数年前からSeattleの集まりで顔なじみであった中国CDCのDirectorに、なんと中国CDCでお会いできました。(信じられないような広大な土地に潤沢な空間を使いながらの広々とした施設。P3レベルも大丈夫)
一時間あまりの限られた時間でしたが、今後の協力関係、医療の進むべき方向についてなど有意義な話し合いを持つ事ができました。
特に編集長が長年持ちつ持たれつでやってきた、EBICが紹介するWHONETについては強い関心を示されました。中国の患者さんもどうやら大の薬好きで、風邪でも疲労でもすぐ抗菌薬を希望されるようです。このため時間の無い現場医師も根負けして抗菌薬を安易に処方して仕舞い耐性菌だらけになるのです・・と嘆いておられました。
また中国の医療が進む今後の方針としてはやはりワクチンが一番重要にならざるをえない・・といったコメントを頂きました。以下、編集長と中国CDCの会話の一部です。
編集長:今後のCDCの大きな方向性は何になりますか?
YW先生:医療費が経済的理由により限りある国は全て、ワクチンに集中せざるを得ないでしょう。臨床的、疫学的な常識も支持しています。
編集長:免疫やアジュバントなど基礎的な研究に対する費用は?
YW先生:それも大事ですが、経済的・時間的な制約を考えると現存するワクチンの賢い運用方法が大事です。
編集長:もし、国全体の感染症を扱う組織が基礎医学者ばかりだと、そのような方向に国のワクチン政策を向けられないようですが・・
YW先生:政府が変わらなければ国の機関も変われません。政府の疫学や臨床のエキスパートに期待されると良いですよ・・。
編集長:・・・・