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Channel: 感染症診療の原則
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編集長の活力の元 #2

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今朝のモーニングカンファレンス@駒込病院

最近は症例を通じての学びです。本日は東南アジアから帰国した50代男性の皮膚潰瘍(亜急性〜慢性)

半年以上前に帰国、皮膚潰瘍に気づきます。
近医受診し、軟部組織の感染症に対しMRSAを含むCommonな微生物を抗菌薬にて治療するも効果無し。
更に排尿時痛が始まります。
ヒント:この微生物の最多臨床形は肺炎で免疫不全症例で悪化傾向

ここでDiscussion

#1:皮膚潰瘍を生じる微生物を挙げよう(交叉、輻輳します)
1)STDの軸:HSV、HIV、Syphilis、Chancroid、Granuloma inguinale、LGV
2)抗酸菌の軸:結核、ハンセン病、M.marinum、M.ulcerans
3)GPR:ジフテリア、炭疽
4)Miscellaneous:ペスト、野兎病
5)原虫:Amoeba、Leishmania
6)バイオテロ:ペスト、野兎病、炭疽

#2:横道にそれてアジアから帰国した人の5大発熱原因
Malaria、Typhoid、Dengue、Leptospira、Tsutsugamushi

#3:肺+皮膚+泌尿器のコンボでくる微生物は?
・結核
・メリオイドーシス

正解はメリオイドーシスでした。

研修医達の熱気溢れるDiscussionに励まされた朝でした。やはり活力の元です。

(写真:講義中の編集長 撮影:Dr.錦)

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