エボラウイルスの陰でより多くの人命を失わせる微生物たち

エボラウイルスの陰でより多くの人命を失わせる微生物たち

なかなか刺激的な、しかし編集長のような感染症専門医の立場からはエボラ同様のAccentを置きたい微生物が素人にも良く分かる形でNewsになっていました。

このようなNewsがエボラ騒ぎのまっただ中に出てくるところが本当の米国の底力なのです。
（CDCの力だけでなくて・・）

PBS news：http://www.pbs.org/newshour/bb/ebola-sounds-scary-diseases-real-health-threat/

#:Enterovirus D68
・60年代に発見されたウイルスですが
・小児の呼吸器症状に加えて
・麻痺の原因になりうる・・という。

#:麻疹
・米国では長期間、「昔の病気」となっていましたが・・（ワクチン以前は400-500死亡例/年）
・2014年には600症例近く発生しました。
・理由の一つは、あまり珍しいので親がワクチン接種しなくなったのです。
・他の理由としてはワクチンが期待したほど長期間の免疫を与えないのです。

#:耐性菌
・抗菌薬の乱用の結果です。
・動物に使用する量は人間のそれどころではありませんし・・

#:インフルエンザ
・日本でも1万人/年死亡します。
・米国でも20万人/年、入院します。そして4000-4万人/年死亡します。
・ワクチン、よろしく。

#:エボラ
・日本には一例も無し。
・「入って来たらどうする！！？」的、恐怖心に対して落ち着いた説明をしましょう。

・編集長的には、日本ではエボラの実際の公衆衛生的危険よりも、何者かに煽られた根拠の無い、恐怖心による渡航歴のある人への差別、医療従事者への差別こそが危険です。