セファロスポリンの話し、続きます。今日からPresenterはNortheaster Ohio Medical UniversityのDr.Fileです。
タイトルは「第五」世代のセファロスポリンCeftobiproleとCeftarolineです。
#1:認可・適応など
Ceftarolineは4年前2010年に認可されてます。
適応は急性の軟部組織感染症(Skin and Skin Structure Infections:SSSI)
#2:スペクトラム
・CeftobiproleはCeftarolineよりもGNRに対して強い。このGNRには緑膿菌も含まれる。
・CeftarolineはMRSAなどにはBetter
・第5世代の特徴は抗MRSA(PBP-2a)活性。更に抗PRSP(PBP-2x)活性も大事
・Ceftolozane(CXA-101、FR264205)は特に緑膿菌によい。Tazobactamと併用されますとMICが非常に下がります。Carbapenemが駄目な場合にも期待。
#3:pK薬物動態
・両者ともにProdrugで投与直後に本来のDrugに変化
・腎機能が良いとCeftobiproleの排泄が良すぎて効きが悪い。
#4:副作用
・CeftarolineはCoombs'testが陽性になる人が・・
#5:臨床治験
・皮膚・軟部組織SSSTIではVCM、VCMとCeftazidimeと比較。CAPではCTRX+Linezolidと比較。結果は良好(MRSAでもPVLでも)
・院内肺炎ではVAPでなければCeftazidime+Linezolidと同等。VAPでは劣る。
・市中肺炎CAPではCTRXよりもMICが低いので良いかも・・(MICだけでは分かりませんが・・)
・Mycoplasmaなどの異型肺炎では最初にMacrolideを入れておく処方が改善早いようですが、退院までの最終的な経過はMacrolideを入れても入れなくても同じ。(Mycoplasma肺炎のかなりの部分がSelf limited自然に治るため・・?)
・黄色ブドウ球菌肺炎にはCeftarolineがCTRXよりもBetter。
・黄色ブドウ球菌のうちMRSA肺炎に対するもの(CAPTURE研究)半分がICU入院して重症例。当然、Ceftaroline以外の抗菌薬も入っている。良いかも・・
・MRSA菌血症(2013年のICAACで幾つも発表がありました)Ceftarolineが有用かも。
・Ceftolozane(CXA-101、FR264205)は緑膿菌によいとは既述。Tazobactamと併用されますとMICが非常に下がります。尿路感染症、腹腔内感染症の臨床研究あり。比較対象はMeropenem。結論から言うと緑膿菌に期待できる久しぶりの期待の抗菌薬かも・・。
#6:まとめ
・抗MRSA薬:
・・Ceftobiprole:肺炎に良いかも。研究中
・・Ceftaroline:軟部組織には認可。複雑な軟部組織かにどぞ。市中肺炎にも認可(但しMRSA肺炎には認可なし)
・Ceftolozane:抗緑膿菌活性に期待。VAPに対する臨床研究中
次はKaren Bush先生によるβラクタマーゼ阻害剤との合剤
タイトルは「第五」世代のセファロスポリンCeftobiproleとCeftarolineです。
#1:認可・適応など
Ceftarolineは4年前2010年に認可されてます。
適応は急性の軟部組織感染症(Skin and Skin Structure Infections:SSSI)
#2:スペクトラム
・CeftobiproleはCeftarolineよりもGNRに対して強い。このGNRには緑膿菌も含まれる。
・CeftarolineはMRSAなどにはBetter
・第5世代の特徴は抗MRSA(PBP-2a)活性。更に抗PRSP(PBP-2x)活性も大事
・Ceftolozane(CXA-101、FR264205)は特に緑膿菌によい。Tazobactamと併用されますとMICが非常に下がります。Carbapenemが駄目な場合にも期待。
#3:pK薬物動態
・両者ともにProdrugで投与直後に本来のDrugに変化
・腎機能が良いとCeftobiproleの排泄が良すぎて効きが悪い。
#4:副作用
・CeftarolineはCoombs'testが陽性になる人が・・
#5:臨床治験
・皮膚・軟部組織SSSTIではVCM、VCMとCeftazidimeと比較。CAPではCTRX+Linezolidと比較。結果は良好(MRSAでもPVLでも)
・院内肺炎ではVAPでなければCeftazidime+Linezolidと同等。VAPでは劣る。
・市中肺炎CAPではCTRXよりもMICが低いので良いかも・・(MICだけでは分かりませんが・・)
・Mycoplasmaなどの異型肺炎では最初にMacrolideを入れておく処方が改善早いようですが、退院までの最終的な経過はMacrolideを入れても入れなくても同じ。(Mycoplasma肺炎のかなりの部分がSelf limited自然に治るため・・?)
・黄色ブドウ球菌肺炎にはCeftarolineがCTRXよりもBetter。
・黄色ブドウ球菌のうちMRSA肺炎に対するもの(CAPTURE研究)半分がICU入院して重症例。当然、Ceftaroline以外の抗菌薬も入っている。良いかも・・
・MRSA菌血症(2013年のICAACで幾つも発表がありました)Ceftarolineが有用かも。
・Ceftolozane(CXA-101、FR264205)は緑膿菌によいとは既述。Tazobactamと併用されますとMICが非常に下がります。尿路感染症、腹腔内感染症の臨床研究あり。比較対象はMeropenem。結論から言うと緑膿菌に期待できる久しぶりの期待の抗菌薬かも・・。
#6:まとめ
・抗MRSA薬:
・・Ceftobiprole:肺炎に良いかも。研究中
・・Ceftaroline:軟部組織には認可。複雑な軟部組織かにどぞ。市中肺炎にも認可(但しMRSA肺炎には認可なし)
・Ceftolozane:抗緑膿菌活性に期待。VAPに対する臨床研究中
次はKaren Bush先生によるβラクタマーゼ阻害剤との合剤