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Channel: 感染症診療の原則
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沖縄県立中部病院Boot camp Day#5-1

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早いもので今日で2015年のTeachingは終わりです。

昨日の症例もRed herringを更にRed herringする・・といった感じのTrickyな症例でした。

主訴:
60代男性が腰痛できます。(今年は腰痛の主訴が多い)

この主訴で圧倒的に多いのは心内膜炎
(・・と伝えたうえで、Red herringに注意しようと自戒する。)

現病歴:
趣味は庭いじり(これで編集長はレプトスピラとかZoonosis的にRed herringされる)
発熱などあり→近医は、だまってサッポロビールでなくCTRXを5日間。しかし改善しない。

身体所見、検査所見:
適当に正常・異状
右目結膜に出血斑、う歯あり (ここで心内膜炎的にRed herringされる)
しかし、心臓の聴診その他、大正常。
リンパ節も触れない。
白血球↑、肝機能・腎機能:OK、検尿で赤血球、白血球++

ここで編集長的には¥「非局在型」の感染症の鑑別をあげ、「心内膜的な症状・所見がありすぎ」と宣告。

入院後経過:
心エコーで激しくAR+Vegetation
血液培養:Streptococcus mutans.

最終診断:
Streptococcus mutans.心内膜炎

編集長最終コメント:
Red herringがあまりに繰り返される場合、もはや赤色ではない。

最後は研修医や歴代ハワイ大学団長、院長と記念撮影



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