3月末に、ロバート デニーロが主演したワクチンと自閉症を扱う映画が、映画祭での上映取りやめというニュースがありました。Twitterをみていたら、上映批判、中止批判ツイートがたくさんあったので、そういった「周辺」の動きや直接の働きかけがあって主催者や提供側が控えたのだろうとみていました。
映画祭では上映されなかったこの映像は、別途公開されたとのことです。その続報はあまりありません。
この映像は監督が「あの」アンドリュー・ウェイクフィールドということが注目された点ですが、話としては「元CDC職員」の"勇気ある告発"がもみけされたという筋書きになっています。
ウェイクフィールドの捏造論文については有名ですが、
Togetter ワクチンと自閉症とウェイクフィールド
ウイリアム トンプソンは名前も知らない人もいるかもしれません。この問題は実はすでに決着がついているので、この映像を上映するかどうかはどうでもいいようにおもうのですが、そうはいっても映像の影響はとても大きいため、賛否両論は日本でも出てきて、日本で上映するかどうかについて意見をたずねる方もいました。
まずEARL先生のブログ記事を読んでから、この上映の話を読み返すとわかりやすいです。
EARLの医学ノート
MMRワクチンと自閉症の関連性に関する2014年8月の騒動について
"しかし,2014年8月27日,Natural Newsがあるニュースを報じた.そのニュースは米国疾病対策予防センター(CDC)の研究員であるWilliam Thompsonが,CDCが行った研究でMMRワクチンと自閉症の関連性が示唆されたアフリカ系小児のデータを隠蔽していたことを暴露したというものである.当ブログにもどなたかがその旨をコメント欄に記載している.しかし,このニュースには非常に奇妙な点が多い上に,この隠蔽されていたとされるデータの解析を行った論文に不正が見つかり,10月3日に撤回となっており,騒動に終止符が打たれるという,最終的に反ワクチン主義者の方々によるデマにも近い茶番劇に終わった.どうやら第二のWakefieldの存在が今回の騒動を引き起こしたようである."
反ワクチン、製薬会社たたきを利用してビジネスを展開しているNatural Newsの記事 2014年8月27日
デニーロは、「私は反ワクチンではない より安全なワクチンを期待しているだけだ」という"よくある"ポジショントークをしています。お子さんが自閉症ということで協力をしとのことです。
日本では4月19日 17医学団体が共同見解、HPVワクチンの積極的接種を推奨 とのニュースがありました。 予防接種推進専門協議会に連なる団体と他の専門団体が並んで行動をするというのは初めてではないかとおもいます。
CBNews 4月19日 子宮頸がんワクチン推奨の再開を- 「これ以上の中止を憂慮」、学術団体が見解
HPVワクチンの積極的接種勧奨の差し控え(具体的には、家庭に個別の案内通知を送らない、ということ)をやめることを求める要望が出ています。
3月末の研究班の中間報告会での発表内容が、誤解による不正確な表記で掲載されてしまったことについて、医療以外のところからもデータや解釈としておかしくないかという指摘が入りました。
STAP細胞騒動のときとおなじように、正確なていねいな評価や科学を大切にする人たちの意見が加わったこと、接種後のつらい症状から快復した人たちが快復につながる情報共有などの提案をしており、数ヶ月前とはだいぶ様子がかわってきました。
Togetter 「本当にマスコミだけの問題だったらまだましなのかもしれない」 ~子宮頸がんワクチン関連の池田班発表資料と報道の問題について~
そして、今週は「意外な」動きが。
厚労省が見解を発表、というニュースがありました。毎日新聞のヘッドラインにありますが、これまであまりしてこなかったことです(コミュニケーションが貧しい、ともいう)。
産經新聞 4月18日 ワクチンと脳障害の因果関係は不明 厚労省が見解
毎日新聞 4月20日 子宮頸がんワクチン 厚労省 異例の見解 研究班の発表に
厚労省の担当者によると研究発表に関する報道を見た一般の人から「接種で障害が起きると明らかになったのか」などといった問い合わせが厚労省に複数あったため、誤解の広まりを防ぐために見解を示したという
朝日新聞 4月20日 「白血球型との因果関係不明」 ワクチン副作用で厚労省
この見解は研究班にも了解されたという。
偶然、同時期ではなく、厚労省の見解発表と協議会の動きは連動しているのではないかとおもいますが(根拠のない想像)、名前が並んでいる学会/組織の会員であっても、下々には何も伝わらないのでよくわかりません。
予防接種推進専門協議会は名前をみかけても活動や組織の概要がよくわからなかったのですが、慶応に事務局ができてHPもあり(コンテンツはあまりないですが)、故・神谷先生の意志をつぐ人たちがいるのだということを今回知りました。
Wedge 4月20日 放射能とワクチン 不安に寄り添う怪しげな「支援者」
化血研の熊本の向上がダメージを受け、また流通や在庫の問題がおきそうであり、ニュースに複数ワクチンの文字が並ぶという普段見ない風景があります。
自然災害の時には別案件もリンクさせて不安を煽る人たちもいますのでご注意ください。
この後の動きにも注目したいとおもいます。
映画祭では上映されなかったこの映像は、別途公開されたとのことです。その続報はあまりありません。
この映像は監督が「あの」アンドリュー・ウェイクフィールドということが注目された点ですが、話としては「元CDC職員」の"勇気ある告発"がもみけされたという筋書きになっています。
ウェイクフィールドの捏造論文については有名ですが、
Togetter ワクチンと自閉症とウェイクフィールド
ウイリアム トンプソンは名前も知らない人もいるかもしれません。この問題は実はすでに決着がついているので、この映像を上映するかどうかはどうでもいいようにおもうのですが、そうはいっても映像の影響はとても大きいため、賛否両論は日本でも出てきて、日本で上映するかどうかについて意見をたずねる方もいました。
まずEARL先生のブログ記事を読んでから、この上映の話を読み返すとわかりやすいです。
EARLの医学ノート
MMRワクチンと自閉症の関連性に関する2014年8月の騒動について
"しかし,2014年8月27日,Natural Newsがあるニュースを報じた.そのニュースは米国疾病対策予防センター(CDC)の研究員であるWilliam Thompsonが,CDCが行った研究でMMRワクチンと自閉症の関連性が示唆されたアフリカ系小児のデータを隠蔽していたことを暴露したというものである.当ブログにもどなたかがその旨をコメント欄に記載している.しかし,このニュースには非常に奇妙な点が多い上に,この隠蔽されていたとされるデータの解析を行った論文に不正が見つかり,10月3日に撤回となっており,騒動に終止符が打たれるという,最終的に反ワクチン主義者の方々によるデマにも近い茶番劇に終わった.どうやら第二のWakefieldの存在が今回の騒動を引き起こしたようである."
反ワクチン、製薬会社たたきを利用してビジネスを展開しているNatural Newsの記事 2014年8月27日
デニーロは、「私は反ワクチンではない より安全なワクチンを期待しているだけだ」という"よくある"ポジショントークをしています。お子さんが自閉症ということで協力をしとのことです。
日本では4月19日 17医学団体が共同見解、HPVワクチンの積極的接種を推奨 とのニュースがありました。 予防接種推進専門協議会に連なる団体と他の専門団体が並んで行動をするというのは初めてではないかとおもいます。
CBNews 4月19日 子宮頸がんワクチン推奨の再開を- 「これ以上の中止を憂慮」、学術団体が見解
HPVワクチンの積極的接種勧奨の差し控え(具体的には、家庭に個別の案内通知を送らない、ということ)をやめることを求める要望が出ています。
3月末の研究班の中間報告会での発表内容が、誤解による不正確な表記で掲載されてしまったことについて、医療以外のところからもデータや解釈としておかしくないかという指摘が入りました。
STAP細胞騒動のときとおなじように、正確なていねいな評価や科学を大切にする人たちの意見が加わったこと、接種後のつらい症状から快復した人たちが快復につながる情報共有などの提案をしており、数ヶ月前とはだいぶ様子がかわってきました。
Togetter 「本当にマスコミだけの問題だったらまだましなのかもしれない」 ~子宮頸がんワクチン関連の池田班発表資料と報道の問題について~
そして、今週は「意外な」動きが。
厚労省が見解を発表、というニュースがありました。毎日新聞のヘッドラインにありますが、これまであまりしてこなかったことです(コミュニケーションが貧しい、ともいう)。
産經新聞 4月18日 ワクチンと脳障害の因果関係は不明 厚労省が見解
毎日新聞 4月20日 子宮頸がんワクチン 厚労省 異例の見解 研究班の発表に
厚労省の担当者によると研究発表に関する報道を見た一般の人から「接種で障害が起きると明らかになったのか」などといった問い合わせが厚労省に複数あったため、誤解の広まりを防ぐために見解を示したという
朝日新聞 4月20日 「白血球型との因果関係不明」 ワクチン副作用で厚労省
この見解は研究班にも了解されたという。
偶然、同時期ではなく、厚労省の見解発表と協議会の動きは連動しているのではないかとおもいますが(根拠のない想像)、名前が並んでいる学会/組織の会員であっても、下々には何も伝わらないのでよくわかりません。
予防接種推進専門協議会は名前をみかけても活動や組織の概要がよくわからなかったのですが、慶応に事務局ができてHPもあり(コンテンツはあまりないですが)、故・神谷先生の意志をつぐ人たちがいるのだということを今回知りました。
Wedge 4月20日 放射能とワクチン 不安に寄り添う怪しげな「支援者」
化血研の熊本の向上がダメージを受け、また流通や在庫の問題がおきそうであり、ニュースに複数ワクチンの文字が並ぶという普段見ない風景があります。
自然災害の時には別案件もリンクさせて不安を煽る人たちもいますのでご注意ください。
この後の動きにも注目したいとおもいます。