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Channel: 感染症診療の原則
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6月第1週は HIV検査啓発週間

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5月23日は米国で2014年のHIV/AIDS対策予算要求のニュースがありました。
U.S. Federal Funding for HIV/AIDS: The President’s FY 2014 Budget Request

全体の55%はケアや治療費、グローバル関連は22%、住居等の支援10%、リサーチ10%、そして予防が3%です。

長期にわたる観察や研究の中でHIV感染症の自然史や対応、介入のポイントが把握できるようになりました。

昔宣伝されていたような。「あなたもなるかもしれない」「誰でもなりうる」というメッセージは修正が必要になり、ハイリスク行動など特別な因子が指摘されています。

日本での症例の8割ー9割が男性。性感染症なのに女性が少ないというのはとても不思議であります。

男性同性間での流行が顕著な concentrated epidemicになっています。

男性と性行為をする男性(潜在層含めて)は、人口の4%前後という報告があります。
つまり、全体から見るととても少ない人口なのですが、そこで集中的に流行しているわけです。

このため、全国同じような予防啓発が難しく、流行地での語りそのままを島根や山形岩手などに適応させることもできません。
いずれにしても、集中的に流行しているところをケアしないと周囲への波及を止めれませんので、東京、大阪、愛知、福岡などでうまく対応をするようにするしかないのが現状です。


厚生労働省のエイズ対策予算の一定枠は、MSM(男性と性交をする男性)対策になっていますが、それは根拠に基づいた施策といえます。

世界にいるエイズ対策の専門からは数年前から、

ルチン検査の導入
予防としての早期治療開始

にシフトしています。









日本でルチン検査を!といっているのは「伝統的に」手術前や入院時に調べろ!といっている日本オリジナルな状況がありますが、男性と性交をする男性の早期HIV診断のために、、ということを提案する人はあまりみかけません。

ルチン検査はお金がかかりますし、偽陽性も課題。



もともと多いと言っても日本では年間1500例程度ですので、費用対効果としてどうなのだという話もでてきます。(結核は「毎週」300例前後の報告があります)


1次予防としてのワクチンがありませんし、リスク行為はやめよう啓発はあまり効果をあげないことが研究等で把握されていますし、そもそも治療が改善したので怖いとか感染予防モチベーションの維持が難しいことが指摘されています。
で、どうしましょう!?最新のevidenceをもとにどう切り込むのか(税金を投じるのか)です。

全国の新規HIV症例の3分の1が報告される東京都が5月23日付けで6月第一週のHIV検査週間について発表。

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5月23日 「6月は東京都HIV検査・相談月間です!」

都内における平成24年の新規HIV感染者及びエイズ患者数は前年よりも増加しました。
一方で、HIV検査件数は、ピーク時(平成20年)と比較すると少ない状態が続いています。

エイズは、早期に治療を始めればコントロール可能な病気であり、HIV検査を受け、感染を早期に発見することは、その後の生活の質を維持していく上で大変重要です。
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確かにハイリスク男性人口が多い東京。しかも、報告は病院からになるので、神奈川や埼玉に住んでいる人が都内の病院から報告されるとそれも東京からの報告になります。
発生動向調査には推定感染地域と居住地を分けて書くようになっていますが。

自発的なHIV検査(保健所など)は減っているそうです。人口も減っていますし話題にもならないのでまあそうかな、、、ですが、把握される症例数は増えているとなるとこれは医療機関で医師がうたがって検査して診断されているということです。



つまり、何らかの症状があって受診、、、なのですが、それが急性HIVのような早期診断ならいいのですが、エイズを発症、,,での診断となると、入院したり合併症や治療困難事例も増えたりして、当事者にも医療機関にとってもたいへんなことが増えます。

対策は以下のとおりだそうです。

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HIV検査は都内の保健所等で、年間を通じて無料・匿名で受けることができますが、東京都HIV検査・相談月間中は、性感染症検査を含め、通常行っている検査を拡大して実施します。
 (1) 保健所での検査・相談の拡充
 (2) 東京都南新宿検査・相談室での性感染症検査(要予約)の追加実施
 (3) 東京都多摩地域検査・相談室での即日検査の定員拡充(予約不要)
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従来と特別かわりありません。たんたんとやるべきことをやりましょう。

厚労省の対策はこちら。平成25年度HIV検査普及週間の実施について

6月2日に羽田空港と渋谷でやるそうです。

うーん。場所はもっと工夫がありますよね?

梅毒やC型肝炎が同じリスク集団でアウトブレイクしていますが、その話題とHIVを切り離したままですね。

現場の医療者の声を活かさないと、そのうち報告率も下がりますよ。
そちらも感染症対策ではコワイ。

「HIVより多いC型肝炎での死亡」を書いたのは2012年2月です。


詳しい先生によると、現在のHIV感染症の医療は、「HIV陽性もある総合内科」だそうです。
つまり、HIV陽性であることの薬剤管理はある程度できていて、HIVではなくて肝臓や腎臓、心臓、糖尿病などの管理が生活や健康の質を左右するということです。







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