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Channel: 感染症診療の原則
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ここからが正念場の風疹対策

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妊娠中に風疹に感染した、風疹の人に曝露した女性の相談にのる2次医療機関があります。
そのひとつの三井記念病院産婦人科の小島先生のインタビューが再び掲載されていました。

そういえば・・・小児科の団体は熱心に対策をよびかけていますが、女性を守るということではその構成員のマジョリティが女性である看護協会とか助産師会は今、どんな動きをしているのでしょうね。


7月26日 NHK 生活ブログ 「先天性風疹症候群の母子支援態勢の整備を」


"産婦人科の医師のもとにも、不安の声が寄せられています。三井記念病院産婦人科の小島俊行医師のもとには、今年に入って13人から相談があり、このうちの9人は来月から12月にかけて出産する予定だということです"

"小島医師は「生まれてくるお子さんやお母さんもケアしてもらう必要があると思いますし、そういう意味では、自治体や国、小児科の医師、関連した学会などがまとまって力を注いでいく、協力することが大事だと思います」。"

診断をするのは新生児や小児科のドクターになります。
そして発達の支援のためには、教育や福祉の専門家のサポートが必要です。

すでに経験知の伝達が途絶えている話題でありますが、皆で協力体制をつくらないといけません。


今日までの間のおさらい。

2012年23週ごろから風疹が増加。2011年と比較して2012年は大流行に。
しかしそれを上回る2013年の流行の規模。

関係者はワクチン接種をよびかけました。

しかし、ワクチンの在庫管理の問題から、抗体検査をする、対象をしぼれというアウトブレイク対策とは真逆のアナウンスが行われました。


「枯渇」って表現が適切なのかわかりませんが・・

ここは大きな禍根を残しました。

もう終わった、あるいは自分は接種しなくていいのだと誤解した人も多数でました。

予言した医師もいました。



しかしその後も2011年と比較してたいへん大規模な流行は続いているのであります。
2013年第一四半期のピークは歴史に残る異常事態でしたが、8月に入ろうとしている今、楽観視できるような状況ではありません。

ワクチン本数考
ワクチン本数考2

震災のあとの風景とだぶります。
もう終わった感の中で、赤ちゃんやお母さんを救えと動いているのは当事者のお母さんたち。

ネットでお母さんたちの相談を受け励まし続けているカニママさん。
同じくカメラの前に出て、他の犠牲者を出さないでとうったえつづけている西村さん。

そして、岡山の川井さんも娘さんをつれて何度も上京。



川井さんの母子手帳には風疹になったとの記録がありました。

インターネットでは母親を責めるような心ない発言もみます。

でも、
「私たちもできることもあったはず」
「なぜ2012年のときにやらなかったのだろう」

そう思う人たちの地道な努力が続いています。

日本で2013年に風疹が問題になった同時期に、麻疹が流行していた英国の地域では、潜伏期間の2倍の期間、新規症例がでなかったのでアウトブレイク終息が宣言されました。
日曜日に4か所で無料MMRワクチン接種が行われ、長蛇の列にはランチボックスが配布されました。

日本は絶対的な効果のある予防介入をしていません。

このまま種火がくすぶって別のところに燃え広がらないよう、やるべきことを地道にやっていきましょう。


写真は20−40代男性がたくさん利用するビジネスホテル「東横イン」のエレベーター内に掲示された啓発ポスター。
その後、女性がメインの従業員の皆様はワクチン代が全額補助になったそうです(創業者の方の決断)。

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