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Channel: 感染症診療の原則
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昨年のコンサルテーションの覚え書き

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昨年のコンサルテーションの覚え書き

30代男性。皮膚リンパ腫の治療、中断症例。
腎不全の為に透析も。

今回は発熱と血圧低下で来院。
来院前に他院でフロモキセフナトリウム(フルマリン)とレボフロキサシン(クラビット)を処方されるも効果無し。

悪性リンパ腫+透析:細胞性免疫障害で問題になる細菌、LLMNS。
このうち上記抗菌薬が効かないのはListeriaとNocardiaかな・・。
好中球減少症ならぬ好中球機能低下症で問題になるであろうE.coli,Klebsiella,Pseudomonasなどは既述の抗菌薬でCover出来てる・・。

更に当院来院後、PIPC/TAZで治療されて改善した。PIPCに感受性を示すLLMNS細菌は・・Listeriaかな・・

更に入院中、敗血症性Shockになり、血圧69/-,脈拍120,体温38度、そして呼吸数が18-20/分
即ち呼吸数がAbnormallyにNormalなのです。ここグラム陽性菌を考慮。LLMNSではListeriaかな・・

髄液検査で単球優位の細胞数40、糖などは正常。

まとめ:
フロモキセフナトリウムとレボフロキサシンに耐えて、PIPCで負けて、呼吸数が遅くて・・
という事でListeriaかな・・ >>>当たり!!!

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