Quantcast
Channel: 感染症診療の原則
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

Cases in Travel and Tropical Medicine #4

$
0
0
本日は編集長が何例か経験しているものですが、このようなPresentationは初めて。

37歳 白人男性

主訴:
3週間続く血便を伴う下痢(これだけで慣れていると稀なPresentation)

現病歴:
・悪化傾向が強く一日12回くらい。夜間も。
・最近Vacationで、オンタリオ州(カナダ)にカヌーで行きました。
・Sick contact, 抗菌薬、喫煙、ETOHなど全部Negative

検査:
・C.diff毒素:陰性3回
・大腸鏡:潰瘍。生検>潰瘍性大腸炎


経過:
・大量ステロイドでも改善なし。でもColectomyは反対している。
・Inliximabを開始で非常に改善。8週間続ける。
・4ヶ月後に発熱、頭痛、下痢、敗血症ショックで来院。
・胸部:喘鳴+++。
・皮膚:皮疹+


・検査:白血球↑、(殆ど好中球。好酸球無し)、腎機能低下、Latate陽性Acidosis、軽度肝機能異常
・胸部写真;Diffuse patchy infiltrates
・血培:GNR+GPC

問題:この患者に必要なのは?
1:Inodoquinol
2:Pulse steroid
3:Ivermectin
4:Albendazole
5:Immediate colectomy

正解:
3:Ivermectin 糞線虫(Hyperinfectionでは好酸球増加見られないことも)
自然史は以下のよう


編集長が知らなかった事:
・糞線虫でもAutoinfection++の時は好酸球増加見られない事ある。
・血便の下痢もあり。(大抵は水様便です。今までの症例の殆どは。唯一の例外は昨年の12月に沖縄県立中部病院で出された糞線虫>喘息の症例は大腸型の下痢でした)

編集長がやられた事:
・カナダ・オンタリオに行ったという病歴が前面に出ていたので、その関連のZoonosisなどを考えてしまった。実際は昔、KentuckyなどのSouth Eastに住んでいた事が隠されていた・・

(タイトル写真:昨年の糞線虫+喘息+大腸型下痢だったとおもう・・の症例検討会)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3238

Trending Articles