2014年3月末の時点でのサマリーを書く予定でしたが、4月になってしまいました。
3月には厚労省の会議がなかったので、3月からの状況とあわせてサマリーを紹介したいとおもいます。
最新情報を確認しないと、それ去年のはなしじゃない?といわれかねないのでたいへんです・・・。
■HPV関連疾患とワクチン
HPVが特定の疾患の発生に関与しているかどうか、ということにはじまる数十年の歴史があり、子宮、性器、肛門、頭頸部、肺のがん、皮膚に病変をつくるコンジローマ等が検証されています。
子宮頸がんの場合は特殊なものをのぞくと高リスクHPVが関与しており、中でも16型が問題です。2番目に問題になる型は「地域差」と「世代差」がありますが、現在あるワクチンはこの16型と18型を予防する目的で開発されました。
数年の臨床試験のあと、世界で導入されはじめたのは2006年。そこから現在まで最大で8年のデータ、臨床試験の時期のデータをいれると10年〜のデータがあります。
子宮頸部以外では、外性器、肛門、口腔内、頭頸部、肺がんでも予防につながることが期待されています。
参考;Human Papillomavirus (HPV)-Associated Cancers
■HPVワクチンの種類
感染予防のワクチンと、子宮頸癌などの治療用に開発しているワクチンがあります。(間違えないと思いますが、情報を探すときには注意)。
現在、世界で使われているHPVワクチンは4価がほとんどであり、HPVワクチンと書かれているときは2価の明記がないかぎりは4価となります。2価のHPVワクチンをつくった会社の本拠地である英国でも、国のワクチンプログラムを2012年に4価に切り替えています。
いっぽう日本はなぜか2価が先に導入をされ、他の国と比べると「接種をした人」の一定数が2価なのでワクチンの効果や有害事象を語るとき(海外のデータと比較するとき)には注意が必要です。
現在、米国FDAでは9価のHPVワクチンの審査が始まっており、プログラムの検討をするACIPもレビューをしているそうです。
今年2月のニュースでは、オーストリアのグループが20種類のHPVの型をカバーするワクチンを開発中(Phase 1)。
日本でも、神田先生のワクチン(武田)が開発途上です。あらたに有効性や安全性の評価が行われます。
第二世代HPVワクチン"の開発もすすめられています。(Expert Rev Vaccines. 2014 Feb;13(2):247-55)
■誰に接種するか
2価と4価のワクチンは9〜26歳の女性を対象に導入されましたが、その後、同年齢の男性へも適用を拡大し多国が承認国全体の半分ほどあります。多くの国では小学校高学年から中学生年齢を対象に接種を行っていますが、男性にも推奨している国は限られており、オーストラリア、カナダの一部の州、米国が公費支援/保険でカバーしています。
■どのように接種するか
2価と4価のワクチンは当初3回筋肉注射 を標準として導入されましたが、海外では2回接種スケジュールも併用されています。これは、接種後の抗体の値をフォローして、回収を減らしても十分であるという判断が行われてのことですが、それは接種年齢に差があるために若年で接種開始の場合は2回、年齢が上の場合および免疫機能が低い人の場合はこれまでどおり3回となっています。
Gardasil
WHO SAGE 2014年4月4日
"SAGE reiterated the importance of providing human papillomavirus immunization to girls as early as necessary, i.e. in girls aged 9 to 13 years prior to sexual debut, based on local data and patterns of sexual activity. Upon review of the evidence, SAGE recommended a 2-dose schedule for girls, if vaccination is initiated prior to 15 years of age. A 3-dose schedule remains necessary if immunization is initiated after the girls’ 15th birthday. The recommended minimal interval between the 2 doses is 6 months. This interval may be extended to 12 months if this facilitates administration. A 3-dose schedule (i.e. at 0, 1-2, and 6 months) remains recommended for immunocompromised individuals, including those known to be HIV-infected."
英国 2014年4月
2014年9月から現行の3回接種から2回へ変更。
"From September 2014, the number of doses of HPV vaccine that is given to teenage girls will be reduced from three to two.
Why is this happening?
Research since the vaccination programme began, shows that the protection provided by two doses of the vaccine in adolescent girls is as good and lasts just as long as that provided by the three-dose course. Emerging evidence from evaluations of the programme around the world has shown that the number of young women with pre-cancerous lesions is falling – and all the indications are that this protection will last for at least 20 years."
Cervarix
欧州 2回接種スケジュール 2013年12月20日
米国 1回接種でも十分?という話題 2013年11月4日
Immunogenicity of 2 doses of HPV vaccine in younger adolescents vs 3 doses in young women: a randomized clinical trial.
JAMA. 2013 May 1;309(17):1793-802
Immune response to the HPV-16/18 AS04-adjuvanted vaccine administered as a 2-dose or 3-dose schedule up to 4 years after vaccination: Results from a randomized study.
Hum Vaccin Immunother. 2014 Feb 27;10(5).
HPV PP: grading of scientific evidence (Adolescent Girls)
Question: Is there evidence to support administration of the currently licensed HPV vaccines to young adolescent girls who are naive to vaccine-related HPV types, to prevent cervical cancer later in life?
■費用対効果
当初から先進国でも、こんな高額なワクチン現実的じゃない、ほかに使うべき案件があるだろうと批判が出ていました。現在あるHPVワクチンについては様々な議論があるなか、公費導入の国が40ほどあるわけですが、途上国と比べてプレバレンスが低い先進国では何を計算の中に入れていくのかということも結論を大きく変えます。
上記のように2回でよいとなるとまた話がかわってくるかもしれませんし、その分で男子にも接種を拡大する計画も出てくるかもしれません。
途上国では大幅ディスカウントが行われており、1接種あたり日本では12000円+税のところ米国4.5ドルで提供されています。
(公的なプログラムにおろされる際の最低価格は13ドル。ずいぶんちがいますね。価格交渉は重要)
■日本のHPVワクチンの現況
当初は任意接種でしたが、現在は定期接種のワクチンであり、希望者は自己負担なく接種できることになっています。現在は女子のみ/特定年齢が公費の対象です。
それ以外の人は任意でのワクチンで費用は自己負担です。
2013年、有害事象についての調査を行う期間は積極的に進めることを控えることになり、4月末現在もこの状況のままです。
3月末まで補助されるはずだった人たちが、見送っている状況ですが、3月末をこえても、公費期間が延長されるだろう、、ということは学会の場でも話題になっています。(日本脳炎の時と同じ事後対応)
公的な会議で話し合われている内容は厚生労働科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会の配布資料や議事録を読むことである程度把握できます。
2月26日には会議とは別に 子宮頸がん予防ワクチンに関する意見交換会 が開かれたそうです。
厚生労働省結核感染症課 「HPVワクチンの副反応について」と「参考資料集」
【発表者】
堺 春美 元 東海大学医学部教授 配布資料
Sin Hang Lee (シン・ハン・リー) ミルフォード病院病理医配布資料
Francois-Jerome Authier (フランソワ・ジェローム・オーチェ) アンリー・モンドール病院医師 配布資料
有識者:
石井 健 独立行政法人医薬基盤研究所 アジュバント開発プロジェクトリーダー
稲松 孝思 東京都健康長寿医療センター顧問
岡田 賢司 福岡歯科大学全身管理部門総合医学講座小児科学分野教授
岡部 信彦 川崎市健康安全研究所長
○ 倉根 一郎 国立感染症研究所副所長
中山 哲夫 北里大学生命科学研究科感染制御・免疫学部門 ウイルス感染制御学研究室教授
桃井 眞里子 国際医療福祉大学副学長
吉倉 廣 元 国立感染症研究所長/元 東京大学医学部教授
Jean Beytout (ジャン・ベイトー) クレルモンフェラン大学病院教授 仏・高等公衆衛生審議会・ワクチン委員会メンバー 配布資料
Helen Petousis-Harris (ヘレン・ペトウシス・ハリス)
オークランド大学プライマリヘルスケア部門予防接種センター予防接種・ワクチン部長 配布資料
※ビデオ会議で参加
4月以降の会議のアナウンスは今日の時点で出ていません。
関連報道
2014年4月13日 朝日新聞 全身の痛みは線維筋痛症 子宮頸がんワクチン副作用か
2014年4月12日 産經新聞 子宮頸がん予防の利益とリスク 川崎市健康安全研究所所長・岡部信彦
2014年4月12日 Huffingonpost 子宮頸がんワクチンをめぐるあれこれ(その1)
子宮頸がんワクチンをめぐるあれこれ(その2)
2014年4月1日 赤旗 副作用 徹底検証を:子宮頸がんワクチン 小池氏が求める
2014年3月28日共同通信 56歳記者を諭旨解雇 患者データ横流し
2014年3月26日 メディカルトリビューン HPVワクチン接種後の疼痛は脳内免疫異常のASIA症候群か:日本線維筋痛症学会が予備調査
2014年3月20日 毎日新聞 子宮頸がんワクチン:摂取後の痛み…厚労相に実態調査要望
■諸外国の動き・話題
WHO ワクチンの安全性に関する世界諮問委員会(GACVS)2014年3月12日 HPVワクチン接種の継続的安全性に関する声明
英国のプログラム評価 2014年3月 J Public Health
Examining inequalities in the uptake of the school-based HPV vaccination programme in England: a retrospective cohort study
2008-2010年のプライマリケア・トラストのデータから。英国では学校でのHPVワクチンの集団接種機会があり高いHPVワクチン接種率が維持されている。
本調査ではHPVワクチン接種対象女子14 282人のうち、12 658 (88.6%)が接種を開始。うち、3回の接種を完了したのは11 725 (92.6%) 人。エスニシティと教育による違いが見られた。低い接種率の層でのアクセス改善検討が必要。
ブラジルのHPVワクチンキャンペーン 2014年3月10日〜2014年4月10日
4月11日の政府発表によると、11-13歳女性の340万人が接種。
目標の410万人の数値からみると8割すでに達成。
ブラジルではもともと日本と同じレベルの価格で値段で承認されたHPVワクチンですが、今回のキャンペーンからはじまる予防接種プログラムへの導入にあたっては、1接種あたり1425円(R$ 31,02 por dose)に価格がさげられました。
こちらはワクチンの話題ではないですが、まだ検診プログラムの対象ではない19歳際の女性が子宮頸がんで死亡というニュースがありました。予防や検診についてメディアが話題にしています。
Mother of tragic model, 19, who died from cervical cancer tells of her heartache at doctor’s refusal to give daughter a smear test
3月には厚労省の会議がなかったので、3月からの状況とあわせてサマリーを紹介したいとおもいます。
最新情報を確認しないと、それ去年のはなしじゃない?といわれかねないのでたいへんです・・・。
■HPV関連疾患とワクチン
HPVが特定の疾患の発生に関与しているかどうか、ということにはじまる数十年の歴史があり、子宮、性器、肛門、頭頸部、肺のがん、皮膚に病変をつくるコンジローマ等が検証されています。
子宮頸がんの場合は特殊なものをのぞくと高リスクHPVが関与しており、中でも16型が問題です。2番目に問題になる型は「地域差」と「世代差」がありますが、現在あるワクチンはこの16型と18型を予防する目的で開発されました。
数年の臨床試験のあと、世界で導入されはじめたのは2006年。そこから現在まで最大で8年のデータ、臨床試験の時期のデータをいれると10年〜のデータがあります。
子宮頸部以外では、外性器、肛門、口腔内、頭頸部、肺がんでも予防につながることが期待されています。
参考;Human Papillomavirus (HPV)-Associated Cancers
■HPVワクチンの種類
感染予防のワクチンと、子宮頸癌などの治療用に開発しているワクチンがあります。(間違えないと思いますが、情報を探すときには注意)。
現在、世界で使われているHPVワクチンは4価がほとんどであり、HPVワクチンと書かれているときは2価の明記がないかぎりは4価となります。2価のHPVワクチンをつくった会社の本拠地である英国でも、国のワクチンプログラムを2012年に4価に切り替えています。
いっぽう日本はなぜか2価が先に導入をされ、他の国と比べると「接種をした人」の一定数が2価なのでワクチンの効果や有害事象を語るとき(海外のデータと比較するとき)には注意が必要です。
現在、米国FDAでは9価のHPVワクチンの審査が始まっており、プログラムの検討をするACIPもレビューをしているそうです。
今年2月のニュースでは、オーストリアのグループが20種類のHPVの型をカバーするワクチンを開発中(Phase 1)。
日本でも、神田先生のワクチン(武田)が開発途上です。あらたに有効性や安全性の評価が行われます。
第二世代HPVワクチン"の開発もすすめられています。(Expert Rev Vaccines. 2014 Feb;13(2):247-55)
■誰に接種するか
2価と4価のワクチンは9〜26歳の女性を対象に導入されましたが、その後、同年齢の男性へも適用を拡大し多国が承認国全体の半分ほどあります。多くの国では小学校高学年から中学生年齢を対象に接種を行っていますが、男性にも推奨している国は限られており、オーストラリア、カナダの一部の州、米国が公費支援/保険でカバーしています。
■どのように接種するか
2価と4価のワクチンは当初3回筋肉注射 を標準として導入されましたが、海外では2回接種スケジュールも併用されています。これは、接種後の抗体の値をフォローして、回収を減らしても十分であるという判断が行われてのことですが、それは接種年齢に差があるために若年で接種開始の場合は2回、年齢が上の場合および免疫機能が低い人の場合はこれまでどおり3回となっています。
Gardasil
WHO SAGE 2014年4月4日
"SAGE reiterated the importance of providing human papillomavirus immunization to girls as early as necessary, i.e. in girls aged 9 to 13 years prior to sexual debut, based on local data and patterns of sexual activity. Upon review of the evidence, SAGE recommended a 2-dose schedule for girls, if vaccination is initiated prior to 15 years of age. A 3-dose schedule remains necessary if immunization is initiated after the girls’ 15th birthday. The recommended minimal interval between the 2 doses is 6 months. This interval may be extended to 12 months if this facilitates administration. A 3-dose schedule (i.e. at 0, 1-2, and 6 months) remains recommended for immunocompromised individuals, including those known to be HIV-infected."
英国 2014年4月
2014年9月から現行の3回接種から2回へ変更。
"From September 2014, the number of doses of HPV vaccine that is given to teenage girls will be reduced from three to two.
Why is this happening?
Research since the vaccination programme began, shows that the protection provided by two doses of the vaccine in adolescent girls is as good and lasts just as long as that provided by the three-dose course. Emerging evidence from evaluations of the programme around the world has shown that the number of young women with pre-cancerous lesions is falling – and all the indications are that this protection will last for at least 20 years."
Cervarix
欧州 2回接種スケジュール 2013年12月20日
米国 1回接種でも十分?という話題 2013年11月4日
Immunogenicity of 2 doses of HPV vaccine in younger adolescents vs 3 doses in young women: a randomized clinical trial.
JAMA. 2013 May 1;309(17):1793-802
Immune response to the HPV-16/18 AS04-adjuvanted vaccine administered as a 2-dose or 3-dose schedule up to 4 years after vaccination: Results from a randomized study.
Hum Vaccin Immunother. 2014 Feb 27;10(5).
HPV PP: grading of scientific evidence (Adolescent Girls)
Question: Is there evidence to support administration of the currently licensed HPV vaccines to young adolescent girls who are naive to vaccine-related HPV types, to prevent cervical cancer later in life?
■費用対効果
当初から先進国でも、こんな高額なワクチン現実的じゃない、ほかに使うべき案件があるだろうと批判が出ていました。現在あるHPVワクチンについては様々な議論があるなか、公費導入の国が40ほどあるわけですが、途上国と比べてプレバレンスが低い先進国では何を計算の中に入れていくのかということも結論を大きく変えます。
上記のように2回でよいとなるとまた話がかわってくるかもしれませんし、その分で男子にも接種を拡大する計画も出てくるかもしれません。
途上国では大幅ディスカウントが行われており、1接種あたり日本では12000円+税のところ米国4.5ドルで提供されています。
(公的なプログラムにおろされる際の最低価格は13ドル。ずいぶんちがいますね。価格交渉は重要)
■日本のHPVワクチンの現況
当初は任意接種でしたが、現在は定期接種のワクチンであり、希望者は自己負担なく接種できることになっています。現在は女子のみ/特定年齢が公費の対象です。
それ以外の人は任意でのワクチンで費用は自己負担です。
2013年、有害事象についての調査を行う期間は積極的に進めることを控えることになり、4月末現在もこの状況のままです。
3月末まで補助されるはずだった人たちが、見送っている状況ですが、3月末をこえても、公費期間が延長されるだろう、、ということは学会の場でも話題になっています。(日本脳炎の時と同じ事後対応)
公的な会議で話し合われている内容は厚生労働科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会の配布資料や議事録を読むことである程度把握できます。
2月26日には会議とは別に 子宮頸がん予防ワクチンに関する意見交換会 が開かれたそうです。
厚生労働省結核感染症課 「HPVワクチンの副反応について」と「参考資料集」
【発表者】
堺 春美 元 東海大学医学部教授 配布資料
Sin Hang Lee (シン・ハン・リー) ミルフォード病院病理医配布資料
Francois-Jerome Authier (フランソワ・ジェローム・オーチェ) アンリー・モンドール病院医師 配布資料
有識者:
石井 健 独立行政法人医薬基盤研究所 アジュバント開発プロジェクトリーダー
稲松 孝思 東京都健康長寿医療センター顧問
岡田 賢司 福岡歯科大学全身管理部門総合医学講座小児科学分野教授
岡部 信彦 川崎市健康安全研究所長
○ 倉根 一郎 国立感染症研究所副所長
中山 哲夫 北里大学生命科学研究科感染制御・免疫学部門 ウイルス感染制御学研究室教授
桃井 眞里子 国際医療福祉大学副学長
吉倉 廣 元 国立感染症研究所長/元 東京大学医学部教授
Jean Beytout (ジャン・ベイトー) クレルモンフェラン大学病院教授 仏・高等公衆衛生審議会・ワクチン委員会メンバー 配布資料
Helen Petousis-Harris (ヘレン・ペトウシス・ハリス)
オークランド大学プライマリヘルスケア部門予防接種センター予防接種・ワクチン部長 配布資料
※ビデオ会議で参加
4月以降の会議のアナウンスは今日の時点で出ていません。
関連報道
2014年4月13日 朝日新聞 全身の痛みは線維筋痛症 子宮頸がんワクチン副作用か
2014年4月12日 産經新聞 子宮頸がん予防の利益とリスク 川崎市健康安全研究所所長・岡部信彦
2014年4月12日 Huffingonpost 子宮頸がんワクチンをめぐるあれこれ(その1)
子宮頸がんワクチンをめぐるあれこれ(その2)
2014年4月1日 赤旗 副作用 徹底検証を:子宮頸がんワクチン 小池氏が求める
2014年3月28日共同通信 56歳記者を諭旨解雇 患者データ横流し
2014年3月26日 メディカルトリビューン HPVワクチン接種後の疼痛は脳内免疫異常のASIA症候群か:日本線維筋痛症学会が予備調査
2014年3月20日 毎日新聞 子宮頸がんワクチン:摂取後の痛み…厚労相に実態調査要望
■諸外国の動き・話題
WHO ワクチンの安全性に関する世界諮問委員会(GACVS)2014年3月12日 HPVワクチン接種の継続的安全性に関する声明
英国のプログラム評価 2014年3月 J Public Health
Examining inequalities in the uptake of the school-based HPV vaccination programme in England: a retrospective cohort study
2008-2010年のプライマリケア・トラストのデータから。英国では学校でのHPVワクチンの集団接種機会があり高いHPVワクチン接種率が維持されている。
本調査ではHPVワクチン接種対象女子14 282人のうち、12 658 (88.6%)が接種を開始。うち、3回の接種を完了したのは11 725 (92.6%) 人。エスニシティと教育による違いが見られた。低い接種率の層でのアクセス改善検討が必要。
ブラジルのHPVワクチンキャンペーン 2014年3月10日〜2014年4月10日
4月11日の政府発表によると、11-13歳女性の340万人が接種。
目標の410万人の数値からみると8割すでに達成。
ブラジルではもともと日本と同じレベルの価格で値段で承認されたHPVワクチンですが、今回のキャンペーンからはじまる予防接種プログラムへの導入にあたっては、1接種あたり1425円(R$ 31,02 por dose)に価格がさげられました。
こちらはワクチンの話題ではないですが、まだ検診プログラムの対象ではない19歳際の女性が子宮頸がんで死亡というニュースがありました。予防や検診についてメディアが話題にしています。
Mother of tragic model, 19, who died from cervical cancer tells of her heartache at doctor’s refusal to give daughter a smear test