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Channel: 感染症診療の原則
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コロナ医療崩壊への処方箋 #5  NIHの治療ガイドライン

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NIHから、コロナの治療ガイドラインCoronavirus Disease 2019 (COVID-19) Treatment Guidelinesが出ました。目についたところをPickupしました。詳細は原文をどぞ・・Overview | Coronavirus Disease COVID-19
概要の超簡単・曝露前・後の予防投与、推奨しない。
・疑い例、PCR確定例、共に無症状・発症前であれば特段の検査は不要
・重症度に関係なく、抗ウイルス薬、免疫調整薬など どれも安全で効果の証明された治療薬はない。
疫学・臨床像・特段に新しいことは書いてなかった・・
診断○現在FDAが緊急使用許可を与えた検査は20種類を超えているが、それらの性能の比較検討は進行中。○優先順位が重要・優先度1位:入院患者、症状のある医療従事者(院内感染減らすため)
・優先度2位:長期療養施設の症状のある人で65歳以上、基礎疾患あり等・・・
・優先度3位:COVID-19の入院例が多い地域の重要な職能を持つ者、症状がある人。更に軽度の症状がある医療従事者、救急担当者。
○偽陰性に注意して臨床的に疑わしければ、陰性でも疑う。

診療・重症度分類とその定義:(これが必ずしも明確でなかった)
○無症状、発症前
・処置:自己隔離。無症状が7日以上で自己隔離中止可能。症状が出たら診察をうける。

○軽度
・定義:基本、息苦しさ、画像異常が無し。そのうえで「風邪的」(例:発熱、咳、咽頭痛、倦怠、頭痛、筋肉痛など)
・処置:外来か自宅で、テレメディシンや訪問診療で診療可能。特別な血液検査不要。

○中等
・定義:臨床的に下気道の症状あり、更に酸素無しでSa02>93%
・処置:入院が必要となること多し。PPE、標準的予防策+飛沫予防策(マスク、フェイスシールド、手袋、ガウン)。・・該当患者のみの聴診器などの診療道具。訪問者数制限。必要に応じて、病棟や病室をコホート(=同じコロナ症例で集める)する。アエロゾル発生の処置にはN95マスクか、それ以上のレベルのマスク(PAPR:powered,air-purifying respirator)を。

○重症
・定義:呼吸数>30/分、酸素無しでSa02<93%、PaO2/FiO2<300, or 胸部写真で異常陰影が占める割合>50%
・処置:急に悪化し、挿管などのアエロゾル発生の処置が必要なことが多い症例。・・二次性の細菌性肺炎や敗血症には経験的な抗菌薬を開始後、日々判断して、必要に応じて抗菌薬のデエスカレーション。・・抗ウイルスや炎症調整薬の意義は不明。詳細は以下をTherapeutic Options Under Investigation | Coronavirus Disease COVID-19

○重篤Critical illness・定義:呼吸不全、敗血症性ショック と/あるいは多臓器不全
・処置:基本的にCOVID-19は肺の病気。しかし全身臓器の障害、サイトカインの嵐なども。
・・The Surviving Sepsis Campaign (SSC)が3月にガイドライン(the Management of Critically Ill Adults with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) だしたが、これは概略、SSCのガイドラインに基づくもの。
・・詳細はCare of Critically Ill Patients with COVID-19 ↓ を参照。Critical Care | Coronavirus Disease COVID-19
妊娠と分娩後Pregnancy and Post-Delivery | Coronavirus Disease COVID-19

小児
Children | Coronavirus Disease COVID-19


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