Cases in Travel and Tropical Medicine #5　「肝臓実質」関連

腸管関連の次は「肝臓実質」関連のTropicalです。

タイトルは「Liver lesions in Travelers and Immigrants(移民、旅行帰りの肝臓病変)」

Presenterはアルバート・アインスタイン大学のCoyle先生に代わります。

56歳、ドミニカ人　女性

3週間、母国に帰り友人や家族と過ごしました。業界でいうVFR (Visiting Friends and Relatives) Travelersというやつですな。

主訴：
数時間続く鋭いRUQ痛で右肩に放散しています。

所見：
・RUQのMildなTenderness。肝脾腫は無し。
・検査：白血球16000、3割が好酸球！！
・肝機能は正常。BileもAlkPも正常
・肝臓CTは


問題：どれか？
１：Clonorchis opisthorchis
２：Fasciola hepatica
３：Toxocara catis/canis
４：Echinococcus granulosus
５：Entamoeba hitolytica

正解：
２：Fasciola hepatica。生活環は下


・Toxocalaでも肝臓病変作れるが見た目は違う。下図の右側


・Echinococcusの場合にはDaughterCystがある


・赤痢アメーバの場合には原虫なので好酸球増加無し。画像では抜ける感じ。


診断：
・血清学（FAST-ELISA）が良い。CDCに頼む

治療：
・Triclabendazole 10mg/kg once　CDCに頼む
・代替：Bithionol

（写真：旭の合宿で、講義の後に近くのコンビニで会ったPGY１たち）