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Channel: 感染症診療の原則
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3月23日 COVID-19セミナー 忽那先生のQ&A

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COVID-19症例、日本最多の診療経験をお持ちの忽那先生にお答え頂きました。 ご質問頂いた方の御名前、施設名は伏せております。  坂本先生の分は後ほど・・(編集長)なお視聴者の方から「編集長が忽那先生のお話にチャチャを入れすぎ・・」という御批判がありますが、様々な職種の方に理解を十分にして頂くための努力ですので、ご海容のほどを・・//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 両先生へ:COVID-19の診断がついた軽症患者を診療所で診ることは今後多くなると思いますが、診断がついていない軽症の方も、診断のために病院へ行かなければなりません。診断方法の今後の見通しあるいは臨床診断のみということも、でてくるのでしょうか。
→PCR法やLAMP法の迅速検査は開発されておりまもなく使用可能になりそうです。ただ、軽症例までこれらの検査が必要かどうかは今後の流行次第であり、国内で蔓延した場合には臨床診断で自宅療養という判断も十分ありえるのではないでしょうか。忽那

質問者 : 看護師 30代
質問内容 : 100床程度の無いかが無い2次救急整形外科の病院ではどのようにトリアージやふるいをかければいいでしょうか?お二方にお聞きしたいです
→COVID-19を見ずに他院からの整形外科の患者を引き受けることに徹するのも一つではないでしょうか 忽那


質問者 : 内科40代
質問内容 : 大葉性肺炎で人工呼吸器管理をしている患者に対して院内の感染リスクを考慮してCOVID19のPCRをどこまで提出しているか?
→院内のリソースにもよると思いますが、渡航歴や接触歴、CT所見が典型的(両側末梢側の浸潤影・すりガラス影)かどうかなど、蓋然性を評価した上で否定できない場合は検査を行うことになるかと思います 忽那


質問者 : 医師50台
質問内容 : covid19を疑う症例を現時点で一般診療所では、どこまでするのが良いのか。院内感染はしない範囲で。
→現時点では、COVID-19かどうか、指定医療機関に紹介すべきかどうかの判断がメインになるかと思います。蔓延してしまえば重症度によって自宅療養にするか入院するかのトリアージがメインになるかと思います。忽那


質問者 : 大学病院勤務 呼吸器内科医師
質問内容 : 多数の医師が検体採取に関わると、院内感染のリスクが増加すると考えられるが、院内でPPE装備で検体採取をする医師を限定しているか?
→PPEの着脱に習熟していることが重要です。習熟しているスタッフが少なければ限定するほうが良いかと思います。


質問者 : 薬剤師 40代
質問内容 : 相談の目安となる症状があるが、クラスターなどの接触歴が乏しいケースに関しても、ガウン等のPPEまで用いて対応すべきでしょうか?現状はサージカルマスクのみです。
→疑わしくない症例では標準予防策で良いと考えます。忽那


質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : マスクもガウンもかなり入手しにくい状況で、診療所では患者ごとにPPEを取り換えるのは困難です。アルコールクロスもアルコール自体も手に入りません。発熱、酸素飽和度低下の方は、環境の整っている病院に受診をしていただくほうが良いでしょうか。
→十分な感染対策ができない場合は曝露のリスクがあります。電話などで曝露歴や接触歴、経過を聴取しCOVID19の可能性がありそうであれば、そういった対応もありかと思います。忽那


質問者 : 呼吸器内科医 40代
質問内容 : 素晴らしい講演、ありがとうございます。
質問ですがCOVID-19 の診断にCTが有用とおっしゃいましたが、CT上の末梢側のGGOなどはウイルス性肺炎や軽症のマイコプラズマ感染症などCOVID-19以外にでも認められる陰影だと思います。COVID-19は他のウイルス性肺炎と比較して多いのでしょうか。
→肺炎を起こす頻度は非常に高いウイルスです。他のウイルス性肺炎など鑑別にはなりますが、今の流行状況ではこのような所見がみられたらまずはCOVID-19を疑うことが重要です。忽那


質問者 : 内科 50歳台
質問内容 : 症状は呼吸器症状を言っておられますが、消化器症状もあり、かつ消化器症状を伴う方が重症化しやすいとの報告がありますが、いかがでしょうか?
→消化器症状の頻度は1割弱くらいという報告が複数ありますが、30%くらいという報告もあります。消化器症状のある症例の方が重症化しやすいという報告もあります(https://journals.lww.com/ajg/Documents/COVID_Digestive_Symptoms_AJG_Preproof.pdf)。忽那


質問者 : 50代 内科医
質問内容 : 今回の新型コロナウイルスはACE2をレセプターとして侵入するとのことですが、ACE-IやARBを高血圧症で服用している場合にどのような影響がありますか?
→こちらの記事をご参考ください https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200320-00168541/
忽那


質問者 : 医師 救急 30代
質問内容 : 鼻咽頭拭い液をとる手技においては、標準・飛沫・接触感染予防策でよろしいのでしょうか。
→疑わしい事例ではアイシールドを使用し眼を覆うのが望ましいです。


質問者 : 医師、60代、内科
質問内容 : 重症化しない有効な方法はありますか?印象でもよいので教えてください。
→いまのところ年齢と基礎疾患次第で重症化し、それを事前に防ぐ方法はないように思います。忽那


質問者 : 消化器内科医師 40代
質問内容 : 消化器症状で受診した場合に、検査をするとしたら、便になるのでしょうか?鼻咽頭のぬぐい液も採取すべきでしょうか?
また、消化器症状が重症化してくる可能性もあるのでしょうか ?
→便からウイルスが検出されるのは3割くらいのようです(JAMA. 2020 Mar 11. doi: 10.1001/jama.2020.3786.)。基本的には気道検体が良いと思います。下痢はひどくなる患者さんもいます 忽那


質問者 : 医師 内科 30代
質問内容 : 忽那先生への質問です。
他国での医療従事者の感染例増加が気になるのですが、防護着を適切に使用すればCOVID-19の感染は防げるという根拠はあるのでしょうか?
→根拠と言われても困りますが、理屈からするとそうではないでしょうか。当院も感染者は出ていません。むしろCOVID-19と分かっていない患者を防護具を使用せずに診察して感染する方が医療従事者にとっては多いのではないかというのが私の意見です。忽那


質問者 : 循環器内科 20代
質問内容 : ECMOはV-Vが多いですか?血圧低下、循環不全も合併してV-Aが多いですか?
→当院の事例はいずれもV-Vです


質問者 : 消化器内科 医師 40代
質問内容 : 下痢、嘔吐などの消化器症状で受診された場合、今の時期であれば、covitも考えた方がよいのでしょうか?その場合、しばらくして、呼吸器症状を合併してくる可能性もあるのでしょうか?
→わずかながらそうした事例もありますが、典型的ではなく疑うのは難しいというのが正直なところです。自験例ではそうした症例も後から呼吸器症状が出てきています。忽那


質問者 : 医師 50歳台 臨床検査科
質問内容 : 指定感染症指定(2類相当)のまま、自宅治療は可能なのでしょうか?現時点では入院費用の一部が公費負担と聞いたのですが、入院する・入院しないで差が大きすぎる印象を感じます。入院希望された場合断ることは法的に問題は無いのでしょうか?
→現時点では入院が原則であり個人の理由で断ることはできません。入院費用は原則全て公費です。忽那


質問者 : 看護師 感染管理 40代
質問内容 : 2月13日~本日3月23日まで1か月以上微熱が継続している40代男性。この間にCT3回肺炎いずれもなし、採血4回WBC・CRP・PCT上昇なし、新型コロナウイルスPCR発病25日目検査陰性、インフルエンザ他迅速検査陰性。現在も1週間~10日に1回受診して都度対応しているが、再度新型コロナウイルスPCR検査を実施するべきでしょうか。
→直接診ていないので分かりませんが、肺炎像もなく気道症状もなければ別の疾患を考えるかと思います。忽那


質問者 : 愛知県 矢作川病院医局長  40代
質問内容 : 共感染についての質問です。インフルエンザに感染しているときには風邪にかかりにくいという論文があったと思いますが、COVIDー19でもそういうことは考えられるのでしょうか?
→今のところはないと考えます。インフルエンザとの共感染の事例は報告されています。忽那

質問者 : 医師 50代
質問内容 : 今回だけでなく、ウイルス性肺炎を、単純撮影だけで結構見逃している可能性はありますか(臨床経過に注意していれば、大勢に影響はないのかもしれませんが)。
→単純レントゲンだけでは見逃す可能性は十分あると思います。経過が重要と考えます。忽那


質問内容 : silet pneumonia は他のウイルス感染等でも認めることはあるのでしょうか。頻度はいかがでしょうか。
→自衛隊中央病院の報告では半数のようです。 忽那
https://www.mod.go.jp/gsdf/chosp/page/covid19.html?fbclid=IwAR2swwgtV4nZEZwZyL--HWOF01ZU8P9SSO0SmVbrJ-5sF-XSpgdq2F9Ur2A


質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : silet pneumonia は他のウイルス感染等でも認めることはあるのでしょうか。頻度はいかがでしょうか。
→自衛隊中央病院の報告では半数のようです。 忽那
https://www.mod.go.jp/gsdf/chosp/page/covid19.html?fbclid=IwAR2swwgtV4nZEZwZyL--HWOF01ZU8P9SSO0SmVbrJ-5sF-XSpgdq2F9Ur2A


質問者 : 膠原病内科医 30歳代
質問内容 : 胸部CTを撮像するかどうかの基準をご教示ください
→基準はありませんが、新型コロナウイルス感染症を疑った場合にCTで典型的な所見があれば検査後確率は高くなります。


質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 喫煙、肺気腫の既往があり、ライブ視聴歴がある場合、37.5度以内の発熱であっても、KL-6上昇、SPO2若干の低下がある場合に、新型コロナ肺炎の可能性はあるでしょうか?御教示下さい。
→可能性があるかないかで問われるとあると思いますが、経過や接触歴など含め総合的な判断が求められるところかと思います 忽那

質問者 : 内科・小児科 50代
質問内容 : 微熱遷延や全身倦怠感などが主訴とのことですが、マイコプラズマとの鑑別はCTで画像を確認する以外に何か方法はありますでしょうか?
→鑑別は難しいです。迅速検査やLAMPなどを用いて除外する流れになると思います。忽那


お名前 : 杉原 桂@ユアクリニック秋葉原
質問内容 : 喫煙との関連性についてはいかがでしょうか?
→肺炎の悪化因子という報告はあります Liu W, Tao ZW, Lei W, et al. Analysis of factors associated with disease outcomes in hospitalized patients with 2019 novel coronavirus disease. Chin Med J https://journals.lww.com/cmj/Abstract/publishahead/Analysis_of_factors_associ ated_with_disease.99363.aspx# 忽那


質問者 : 医師内科60代
質問内容 : 血液による抗体検査の感度が非常に良く、初期段階ではPCRよりも有用(偽陰性が少ない)と思われます。抗体検査を施行し、陽性例はPCRを何度も確認する方法がよいのではないでしょうか?
→抗体が陽性になるまで5日ほどかかりますので急性期の診断には不向きです。忽那


質問者 : 医師 総合診療科
質問内容 : 病院勤務です。
海外渡航歴や接触歴はないが、発熱だけ(呼吸器症状が乏しい、倦怠感は強い)が10日持続する場合は、検査を行うか迷いますがいかがでしょうか。
発熱が続き、複数の医療機関を受診したが検査してもらえず、COVID-19だったという症例の報道を見ると、非常に悩みます。
→稀には呼吸器症状に乏しい事例もあります。そのような事例は私も迷うと思います。忽那


質問者 : 医師 内科 30代
質問内容 : 忽那先生への質問です。
他の呼吸器感染症や間質性肺炎が合併していた場合、診断が難しいように思うのですが、他の呼吸器疾患を合併していた場合PCRの適応はどのように決定するべきでしょうか?
→その診断だけで説明がつかないような病態・経過であれば検査を検討するのがよろしいかと思います


質問者 : 医師 内科 50代
質問内容 : 現時点ではクラスター感染のない地域で診療をしています。すでに市中感染があるということで、市中感染の肺炎をみたとき、COVID-19は否定できないということになり、全例病院への紹介をすべきでしょうか。検体検査が診療所では難しくなっています。喀痰グラム染色も危険でしょうか。
→流行の具合にもよると思いますが、蔓延しているという状態であればどこかの時点で指定医療機関への紹介は入院が必要な重症例のみになると思われます。


質問者 : 医師、外科、50代
質問内容 : 一般的にコロナウイルスは終生免疫を獲得していないと聞いています。SARS-CoV-2も終生免疫は獲得しないのでしょうか。ということは、このまま冬季の風邪症候群として来年以降もある程度流行が起こると考えてもよろしいでしょうか。
また、2回目以降の感染では、症状は軽いと考えてもよろしいでしょうか。
→現時点では不明です 忽那


質問者 : 医師60歳代
質問内容 : 診断ついた時のfirst choiceの抗ウイルス剤は
→現時点ではどの薬剤が有効か不明です。忽那


質問者 : 循環器内科医師 勤務医13年目
質問内容 : 高齢者で発熱がないケースはあるかと思われます。
細菌性肺炎との鑑別に苦慮して言います。画像診断以外に、採血上で鑑別すべき点はあるでしょうか。CRP上昇あるがWBCや好中球の上昇が認めないなど。
→重症例ではリンパ球低下が特徴的とされます。CRPは重症度に合わせて高くなる印象です。忽那


質問者 : 看護師 40歳代
質問内容 : 医師が新型コロナウイルスを疑い、PCR検査を行った後、PCR陰性の結果が出た場合、標準・接触・飛沫予防策+エアロゾル対応を、終了してもよいか?
PCR検査は偽陰性もあると聞くため、終了の目安が分からなく困っている。
よろしくお願いいたします。
→PCRの感度は高くないので、陰性であっても蓋然性が高ければ感染対策は継続し再検査を検討するのがよろしいかと思います。忽那

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