以前、HIVを治療する感染症科とHBVを治療する消化器科の連携が重要とされました。それは・・
編集長がHIV診療の最前線にいた頃、重要なHIV治療薬・ARTのひとつに3TC[Epivir (Lamivudine)]というのがありました。3TCはARTの基本骨格であり、これが安全で良く効くのですが、簡単に耐性を取られるため、「決して3TCのみ単剤投与は駄目」が原則でした。
他方、HBVの治療薬として肝臓の専門家も同じ薬を使っていたのですが、この時は勿論、「単剤投与」もあり。
問題はHIVとHBVの共感染の症例です。
もし肝臓の専門家がHIV感染症を知らずに(時に知っていても)3TCをHBVに対して単剤投与すると、HIVが簡単に3TC耐性を獲得、後でHIV感染症診療が難しくなるという問題。
HIVを治療する感染症科とHBVを治療する消化器科の連絡が重要とされました。
同様の問題がHIVとHCVの共感染でも
最近、HIVとHCV、双方に優れた治療薬が出現し、同様の問題の可能性を考えたのです。薬剤相互作用のためにHIVとHCVの治療薬に同時投与してはならないものがあるのです。(タイトル写真)。更に仮にARTでHIV感染症が上手に抑えられても、非HIV感染者に比較してHCVの進行は早いのです。↓↓
HIVもHBVも性感染症的要素があるので、HBVを見たら、梅毒などと共にHIVを考えるのは比較的容易ですが、HCVとHIVを関連づけて想起するのはIVDでもなければ難しいかも・・・
大事な事:
1:HIVを治療する感染症科とHCVを治療する消化器科の連絡が重要べし。
2:HCVの治療前にHIV感染症の有無を調べるべし。
老婆心までなのですが・・・
編集長がHIV診療の最前線にいた頃、重要なHIV治療薬・ARTのひとつに3TC[Epivir (Lamivudine)]というのがありました。3TCはARTの基本骨格であり、これが安全で良く効くのですが、簡単に耐性を取られるため、「決して3TCのみ単剤投与は駄目」が原則でした。
他方、HBVの治療薬として肝臓の専門家も同じ薬を使っていたのですが、この時は勿論、「単剤投与」もあり。
問題はHIVとHBVの共感染の症例です。
もし肝臓の専門家がHIV感染症を知らずに(時に知っていても)3TCをHBVに対して単剤投与すると、HIVが簡単に3TC耐性を獲得、後でHIV感染症診療が難しくなるという問題。
HIVを治療する感染症科とHBVを治療する消化器科の連絡が重要とされました。
同様の問題がHIVとHCVの共感染でも
最近、HIVとHCV、双方に優れた治療薬が出現し、同様の問題の可能性を考えたのです。薬剤相互作用のためにHIVとHCVの治療薬に同時投与してはならないものがあるのです。(タイトル写真)。更に仮にARTでHIV感染症が上手に抑えられても、非HIV感染者に比較してHCVの進行は早いのです。↓↓
HIVもHBVも性感染症的要素があるので、HBVを見たら、梅毒などと共にHIVを考えるのは比較的容易ですが、HCVとHIVを関連づけて想起するのはIVDでもなければ難しいかも・・・
大事な事:
1:HIVを治療する感染症科とHCVを治療する消化器科の連絡が重要べし。
2:HCVの治療前にHIV感染症の有無を調べるべし。
老婆心までなのですが・・・