本日からインディアナ大学のKaren Bush先生。
お題は「セファロスポリンとβラクタマーゼ阻害剤との合剤」
具体的なお話の内容はセファロスポリン合剤の歴史、試験管内活性、耐性、臨床研究、開発などです。
#:広域セファロスポリンの一般的な特徴:
1:基本的にplasmid-encodedのβラクタマーゼ(TEM-1,2;SHV-1,OXA-1 )に安定となるようにデザイン。
2:Chromosomal AmpC Cephalosporinaseにも安定。但し本酵素が大量生産されれば駄目
3:腸内細菌に活性
4:非発酵菌に対する活性(特にCeftazidime, Cefepime,Cefperazone,Cefsulodin)
5:駄目な相手にはESBL産生菌、AmpC大量生産菌など
#:ペニシリンとβラクタマーゼ阻害剤について:
・SulbactamはTazoやClavulanateよりも弱い(編集長:知らなかった)
・人気
・耐性を選択する傾向が低い
・弱点:βラクタマーゼ大量生産菌に弱い。多数生産菌に弱い。(昔は1種類の菌が1種類のβラクタマーゼ産生。現在は1種類の菌が6-7種類のβラクタマーゼ産生)
#:Ceftolozane-Tazobactam
・Cubistが開発中
・特にESBLで世界最多のCTX-M-14,15を持つE.coliに有効。Klebsiellaに駄目
・CeftolozaneとTazobactamの排泄経路は同じ。PIPCとTazobactamは異なる。結果はTazobactamの存在でCeftolozaneのAUCが増加す。
#:Avibactam(NXL-104)
・βラクタムではない
・他のβラクタマーゼ阻害剤と違い可逆的に阻害
・Ceftazidime-AvibactamのComboを作成中
・CeftazidimeにこのAvibactamを加えるとかなり魅力的なPowerが・・
例:AmpC持ちのE.coli、ESBLのKlebsiella、そして何と・・
KPCにまで・・有効になる。
Bush先生のお話。続きます。