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Channel: 感染症診療の原則
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誤嚥性肺炎の総説 N Engl J Med 2019;380:651-63.

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誤嚥性肺炎の総説が最近のNEJMに載っていました。

少し丁寧に読みまして、新しい学び、昔と変わらず、「そうかな・・?」と思う事など色々とありました。

#新しい学びとして使えるもの(編集長には)
心停止後、挿管後24時間内の抗菌薬投与:誤嚥性肺炎を予防

#前からそうだよね・同意のもの
単純CXRは偽陰性多い。
Miyashita N et al.Chemother 2015; 21: 492-6.

#「?」のもの
嫌気性菌の関与が減った。
これは本文にもありますが、検体採取のタイミングや患者Populationの変化なのではないかな・・
以前にも誤嚥性肺炎に対する嫌気性菌のImpactに疑問符を投げる論文があってホプキンスのバートレット先生などが反駁していたのを思い出します。
Mario PE Aspiration Pneumonitis and Aspiration Pneumonia NEJM 2001 344(9):665-

なにしろ「嫌気性菌の関与?」としつつも推奨抗菌薬は殆ど嫌気性活性のあるABPC/SBT, Meropenemなど押している。(例外:LVFX)
勿論、GNRやPneumo狙いでもあるけど・・。嫌気性ならCLND追加などは、チャーシュウメンにラーメンを加える感じで全然Elegantでないなぁ。

#EnterococcusやAnaerobeは日和見的
編集長は昔から、凶暴なGPC、GNRが処理されると消えるEnterococcusやAnaerobeは日和見的で必ずしも「存在=治療の必要性」ではないと考えてました。
この総説にも「With mixed infection, elimination of aerobic pathogens usually alters the local redox potential, eliminating anaerobes.」とありました。

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