますのでご注意ください。
1次情報にあたっての解説もネットにはありますが。
子宮頚癌ワクチン反対派の皆さん blog JunkDarkの勉強部屋
サーバリックスのその他の疑問 > FDAが既にHPV感染が子宮頸癌の直接の原因ではないと発表したって聞いたけど? Cervarix Wiki
同じように、〇〇とがんの関係についてのファクトシートが随時見直され公開されています。
2012年4月現在のDescription of the Evidence
まず因果関係として語ることが可能な危険因子:Risk factors causally associated with cancer
Cigarette smoking/tobacco use タバコ
Infections 感染
Radiation 放射線
次にがんのリスクや予防についての関連性がよくわかっていない(解明されていない)因子:Risk/protective factors with uncertain associations with cancer
Diet、Alcohol、Physical activity、Obesity(食事、アルコール、運動、肥満)
次に、対策(介入)としてベネフィットが証明されているもの:Interventions With Proven Benefits
Chemoprevention
ベネフィットが証明されていない方法:Interventions With No Proven Benefit
Vitamin and dietary supplement use
その他、環境汚染Environmental Exposures and Pollutantsについても記載があります。
WHOは30%は予防が可能である、と努力を表明しています。
例えば、HBVやHPVワクチン。感染を予防してがんになる人を減らしたい、という取り組みがその一例。
"Yet, many of these deaths can be avoided. Over 30% of cancer can be prevented by healthy life style or by immunization against cancer causing infections ( HBV, HPV). Others can be detected early, treated and cured"
その他:
American Cancer Society http://www.cancer.org/Cancer/CancerCauses/index
WHO研究枠で、感染症とがん について研究しているチーム http://www.iarc.fr/en/research-groups/ICE/index.php