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Channel: 感染症診療の原則
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ICAACOnline Cases in Clinical Microbiology #7

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ICAACOnline Cases in Clinical Microbiology 終盤です。本日から小児科領域

生後18日の男児

病歴:
・26歳母G1P1から問題無く生まれる。
・Group B StreptのScreeningは拒否
・分娩後6時間で助産施設から帰宅。しかし10日後に調子が悪く戻ってくる。
・Vital:Tmax:102, HR:117, RR:48, BP:82/64 Fussy
・CSFのグラム染色にグラム陰性菌が見つかる。

問題:これは何菌だろう?
・GBS(過剰脱色), E.coli, Listeria, Enterobacter, Klebsilla, Pseudomonas

経過:
・経験的にABPC+CTRX+GMが開始された。
・正解:サルモネラでした。

サルモネラ髄膜炎について
・先進国では珍しい(急性髄膜炎の1%以下)
・急性の合併症:水頭症、脳梗塞、脳室炎、膿胸、頭蓋内膿瘍
・長期予後:50%以上に何らかの障害残す(言語、運動、聴覚、視力障害、IQ低下、てんかん)
・再発は数日から数週間後まである
・感染経路:垂直感染、家族内感染、授乳経由、ぺっと、汚染ミルクなど

経過2:
・治療はCTX+Ciprofloxacin。
・一ヶ月以上の入院後、退院となる。最後のMRIでは脳室炎、髄膜炎、前頭葉障害の改善。
・聴力障害、運動障害などは退院時には無し。

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