新幹線終点と虫除けスプレー

今週、地方に新幹線で東京駅に戻ってきたときのことです。
少し早めに、降りる準備してね音楽がなるわけですが、そのときにプシューという音とよい香りが漂いました。

後ろの席をみると、お母さんが小さなお子さんの腕や足に虫除けスプレーを塗っていました。

ビーチに行く前に日焼け止め！的に、東京で活動する前に虫除け、ということでしょう。

日本の虫除け剤は効果が低いので、このように直前に塗るという工夫はだいじです。

疫学データがわかりにくくなってますが、調査の段階でサーベイ側のバイアスが大きかったので、他の地理情報がうまくとれてません。
（代々木にいったか？だけを聞いていてもね）

流行地とのリンクがある（台湾、タイ、シンガポール、ベトナムなど）地方空港はがあれば輸入例の診療が必要ですし、
大阪、名古屋、福岡など人口密集エリアでは東京のようになることもありえます。

こういったときに、公園を封鎖しろ！的にヒステリー反応は日本の定番風景になりますが（これは、マイノリティなんですが、他の人の意見が聞こえない分大きな声扱いになってしまうんですよね）、
修学旅行先を東京から別のところにしようという話もあるそうです。

台湾では一週間に300例以上もデングの報告があります。南部に偏っていますが。

Dengue Outbreaks in High-Income Area, Kaohsiung City, Taiwan, 2003–2009

いろいろ調査は行われるのですが、今知っている以上の知見や対策はでてきません。

地道にやれることをやるのが先ではないでしょうか。

パスポートセンターや旅行会社のカウンターで、渡航前の準備としてワクチンや虫除け、予防内服の選択があること、受診の際のポイントなどを待ち時間に見ることができるようにしてはどうでしょう。

米国では、プール付きの住宅をばんばんたてたところでリーマンショック→手入れのないプールで蚊が繁殖しまくり困ってます、という話がありました。
人の営みと大いに関係する話。


医療では輸血や針刺しなどでの感染リスクもなくはないですが、定量的に考えて現実的に妥当なラインを見極めないといけません。