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Channel: 感染症診療の原則
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ヨーグルト、コーヒーと感染症

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日本人は熱しやすく さらにフィーバー(狂乱)しやすい。

幸い、冷めるのも超速いのですがが(急速冷凍)、フィーバーしたことについての記憶を保持して再発防止が難しい。

これまでにも、ココア、きなこ、納豆、寒天・・・などいろいろありました。

(あれ?青木編集長、まだバナナダイエットやってましたっけ? ぼそぼそ)

TVが空っぽになった食品棚を「ほら!」と放映していましたが、今では食品棚に整然とならんでいます。


最近話題なのはヨーグルトとトマトだそうです。

ヨーグルトを食べるとインフルエンザになりにくい(ならない子どもが増えた)という話をワイドショーが扱っていました。

(探してみたら2009年に話題になっていました)

「効果がある」については語り方の掟がありますので、そこでのルールで検討されます。

「〇〇を食べた人たち」 VS 「〇〇を食べていない人たち」 の比較をすることになります。

問題は、〇〇以外の因子がいろいろあるということです。
基本的なところでは年齢、性別、生活パターン、生活環境。

インフルエンザに影響するような他の行動や因子はどうなのか。予防接種をしているのかどうか。
血清など個別の検体ベースで検査診断レベルではどうなのか。

実際、「診断」されるには受診が必要ですが、受診行動はどうなのか。


この空気の中診断されたらヤバい・・・となったらワタクシなら受診しません。
また、「なっちゃったのおお・・?」とチラ目で言われたくないので意地でもならないように他の努力もします。
手洗いがんばるし、早く寝るし、寝る時マスクもしちゃおうかな。
奮発して加湿器も買おうかな。 ぼそぼそ


いずれにしても、〇〇以外の因子を全部制御することは難しいですね。

「最初から結果の解釈の限界のあるデータですね」ということで騒がなければいいだけなんですが。

仮にプラセボ効果くらいしかないとしても、その人の満足度や、他の健康行動につながるドライブになれば結果的にアウトカム良好になるのかも。
すごーい有効だとして、フィージビリティは疑問でありますが。

いずれにしても、、、こういった話題に関心がある方は食品免疫学会などもみていくといいのかも。


トマト?トマトね・・・。

世界で一人あたりの年間消費量が多いのはエジプト 96.8kg、ギリシャ 94.3kgとか。韓国が10.8?で日本は9?だそうです。アジアは全体に少ないですね(生産量との関係)。

トマトとがんの発生率 by カゴメ

「トマト「店頭から消えた」 “メタボ効果”研究発表でカゴメ株価も急騰」
産経新聞 2月17日


探したら「トマトを食べて感染予防」というのもありました。



ではでは、コーヒーとかお茶でMRSA対策ってのはどうですか?

Tea and Coffee Consumption and MRSA Nasal Carriage
Ann Fam Med July 1, 2011 vol. 9 no. 4 299-304

結論「Our findings raise the possibility of a promising new method to decrease MRSA nasal carriage that is safe, inexpensive, and easily accessible・・・」

うーん。この方法でその論理展開で、しかもそこまでいうか。
っていうか。なぜ載ったのか?

余談ですが・・乳酸菌は「お風呂」もあるそうです。ネットで調べたら、放射能対策とか、アトピー対策として怖い内容が扱われていました。
説明のつかない感染症に出会ったらお風呂についても問診すべきかとチラリ考えました。



こうしてニュースは造られる―情報を読み解く力エネルギーフォーラム

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